「エクソシスト ディレクターズカット版」の感想・レビュー(ネタばれあり)

English🇬🇧

エクソシスト ディレクターズカット版エクソシスト ディレクターズカット版
★★★★☆彡
監督 ウィリアム・フリードキン
脚本 ウィリアム・ピーター・ブラッティ
配給 ワーナー・ブラザース
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ
上映時間 132分

こんにちは、しんじです。

前回は「オーメン」シリーズの記事を書きました。

そうすると、この映画の記事も書かないわけにはいかないか、と。

今回は「エクソシスト ディレクターズカット版」の感想を書きます。

「エクソシスト」は1973年に作成されました。

それまでもオカルト・ホラー映画などはありました。

しかし、この「エクソシスト」こそ、今のホラー映画の原点を作ったと言っても過言ではないでしょう。

今から47年前です。

半世紀です。

今のVFX技術にも負けない特殊メイクと特殊効果には圧巻です

僕は今回、この記事を書くにあたって、この映画を観直しました。

もう、何十回も観ていたのですが、真剣にこの映画に向き合ってみると、今までにない発見がありました。

おしゃれな映画だな。

意外かと思いますが、本当にそうなんです。

「オカルト映画だから、そんなわけない。」と思われる人はもう一回観てください。

これはリーガン(リンダ・ブレア)の母役エレン・バースティンのおかげだと言ってもいいでしょう。

彼女の服装たたずまい、それに落ち葉が舞う街並みにあいまって、まるでロマンティック映画の一場面のように見えるのです。

エクソシスト ディレクターズカット版

僕は、こういうオカルトの恐ろしさだけに突出していないことが、この映画の高い評価がされるところだと感じました。

「暗めの映像にすれば重厚な映画に見えるだろう。」

この間違った認識をする日本のダメ映画はよく勉強することです

これも意外なようですがこの「エクソシスト」の昼の映像は、何とも明るいのです。

明るい作風のような映像は、「オーメン」と全然異なっている部分ですよね。

だから登場人物の会話もジョークを交えたセリフであったりします。

エクソシスト ディレクターズカット版

たとえ、デミアン・カラス神父ジェイソン・ミラー)に「悪魔祓い」を懇願する場面であっても、暗さを感じさせず、むしろロマンティックな映画のひとコマのような雰囲気を感じさせます。

エクソシスト ディレクターズカット版

そして、「エクソシスト」に欠かせないものがあります。

芸術性

『恐怖について書かないの?』って思われるでしょうが、その恐怖を更に引き立てる要素を少し考察したいと思うのです。

この映画が神(神父)VS悪魔(パズス)であることから、監督はこのバランスをどの場面においても崩すことはしていない気がします。

エクソシスト ディレクターズカット版

闇には光、光には闇がある

だからこそ、昼は昼らしい明るい映像であるのです。

このメリル神父がイラクの洞窟を歩く場面でも、必ずを入れています。

暗い場所にも光のカーテンが降り注ぎ、メリル神父の肩をかすめる。

この光がとても美しい。

エクソシスト ディレクターズカット版

そして有名なこの場面。

エクソシスト ディレクターズカット版

マクニール家にメリル神父が降り立つ。

そしてその気配を感じる悪魔

電灯に光る霧暗闇のコントラスト。

なんかビリビリ芸術性を感じませんか?

また悪魔祓いの最中でも、光と闇の演出をします。

エクソシスト ディレクターズカット版

リーガンが手を高らかに上げ、その向こうにパズスの影が見えるのです。

ほんとうに絵になる映像ですよね

ロマンティックであり芸術的。

恐怖映画とは相反するような要素が恐怖をより一層引き立てます

僕は幼い頃この映画を観て、トラウマになってしまったのです。

凄く大げさに言えば今でいうPTSDのようなものかな。

まぁ、階段が怖くなりましてね

この映画でデミアン・カラス神父が階段から落ちるシーンが凄くリアルで、僕のに何度となく登場します。

そして階段を転げ落ちて目が覚めて泣きわめく。

それほど僕の心に突き刺さったのです。

でも、当時から恐怖映画が好きだった僕はTVで「エクソシスト」を放送するたびにTVの前にスタンバイして、親に注意されました。

「また眠れなくなっちゃうよ。」てね

このような体験をした人は多いのではないでしょうか?

例えば、ベッドで寝ていた子供は、「ベッドが揺れる夢」「自分がバッタン、バッタンとなる夢」

エクソシスト ディレクターズカット版

これは「エクソシスト」が一般家庭の身近にあるアイテムを使っているからなのでしょう。

子供はベッドで寝て、階段からもよく落ちます😥🩹

今回、この映画を観て、幼児の頃は決してわかるはずもなく、今にしてわかるものがあります。

それはデミアン・カラス神父の苦悩です。

ひとり母を残すことへの苦悩は今の僕にはよくわかります。

映画では脳水腫にて正常じゃなくなった母を精神病院にて拘束する形になってしまいます。

エクソシスト ディレクターズカット版

その時、叔父に言われます。

「お前が精神科医になっていれば母親は悠々自適な生活をしていただろうよ。」

胸に突き刺さりますね

それをもとに悪魔が揺さぶりをかけてきます。

いや~、あれは堪えるな。

いま、デミアン・カラス神父と同じくらいの年齢になってやっとわかりました

リーガンの恐ろしい特殊メイクについては今さら言うこともないのですが、

エクソシスト ディレクターズカット版

この先この映画を観る人には、必ず音がリアルに再現できる環境でみてほしいです。

今の時代のように精巧な録音機器があるわけではなかった時代ですが、とにかく音が良いです(デジタルリマスターのおかげかな?)。

悪魔の声やうめきリーガン(リンダ・ブレア)の吐息が合わさることにより、クライマックスの悪魔祓いは完ぺきになります。

この音響効果は第46回アカデミー賞も受賞していますので、要注目ですよ!!

この凄まじい悪魔祓いはデミアン・カラス神父の自己犠牲において幕を閉じるのですが、最後にダイアー神父がデミアンの手を握り信仰心を確認するのが、凄く泣けますよ

エクソシスト ディレクターズカット版

そして何よりも悪魔に取りつかれていた間の記憶がないはずのリンダが、ダイアー神父の襟カラーを見て、その奥にいるデミアン・カラス神父の面影に対してキスをするのが、凄くロマンティックです💛

エクソシスト ディレクターズカット版

完璧なラストですね。
僕はこの場面が大好きです

今回、ディレクターカット版を観たのですが、映像・音ともにデジタルリマスターされていて、とにかく素晴らしいです。

まるで昨年にでも製作されたような再現力ですね。

これから観る人は絶対にデジタルリマスターされたものを観るべきですよ。

ただし、僕個人的には、この「ディレクターカット版」の付け加えられた映像に不満もあります

遊びが過ぎたかな?

「ディレクターカット版」はご存じの通り劇場公開においてカットせざるを得なかった場面を監督が想いの通りに、付け加えて、本来見せたかった作品にしたものですよね。

でもちょっと、やりすぎたような気がするのです。

特にオーバーラップ映像。

ちょくちょく登場する悪魔の顔です。

エクソシスト ディレクターズカット版

これちょっと多くないですか?

停電の場面でシステムキッチンの上に悪魔の顔がチラッと出るなんて、なんか笑っちゃいますよ。

エクソシスト ディレクターズカット版

ことあるたびにこの顔をオーバーラップしたりするんですが、少しくどいです。

こんなことしなくても話の筋からわかるんですから、わざわざブックマークをつける必要なんてありません。

最後なんて、デミアンが飛び脱す窓にまでメリン神父の顔を出しちゃいます。

これはいらないですよ。

もし、これが劇場オリジナル版でやっていたら安直な映像表現で、評価を下げていたかもしれません。

これは「オーメン(リメイク版)」で僕が批判した内容に酷似しています。

それと有名になったリーガンがブリッジしながら階段を下りてくる場面ですが、僕はあの場面も蛇足だと思います。

エクソシスト ディレクターズカット版

あそこでリーガンが階段を下りてくる必要性というか・・・なんか突飛な感じるのです。

せっかく作ったんだから見せちゃえ!』って感じがするんです。

ディレクターカット版なんだから、これが「本物」って解釈もありますが、僕は「違う」と思います。

映画は劇場で公開するためにブラッシュアップします。

ダイヤ💎を何度もカットして美しくするように、映画も劇場オリジナル版が一番良い形になっていることが多いはずです。

監督が余計な場面を付け加えることで、このバランスが崩れることもあるのではないでしょうか?

特に顕著なのが「間延び」ですよね。

これによって素晴らしい「行間のセリフ」も壊れてしまうことが多々あります。

さて、映画の終わりはこの2人の会話によって締めくくられます。

ダイアー神父とキンダーマン警部。

エクソシスト ディレクターズカット版

映画好きなキンダーマン警部が「映画を観に行こう。」と誘うのです。

ダイアー神父は「その映画はもう観ました。」といいます。

そして2人は食事をしに行くのです。

この会話によって映画は終わるのですが、後にこの2人の友情は長いこと続き、映画談議が尽きない仲になります。

それが「エクソシスト3」へと続いていきます。

まだ観ていない人は「エクソシスト3」を観てくださいね

おそらく不満を言う人は少ない作品になっています。

何といっても監督は原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティ本人です。

彼曰く「これが正当続編だ。」

「エクソシスト」は個に執着し、神を冒涜する悪魔

オーメン」は黙示録をもとに神と対峙する悪魔。

あなたのお好みは?

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Review of movies

Hello.

This is Shinji

This time, I wrote a review of “The Exorcist (Extended director’s Cut Theatrical Cut)”.

It is a movie that can be said to be the origin of occult movies.

This movie is the origin of the occult movie and is the “best” work.

It’s a movie that continues to make a big impact.

This film has won the 46th Academy Awards for “Writing Adapted Screenplay” and “Sound Effects Editing”.🥇

Overview of this article


Good point
Director’s job.
Movie script
Power of sound.
soundtrack.
special effects makeup.
Artistry.
エクソシスト ディレクターズカット版

Romantic and stylish video.
Most scary😱
Acting “Jason Miller”.
エクソシスト ディレクターズカット版

His sad look is indispensable in this movie.


Bad point
The Exorcist (Extended director ’s Cut Theatrical Cut)
This version has extra scenes.
1. Devil face.
エクソシスト ディレクターズカット版

2. Scene where Linda goes down the stairs.
エクソシスト ディレクターズカット版

I think these two scenes are breaking the balance of “screenplay for movies.”


“Extended director’s Cut Theatrical Cut” is often out of balance.

After all, “Theater Original” may be the most balanced.🤔

「オーメン2/ダミアン」の感想・レビュー(ネタばれあり)

English🇬🇧

オーメン2/ダミアンオーメン2/ダミアン
★★★☆彡
監督 ドン・テイラー
脚本 スタンリー・マン
配給 20世紀フォックス
DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
上映時間 107分

叔父 リチャード ウイリアム・ホールデン(麗しのサブリナ)

叔母 アン    リー・グラント(シャンプー)

従妹 マーク   ルーカス・ドナット

ダミアン・ソーン ジョナサン・スコット・テイラー

こんにちは、しんじです

今回は「オーメン2/ダミアン」の感想を書きます。

前回「オーメン」に続いてのレビューとなります。

この「オーメン2/ダミアン」はタイトル通りダミアン・ソーンに焦点を当てた映画となっています。

ダミアンの周りに起きる不吉な事故は、ダミアンの意識下で起きているものなのであろうか?

PukuPukuMarine

😈感想

オープニングはハーゲンブーゲンが壁画を確認するところから始まる。

この壁画に描かれる悪魔の子の顔が幼子のダミアン・ソーンのなのだ。

オーメン2/ダミアン

もう、この壁画を見ただけで恐ろしさがこみ上げてきます。

心に迫るようなあの目は怖いですね。

ダミアンは父ロバートの弟リチャードの家に引き取られ、従妹マーク兄弟同然に育てられます。

オーメン2/ダミアン

13歳になったダミアンが聡明でジョークに長けているのが凄く意外でした。

冗談を言い合い幸せそうに育っています。

オーメン2/ダミアン

ダミアンの顔も綺麗な顔をしています。

男受けはしない顔ですが、女の子には持てそうな顔してます(チッ)。

「オーメン」ではダミアンがロバートの子となるように悪魔の従者たちが道筋をたてました。


悪魔の従者達は「悪魔崇拝者」ではありません。
彼らも悪魔の紋章「666」のアザをもちこの世に生まれています。
つまり彼らも地獄から人間に生まれ出た者たちなのでしょう。


「今回はそんな従者たちのフォロー気苦労なども描かれていて、「人も悪魔も上を立てるのは大変だなぁ。」なんて思ってしまった。

何といってもダミアンがまだ自分自身が不吉の発端だって自覚がないのですから、従者も一苦労です。

意識していないのに内に秘める悪の心が邪魔ものを排除する。

その2面性に戸惑うダミアンが美しく悲しく映ります。

オーメン2/ダミアン

黙示録を読め!それが自分の正体だ。

従者としては思っていることでしょう。

そろそろ自覚を持ってくださいよ。フォローしきれないっす。」って思っ

自分の頭に刻まれた「666」を見て、自覚せざるを得ないダミアン。

なんで、僕がぁ

オーメン2/ダミアン

この場面にこの映画の一番の見どころです。

打ちひしがれて可哀そう・・・

しかしそのあとは、もう自分の意思で邪魔者を排除していきます。

兄弟同然の従妹ですら脳血管をぶちぎります。

悲しんだと思ったら、平気でつきますからね。

オーメン2/ダミアン

突然、倒れたんだ!」←

悪いやっちゃのぉ!

そして僕はこういう作りが大好きです。

映画の冒頭をラストにもう一回踏襲とうしゅうする作りです。

(「ダーティー・ハリー」でも同じこと書いたかも。)

再発掘された壁画でダミアンが悪魔の子であると確認する。

オーメン2/ダミアン

この時の壁画の顔が5歳のダミアンから13歳のダミアンの顔に変わっているのにザワザワ😱です。

壁画も成長してるんですよ!

そして、やはり大どんでん返しが好きなオーメンシリーズ。

え、え~!

まぁ、ここには賛否両論あるようですが^^;

僕は小さい頃、なぜこの人まで殺す必要があるのか疑問でした。

そう、すべてはアメリカ屈指の大企業ソーン産業と財産を根こそぎ相続するためだったんですよね。

オーメン2/ダミアン

大人になってようやく理解しました。

そしてマネー=パワーであることや、金があれば大概のことは手に入れることができることもーー;

金があれば愛だって・・・・

そんな感じで着実にステップアップしていくダミアンを見ることができる「オーメン2ダミアン」

少年の苦悩を美しく悲しく描いている今作をオーメンシリーズで一番良いと評価する人がいるのもわかります。

でも僕個人的には、やはり謎解きがあった「オーメン」のほうが面白かったかな。

作り手のこだわりや熱意も凄く感じることができたし、それが作品の面白さにつながっていましたからね。

けっこう男性、女性で意見が違うかもしれませんね。

オーメン」から話が完全につながる「オーメン2ダミアン」は、海外ドラマ的言うと「2ndシーズン」って感じで観ることができます。

そして「2ndシーズン」観ると、やっぱり「3rdシーズン」・・・・

オーメン2/ダミアン

オーメン/最後の闘争」か・・・

以前、かなりがっかりしたような・・・

久しぶりに観れば、何か違った発見できるのかな?

よし、気が向いたら観よう!

オーメン」「オーメンⅡ」は続けて観てもかなり面白く怖いです。

恐怖映画って感覚じゃなく、ダミアンの人生をみるような感覚で観ると、また違った面白さがありますよ。

外出自粛で家にいることが多い休みの日にでもいかがでしょうか?

とことんダークになってみよう

しかし何でオーメンシリーズはオードリー・ヘプバーン繋がりなんでしょうね??

「ローマの休日」に「麗しのサブリナ」・・・

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Review of movies

Hello.

This is Shinji.

This time, I wrote a review of “Omen II”.

Last time I compared the original and remake versions of “Omen”.

“Damian Thorn”

It is a story of a boy’s distress and awakening.


Good point
😈Story composition beginning with mural and ending with mural
😈 Damian Thorne’s face is beautiful
😈 “Damian shouts” WHY? “At the lake, Damien was grief‐stricken”
😈 Damian’s face drawn on the mural is scary.
😈Damian drawn on the mural is growing.
😈Robert’s note, a scene where a letter was discovered.
😈The devil will lie.
Even when he killed his cousin, he was still lying.


Bad point
It is difficult to understand the faction struggle of Thorn Corporation.
It was better to draw the opposing factions more firmly.


It is a complete sequel “Second Season”.

A trilogy depicting Damien Thorne’s life.

However, ” The Final Conflict” does not have a very good story …

オーメン(1976)とオーメン(2006)見比べ(ネタばれ有り)

オーメン19761976年オリジナル版(111分)
★★★★☆彡


監督リチャード・ドナー(スーパーマン、リーサルウェポンなど)
配給 20世紀フォックス
DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
父ロバート  グレゴリー・ペック(ローマの休日)
母キャサリン リー・レミック
カメラマン  デヴィッド・ワーナー(タイタニック)


オーメン20062006年リメイク版(110分)
★★☆☆☆


監督 ジョン・ムーア(ダイ・ハード/ラスト・デイ)
配給 20世紀フォックス
DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント
父ロバート  リーヴ・シュレイバー(大統領の執事の涙)
母キャサリン ジュリア・スタイルズ
カメラマン  デヴィッド・シューリス(ハリーポッター)


こんにちは、しんじです

今回は「エクソシスト」と双璧をなすオカルト映画の名作「オーメン」の感想を書きます。

この「オーメン」のオリジナル版は1976年に作られました。
後に「オーメンⅡダミアン」「オーメンⅢ最後の闘争」へと続いていきます。

オーメン2/ダミアン オーメン3/最後の闘争

そして2006年にはジョン・ムーア監督のもとリメイク版がつくられました。

今回はこのオリジナル版とリメイク版の両方を見比べて、それぞれの恐怖のテイストの違いを書いてみたいと思います。


まず最初に。
僕は断然にオリジナル版が優れていると評価しています。
そこが出発点になってます。


PukuPukuMarine

オリジナル版の監督はリチャード・ドナー

彼は後に「スーパーマン」「リーサルウエポン」などオカルトとは全然ジャンルが違うSF、アクション映画のヒット作を生み出しました。

オーメン オーメン

リメイク版ジョン・ムーア監督。

後にダイ・ハード/ラスト・デイという最悪な映画を作ってくれましたよね。

オーメン

想像ですがオリジナル「オーメン(1976)」は、「エクソシスト(1973)」を大分意識して作られたのではないでしょうか。

オーメン

そのにハリウッド正統派2枚目スターであるグレゴリー・ペックという大物俳優をオカルト映画の主役に起用しているのです。

オーメン

今もそうですがホラー、オカルト映画はハリウッド映画ではかなり軽視されがちな映画です。

そこにグレゴリー・ペックという大物俳優をキャスティングするなんて、力の入れようがうかがい知れます。

グレゴリー・ペックのキャスティングは、「オーメン」をオカルト映画でありながらもドラマチックな映画へと昇華させています。
それは彼の心情溢れる演技によるものです。

オーメン1976

しかし、ダミアンが5歳という設定を考えると、グレゴリー・ペックは少々年齢が上過ぎるかと思います。

新進気鋭の将来有望な人物像としてはリメイク版のリーヴ・シュレイバーの方が本当なのかもしれませんね。

オーメン

オリジナル版とリメイク版の大きな違いをざっくりと6つの項目で分析してみたいと思います

1.時代

オリジナル素の70年代の雰囲気を味わえます。

70年代の街並み、ファッション、自動車などがとても味わい深い雰囲気を出しています。

とくに女性のファッションは興味深いです。

オーメン

また、女性像も異なり、オリジナル版では女性は一歩後ろを歩くような存在に描かれています。

日本的に言えば奥ゆかしい女性像です。

リメイク版は2006年の時代で描きなおされています。

そのため女性像はもっと自律的自己主張が強く描かれています。

夫婦間でも、本音をぶつけ、男女対等な夫婦関係を描いています。

それぞれその時代を映し出しているのがとても興味深いですよね。

2.カメラワーク

このカメラワークに関しては断然オリジナル版の方が素晴らしいです。

大きな特徴としては物を通しての場面を映し出していることです。

例えばこちら側にある物体の隙間から主人公を映してみたり、2人の会話が実はガラスに映し出された姿であったり、場面場面で効果的なカメラアングルで映し出すカメラワークはとても優れているといっていいです。

オーメン

リメイク版はカット割りコマ抜きカメラをブラすなど機器的技術を生かした効果を出そうとしています。

しかしそれが海外ドラマ的に感じてしまいます。

何となく「24」で用いるような撮影方法っぽくて・・・

ちょっと映画的なカメラワークっぽくなかったです。

3.音響による表現力

音響に関しては断然にリメイク版が凄いです。

とくに乳母の首つりシーンでのロープがきしむ音は凄かった

リメイク版はそれくらい細かい音が表現されています。

それにも拘わらずそれを生かし切れていないジョン・ムーア監督

それはひとえに間の悪さです。

音というのは静けさが合わさるからこそ際立つのです


そこがわかっていないな~!

キャサリンが落下したら、そこで少しを置く。

カメラマンが首切断されたら、そこで少しを置く。

先にも書いた通り全体的にカット割りが多すぎるのですよ。

ラストの父親が銃弾で撃たれる場面においてもそれが見てわかります。

オリジナルはピストルのアップと銃弾の音で父親が撃たれたことを表現しています。

オーメン

しかしリメイク版では多くの映像を事細かに入れてしまうことで銃弾の表現が希薄になってしまいます。

銃弾の細かい音をしっかりと表現できれば、父親が撃たれる場面が脳裏に残る場面になったはず。

無常感を出せたはずなのに。

オーメン2006

リメイク版でひとつだけ良い音響効果がありました。

それは何気なく人が嫌悪感を感じる音をこっそりと入れこんでいる点です。

わからないくらいに音のハウリング音とかいれてます(ブレナン神父の部屋の場面

他の場面でも、人が不快に感じる音を入れているのではないでしょうか。

もしリメイク版を観る機会がある方はチェックしてみてください。

4.音楽

オリジナル版が圧倒的に凄い。

あのゴリゴリのゴシック系クラシックがやりすぎなくらい恐怖を煽ります。

実に効果的なのです。

オカルト映画の代表的な名曲となっています(第49回アカデミー作曲賞も受賞

「Ave Satani」という曲です。

Youtubeで検索してみてください。

5.キャラクター

オリジナル「オーメン」ではひときわキャラクターが際立った人物がいます。

カメラマンの「ジェニングス」です。

オーメン

このカメラマンの男が際立ったキャラクターでなければならない理由があります。

それはこのカメラマンが殺される場面がこの映画一番のハイライトシーン🚩であるからでしょう。

オリジナル版ではデヴィッド・ワーナーを起用しています。

彼の中途半端に伸びた髪と面長な顔立ち。

しっかりとキャラ立ちしています。

この特徴的な男が無惨な殺され方をされることで父「ロバートの決意」が固まります。

オーメン

リメイク版のデヴィッド・シューリスも独特な雰囲気はもっています。

オーメン2006

デヴィッド・シューリス

しかしながらオリジナル版のデヴィッド・ワーナーを観た後ではちょっとキャラの弱さが目立ってしまいました。

もっと嫌な奴、もしくは凄く良い奴にしてキャラを際立たせたらよかったと思います。

もったいない。

ただリメイク版でもひときわ煌めいたキャラクターがいましたよね

ブレナン神父です。

オーメン2006

ピート・ポスルスウェイトさんが演じています。

彼はとても特徴的、印象的な俳優さんです。

僕はこの俳優さんをとても気に入っています💚

名脇役ですよね。

2011年に永眠されましたが、今もなお映画の中で輝き失せないですね

おおっと!!ベイロックさんを書き忘れるところでした。

オーメン

オリジナル版で凄い存在感を醸し出しているのは、イギリスの女優ビリー・ホワイトローさんです。

あの存在感は日本の女優さんでも見たことありますね。

岸田今日子さんにそっくりですよね。

そしてリメイク版も負けていません。

あそこまでよく寄せてましたね。

オーメン2006

アメリカの名女優ミア・ファローさん、さすがです。

数々の賞を受賞してきた素晴らしい女優さんです。

拍手!👋👋👋

6.恐怖の表現

オカルト映画でもっとも大切な要素ですよね。

オリジナル版はひとつひとつの不吉な出来事が怖いのですが、その全ての不吉がラスト、ダミアン・ソーンの笑みにより強大な禍々しさとなり観客に押し寄せてきます。

ここがこの「オーメン」の本質的な部分なのです。

「全てはダミアンの思惑どりだったのか!!?」

ここに結び付けるためにひとつひとつの恐怖エピソードに敢えてダミアンの直接的な意思入れることをしなかったのです。

その為全ての恐怖はダミアンの無意識から生まれている!?と観客に思わせています。

それがラストの「笑み」によりどんでん返しになっています。

この確信犯的な衝撃は凄いです。

オリジナル版では行間の恐怖を観客に与えているのです。

さぁ、あなたはどう思う。」ってね。

オーメン1976


あのダミアンの笑みは演技なのでしょうか?
あまりにも自然です。
それがまた怖いです


一方リメイク版では、とにかくひとつひとつの場面を敷き詰めてしまいます

1から10まで映像を入れなければ気が済まないようです

当然、「ダミアンの睨み」「ダミアンの言葉」もしっかりと恐怖エピソードに挟んでしまいます。

オーメン2006

全てダミアンが操っている!!

観客がまるわかり状態になってしまいます。

これって最悪ですよ。

映画のラストを自らネタバレさせているようなものですからね。

映画館でとなりの客が囁きます。

これってダミアンの思惑通りに事を運んでいるんだぜ。

そんな事を監督が自らやってしまっているのです

たぶんジョン・ムーア監督はオリジナル「オーメン」の素晴らしいところを全然理解していなかったのだと思います

それとも伏線を張るのが非常に下手な監督なのかもしれませんね。

僕がリメイク版最も気に入らないのが、母キャサリンの夢、父ロバートの夢に現れた邪悪なダミアン😈です。

オーメン2006

「あ~あ、やっちまった

そんな感じでした・・・

ここまでダミアンを邪悪さをさらしておいて、ラストシーンの「笑み」に何の意味があるのでしょうね・・・
オーメン2006

そんなんじゃ「あっそ。」で終わってしまします。

致命的・・・

無垢だと思っていた少年が実は思惑通りに事を運ばせていた!??

この禍々しい恐怖こそ「オーメン」なのです。

果たしてダミアンの邪悪意識的or無意識?

後に、このことがオーメンシリーズでもっとも評価が高い「オーメンⅡダミアン」につながるのです。

少年期のダミアンの苦悩

自分の意思とは関係なく(?)恐怖を生み出してしまう少年の苦悩と覚醒です。

今回、このオーメンを考察しながら観ていたのですが、わかりました

「オーメン」は「リング」の元ネタだなって。

オーメン

写真、呪い、謎解き

この3つの要素が「オーメン」にしっかりあるのです。

やはり「オーメン」と「エクソシスト」はオカルト映画の教科書ですね。
素晴らしい映画です

2006年の「オーメン」はひとえに監督の力量不足でしょう。

もっと映画としての多彩な表現力を身に着けてほしいです。

まだ「オーメン」を観ていない人は、まずはオリジナル版を観てくださいね。
お勧めです。

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「クワイエット・プレイス」の感想・レビュー(ネタばれあり)

English🇬🇧

クワイエット・プレイスクワイエット・プレイス
★★★★
監督 ジョン・クラシンスキー
脚本 ブライアン・ウッズ
配給 東和ピクチャーズ
DVD パラマウント
上映時間 90分

こんにちは、しんじです。

今回は「クワイエット・プレイス」の感想を書きます。

この映画は2018年の映画で公開当時、かなり専門メディアの評価が高かったのを覚えています。

監督はジョン・クラシンスキーで彼の妻エミリー・ブラントと彼自身が主演をしています。

ジョン・クラシンスキーはTVドラマ俳優で人気に火が付き、今も海外TVドラマ「ジャック・ライアン」が日本でも配信されていますよね。ちなみにジャック・ライアンは原作が小説で映画だと「今そこにある危機」「パトリオット・ゲーム」でハリソン・フォードが演じました。

クワイエット・プレイス クワイエット・プレイス

エミリー・ブラントは「オール・ユー・ニード・イズ・キル」で一躍有名になった感があります。

クワイエット・プレイス

あらすじ 感想

🙊あらすじ

リー・アボット、妻イヴリン、長女リーガン、長男マーカス、次男ボー

アボットファミリーは、終末を迎えようとする人類の数少ない生き残りだ。

人類は決してを立ててはいけないのだ。

音を立てれば奴らが来るからだ。

だが、まだ幼子のボーは遊び盛り。

廃墟となった街、立ち寄ったスーパーマーケット、拾ったおもちゃが大きな音を立てると、ボーは奴らに殺された。

クワイエット・プレイス

それは長女リーガンの心に深いクレバスを作った。

ボーにおもちゃを手渡したのはリーガンだったのだ。

自分の事を父リーは怒っている。

いや、「自分は愛されるに値しない」と自分を責めたてているのだ。

だが、ある日、家族のを確かめるかのように、奴らがやってきた。

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あらすじ 感想

🙉感想

世間の評価はだいたい5段階評価の2.5くらいのようです。

それはこの映画の評価が賛否両論にわかれたからでしょう。

話の内容は違いますが、この映画を観た感触としてはメル・ギブソンの「サイン」に近い作品だと思いました。

クワイエット・プレイス

あの映画も家族の絆と謎の奴らに襲われる映画です。

世間の評判はあまり良くない映画ですが、私は凄く好きな映画です💛

映画はなるべく映像で表現する。

それによって心情、状況、ストーリーを鑑賞者へ伝える。

私は映画の重要な要素と思っています💎

この映画は「音を立てない」という基本プロットを元にそれをやってのけたのです。

話が展開する時に挟み込む何気ない風景。

クワイエット・プレイス

寒く寂しい山々、火に当たる主人公。

クワイエット・プレイス

それだけで人類というものが欠け落ちた世界観

寂しく、心細く、不安な心情。

静けさと間によってグイグイと伝えてくるのです。

これは素晴らしいと思いました

もうそれだけで僕の評価が高くなる条件は満たしてしまったのです。

ストーリーも凄く良かった。

ツッコミどころがないとはいわない。

多くの人が「なぜ、妊娠?」と思ったはずです。

そこは僕も思った。

それって絶対に今やっちゃいけないことですよね。

種の繁栄。

この子孫を増やすことをしない種は絶滅します。

人類はあきらめない。

というメッセージ性の表れなのかな?

まぁ、そこは置いといたとして・・・

リーガンの心の傷・重しを父リーが全て持って逝ったあの場面がすごく感動的だった。

凄く美しい死にざまでしたよね。

深いなぁ、愛

クワイエット・プレイス

そして臆病な次男マーカスの怖がり

あれが凄い効果を発揮しますよね。

観ているこっちまで彼の臆病な心が伝染してくるのですよ

魚が暴れて ビタビタッ!

クワイエット・プレイス

その音で奴らが来ちゃう~

そのビビり感がすごく伝わってきます。

ラストもホラーにある「残念な終わり方」じゃなくて、観終わった後に凄く強気になれるところが、So Good

このレビュー書いていてやっぱり「サイン」に似ていると改めて感じました。

ジョンン・クラシンスキーは「サイン」を観ています。

そして影響されてます、おそらくね。

映像で語りかけてくる」を意識して観てみてください。

この映画の良いところがわかりますよ。

ホラー映画で4は凄いです。

超お勧めです!

ああ、あの釘の場面。

僕はついつい目を塞いじゃいました🙈

あらすじ 感想
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「クワイエット・プレイス/破られた沈黙」2021年上映予定
2020年5月に上映が予定されていた「クワイエット・プレイス/破られた沈黙」がついに2021年に上映されます。
僕のマイシアターであるユナイテッドシネマとしまえんにもチラシが置いてありました。楽しみですね。
公式サイト「クワイエット・プレイス/破られた沈黙」


Review of movies

Hello.

This is Shinji.

This time I wrote a review of “A Quiet Place” directed by “John Krasinski”.

Starring John Krasinski and his wife “Emily Blunt”.

The rating of this movie is pros and cons.

The enemy is a space creature.

Many people would have dropped the rating of the movie for this.

But I like this movie.

Overview of this article


Good point
“Sentiment, situation, story” expressed through scenery.
 I think this is the most important factor in a movie.
The deep love of parents is expressed.
 On death of father Lee.
 The scene of dying while taking away the wound of my daughter Regan was a precious scene.
Feelings of Marcus, a weak son.
 His fear came here as well.
The last to finish encouragingly.


Bad point
None


This movie is very similar to Mel Gibson’s “Sign”.

The message from the movie is almost the same.

“Sign” is my favorite movie.

「ミスト」の感想・レビュー(超ネタばれあり)

English🇬🇧

ミストミスト
★★★★★
監督・脚本 フランク・ダラポン
原作 スティーヴン・キング 「霧」
配給 ブロードメディア・スタジオ
DVD ポニーキャニオン
上映時間 125分

こんにちは、しんじです

今回はスティーブン・キング「霧」を原作とした映画「ミスト」の感想を書きますね。

この映画はあまりにも衝撃的で救いのないラストに、観た人々に物議を醸しだした傑作です。

監督はフランク・ダラポンで、あの名作「ショーシャンクの空に」もこの監督さんです。

そして「ウォーキング・デッド(シーズン1)」の監督もしております。

そういえばこの映画「ミスト」と「ウォーキング・デッド」は世界観が似ていますね。

ミスト ミスト

両方とも絶望的な世界の中、何とか生き残るために何かにすがり、何かを犠牲にしようとする。

正義を貫こうとするものが苦悩にさいなまれる物語

この映画の出演者にも「ウォーキング・デッド」で観た俳優さんがチラホラいますので、そういうのも楽しめますよ。PukuPukuMarine

あらすじ 感想

あらすじ

激しい嵐が街を襲う。

デヴィッド・ドレイトンは家の修復をするため、息子ビリーとホームセンターへ行く。

ホームセンターでいつものように買い物をしていると、ひとりの男性が血だらけになり飛び込んでくる。

ミスト

早くドアをしめるんだ!何かが襲ってくる!

すると、街を揺るがす大きな振動が地面を揺らすと同時に瞬く間に白い霧に覆いつくされた。

ミスト

普通ではないことは誰の目にも明らかだった。

得体のしれない恐怖に店にとどまる人々。

だが、その正体の一片はすぐに姿を現した。

発電機の排煙ダクトの様子を見るためバックヤードのシャッターを開いたときだった。

ミスト

そのおぞましい触手が店員の足、体に巻き付き連れ去ってしまう。

得体のしれない気配に気づいたデヴィッドが反対していたのに・・・

デヴィッドとそれを目撃していた数名は、事態を店内の人々に伝える。

すると、そこに居合わせた街の変わり者カーモディが「神の御業」とつぶやき始める。

ミスト

「そんな馬鹿な。俺たちはこんなところ出ていくぞ。」

と数名が店を出ていく。

ミスト

その結果・・・

ミスト

店内は恐怖で埋め尽くされた。

子供もいる。恐怖をまき散らさないでくれ。

そんな言葉も聞かずにカーモディは終末論を声高らかに唱える。

恐怖の中、神にすがりたい人々がひとり、またひとりとカーモディの取り巻きとなっていく。

夜、窓に大きな音と共に巨大な虫が張り付いた。

おぞましい巨大な虫には大きな毒針がついている。

虫は光に集まるもの。

ミスト

そう、店内の光に反応して窓に張り付いてきたのだ。

何十匹という数が窓ガラスに張り付くと、さらにその虫を餌とする大きな鳥のような生物が窓ガラスに追突する。

ついにガラスが割れてしまい、数匹の虫と怪鳥が侵入してしまう。

ミスト

店内では若き女性が虫の毒に刺され、ひとりが炎に包まれ大やけどを負う。

ミスト

「カーモディの言葉の通りになった。彼女は神の声が聞こえるのだ。」

ミスト

そう思わせるには十分な出来事だった。

デヴィッドは息子ビリーを連れて店から脱出する覚悟を決めていた。

なぜなら狂信者が次に起こす行動は「生贄」と相場は決まっているからだ。

この霧と得体のしれない生物が、軍の研究の失敗によるものだと知ると、カーモディと取り巻きは軍関係者の命を贖罪のひとつとしようとしていた。

ミスト

デヴィッドの言った通りのことが起きてしまった。

明日の朝、賛同者と脱出を試みる。

その夜、息子ビリーがデヴィッドに約束を求めた。

ミスト

僕を怪物に殺させないで。

早朝、計画を見破ったカーモディは取り巻きと共にデヴィッド達の出発の邪魔をするばかりか、生贄としようとする暴挙にでようとしていた。

ミスト

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あらすじ 感想

感想

やっぱり救いがないよなぁ~

久々に観て思った感想です。

いわゆる「映画」ってやつですな

落ち込んでるときには観ないほうが良い映画ですね~。

しかし

この映画は傑作・名作の域に達しています、絶対に📣

この辺ではっきり賛否が分かれるのですよね。

中には「クソだろ💩」っていう人もいそうです。

でもね、監督さんは絶対に自信持っていますよ。

最初のデヴィッドの部屋にあるポスターに注目してください。

ミスト

ここに何がありますか?

そう、あの名作「The thing(遊星からの物体X)」です。

これは監督の自信のあらわれなのでは?

ミスト

物語は「異生物」と「人間」の両方の恐怖を描きながら進んでいきます。

もう異生物は文句のつけようのないおぞましさです。

ミスト

何ですか?あの触手!ガバーッて開いた部分にはのようなものとのようなものがある。

ミスト

ああ~!やめて!気持ち悪いの極み!

毒針に刺された綺麗なお姉さんもこの通りに・・・

ミスト

蜘蛛だって~!ひーっ!😱

ミスト

体の中にを産み付けられて、ワサワサと子蜘蛛が出てくる。

ミスト

気を失うレベルです。

この蜘蛛の顔見て。

があるんですよ。

ミスト

気持ち悪すぎだっての

そして人間側は狂信というへと落ちていきます

カーモディです。

ミスト

もうこいつにはイライラしか感じません

でも実際こうなるのかな?

こいつ一人は非力でも取り巻きが何人もいて手を出せない。

しかしオーリーがやってくれます。

僕にはダーティー・ハリーに見えましたよ。

ミスト

かっこいい!

ついでにこいつも撃ってほしかった

ミスト

こいつだろ!

いろいろなところでやらかしてるのは!

まずはシャッターを開けたのはこいつ

ミスト

店内に煌々とライトをつけたのもこいつ

ミスト

薬局でドカン!って大きな音を立てたのもこいつ

ミスト

ああーっ!いらつく

さらにカーモディにデヴィッド脱出計画をもらしたのもこいつに違いない!

ミスト

結局、「恐怖に陥った時に怖いのは同族の争いなのだ。」ということですね。

まぁ、それはいろいろな映画で描いていますしね。

「ウォーキング・デッド」だってそういうドラマですものね。

僕のお気に入りのオーリーが言います。

ミスト

「部屋に2人以上いれば争いが起きる。そうならないために政治と宗教がある。」

でも、まぁそんな理屈はいいのですよ。

この異生物、おぞましさ、恐怖、絶望感はSFホラー映画の傑作と呼ばれる域までたどり着いていると言って良いでしょう。

そして問題のラストシーン。

四発の銃弾と5人。

ミスト

息子との約束を守る意味でも到達してしまう。

とてもシンプルな場面ゆえに心の奥に響く銃声。

ミスト

デヴィッドの悲しみの極致、絶望の極致!

それなのに・・・

ミスト

救出された人々が乗る車、戦車、戦闘機。

そして少しずつ晴れていく霧・・・

彼の心の叫びが木霊します。

ミスト

あまりにも酷いですよね。

無情です。
こんな救いがない結末をよくやったものですね。

酷いゆえにアンチもいるのかもしれませんね。

でも、僕はここまで徹底しているからこそ素晴らしいと思います。

こんなのドラマではなかなか作れないでしょう。

まぁ、「ウォーキング・デッド」は結構似たようなことやりますけどね。

さて、では「ウォーキングデッド」で観た俳優さんを紹介。

ミストメリッサ・マクブライド

「ウォーキングデッド」ではメインキャストですよね。

ミストジェフリー・デマン

「ウォーキング・デッド」のシーズン1に出演してました。

ミストローリー・ホールデン

「ウォーキング・デッド」ではトラブルメーカーのひとりでした。

まだまだどこかで観たことある俳優さんがいましたよ。

たぶんドラマや映画で見覚えがあるのだけど、どれだかがよくわからない。

あなたも俳優さん探ししてみて。

先にも書いた通りSFホラーの到達域にある映画です。

名作「遊星からの物体X」の域までたどり着いたSFホラーの傑作です。

超お勧めですよ

あらすじ 感想
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Review of movies

Hello.

This is Shinji.

This time I wrote a review of a science fiction horror movie “The Mist”.

The last of this movie is too miserable.

Therefore it is pros and cons in the public.

I think it is a “masterpiece”.

The director is Frank Darabont.

He oversees The Shawshank Redemption.

ミスト

He also directed The Walking Dead (Season 1).

ミスト

“The Walking Dead” is very similar to the world view of this movie.

Overview of this article


Good point
🐙Director’s job
🐙Movie script
🐙Creature design
🐙I felt thorough despair was the best.
🐙Thoroughly miserable last scene
I think that the last scene in other films is so miserable.
But it is good.
🐙Orly shot and killed Carmody, right?
I feel much better.
I saw, Olly was “Dirty Harry”.
ミスト


Bad point
Thoroughly miserable last scene
I wrote this scene because the public is divided into pros and cons.


It seems that the director is proud of the movie as good as “The Thing”.

There is a poster of “The Thing” in the first scene.

ミスト

ミストThe thing