「レジェンド&バタフライ」の辛らつ感想・レビュー(ネタばれ有り)

※木村拓哉に関してがっつり削ってますので、キムタクファンは読まない方が無難です。それでも良い方は読んでくださいね。

レジェンド&バタフライ

レジェンド&バタフライ
☆☆★★★
監督 大友啓史
脚本 古沢良太
配給 東映
上映時間 168分

こんにちは、しんじです。
今回は話題の映画 木村拓哉主演「THE LEGEND & BUTTERFLY」を鑑賞いたしました。
そちらの感想を書こうと思います。

この映画は東映70周年記念映画とする超大作で、制作費が日本映画としては巨額の20億円、そして今やベテラン俳優として君臨する木村拓哉が主演を務め、制作側からは超大作という冠に恥じることない映画でしょう。

この映画は2013年1月27日公開とし、ほんの最近まで映画館で上映していたのに、早くもアマプラに登場です。
本当にどういう事なんでしょうね。
この辺の考察もしてみたいと思います。

ということで、あらすじはもう歴史に書かれている通りなので割愛して、映画の感想をサクッと書きたいと思います。

レジェンド&バタフライ

〇感想

【良かったよ(*´▽`*)】

さて、物語は斎藤道三の娘である濃姫が、織田信長のところに嫁いでくる所から始まります。

若き信長は取り巻きと自由奔放に生きるうつけもの、方や濃姫は斎藤道三にこれまた自由に育てられ、その為に女でありながら男勝りに育ってしまっている。

レジェンド&バタフライ

この対比が素晴らしかったと思う。

これまでの生き方で培われた器の大きさを信長は見せつけられることになる。

この映画の最大の良いところは、信長の数々の武勲は実は信長という駒を動かした濃姫のなすものであったという事。

レジェンド&バタフライ

信長は今までイエスマンの取り巻きの中で自由に生きてきたため、底が浅く、軍略会議でも直ぐ手詰まりになる。
先に頭で考え行動が二の次になってしまうのだ。

だが濃姫は違う。
行動力とともにその中で活路を開いていく。
それこそが天下をとる者の考え方と信長に刷り込ませていくのだ。

また天下を見てその先の海の向こうを見ようとしていたのが濃姫であったことも面白い。

レジェンド&バタフライ

ここがこの映画の最大の魅力であると言えよう。
とても面白いシナリオとなっている。

そしてこの男勝りの濃姫が少し屈折しているところも興味深いところだ。

信長と濃姫がお忍びで下城して町を歩いているとスリにあってしまう。
そのスリは乞食の集落の子供で、2人はこの集落まで追いかけて来るのだが、先に剣を抜き乞食の血しぶきをあげたのが濃姫だというのが面白いですよね。

レジェンド&バタフライ

ここは凄く光っていました。

そして猛った血に、今度は性欲が露わになり信長の上に跨るとか、この辺の少し歪んでいるところを表現しているのは素晴らしかった。

レジェンド&バタフライ

そしてグダグダとラブロマンスの場面を引っ張らないのも個人的にはGOODです!
私は、そういうイチャイチャはいらなくてストーリーを進めてほしい派なので。

と、ここまでは本当に素晴らしいと言ってもよい映画です。

綾瀬はるかの目の動き、表情、所作まで最高の演技だったのではないでしょうか。

レジェンド&バタフライ

ここまでが良い点です。

【最悪じゃ(。-`ω-)】

さて…. お待たせいたしました。
ここから削ります。

先にも言ったように綾瀬はるかの目の動き、表情、所作は本当に良かった。
また声の荒げ方、静め方は俳優力を見させてもらった。

こらっ、木村拓哉。
お前な、表情の作り方のパターンが4種類くらいしかないんじゃないのか?
あの直ぐにきょどるような目の動きやめろよ。
きっと木村拓哉のお得意としているものなのかもしれないけど、それどの映画、ドラマでもやっているだろう。

そして演技が固いんだよ。

木村拓哉ってカメラフレームに入ると自分で決めた演技を型どおりにするでしょ。
もう決めた演技を乱さずやろうとする。

笑う演技は最初に決めたままこう!
怒った演技は決めたとおりにこう!

そんな風に見えるから演技のふり幅がすご~く小さいのですよね。

抑えてしゃべる声はいいだろう。
だけど声を荒げた途端に直ぐに馬脚を現してしまう。
演技幅が小さいから声を荒げると戦国時代劇から一気に現代劇に変わってしまう。
もうちょっと主演じゃない役をいろいろやって演技の幅を広げたほうがいい

それとさ、迫力ある演技って声を荒げる事ではないんですよね。
ゲイリー・オールドマンとかの演技を手本に勉強してください。
内面の迫力をだす演技のね。

そしてその演技の幅が狭くて台無しにしてしまった重要場面がこの場面

 レジェンド&バタフライ

比叡山の容赦ない焼き討ちを濃姫に諫められる信長。

ここはさ、濃姫の野望のままに動いた信長が、合戦の残酷さや政治というものの為に、もはや自由奔放でなくなってしまった悲しみを表現する場面だろ。見事なカッスカスの演技だ。

濃姫の向こうに映る信長のシルエットに悪鬼になるしかない悲哀が全然感じられない。あったとしても10のうち2くらいかな。

あとこれは演出の問題だけどさ、この信長の悲哀を見せるのに足りないところをいくつか挙げさせてもらおう。

まずは対比だよ。

濃姫の野望に手を貸す前、血塗られる前の信長をなぜもっと豪快に描かなかったのか。
私が監督ならうつけものゆえ豪快に笑ったり怒ったり、もっと思うがままの信長を描くけどね。
それなのに木村拓哉の信長は自由にしていた頃もどこか居心地悪そうきょどった目をするんだよね。全然自由を感じない。ただ仲間とじゃれ合っているだけ。

それとさ、だからこそ魔王となった信長は声を荒げてはダメなんだと思う。
怒りさえも縛られ、怒る前に斬るくらいの恐ろしい存在として描かなきゃ、そこから抜け出せない悲哀をだせないじゃないか。

そして「魔王」と呼ばれるまでの場面をなぜすっ飛ばした?

もうちょっと血で染まっていくしかない場面を挟んでいかないと、いきなり心変わりですか? ってなるでしょう。
もしかして上映時間の問題でカットしましたか?

それと前々から指摘している日本映画の悪いところ。
なぜに笑いを挟もうとするのかな?
「前半は明るく→後半はシリアス」にしたかった意図はわかるよ。
でもさ、テレビドラマサイズのコメディを入れないで欲しいな。

コメディで笑いをとろうとするところが浅はか。

前半は単に感情の思うまま生きる豪快な信長を表現すれば、自ずと明るく楽しいものとなったのに。
喜怒哀楽が激しい信長を前半に映すからこそ、後半の魔王に足をつかまれた信長が映えるのにさ。

そしてこれは賛否両論かもしれないけど、本能寺の床の下から抜け出しました→船に乗り航海しました→海の向こうの地を見ました

この場面いる?
途中でタイタニックに入れ変わったかと思いましたよ。

レジェンド&バタフライ

やったとしてもあんなに尺いらないだろ。

そんなにその場面入れたければ、そこからの信長ストーリーにしたらよかったんじゃないかな? まぁ、脚本の善し悪しがはっきりでてしまうのでやらないでしょうけど。

とまぁ、今回も木村拓哉ディスリになってしまいましたけど、本来この映画が★5だとして木村拓哉の演技に★2を奪われて「★3」になったと思ってくだされ。
★2でも甘いよな。
でも映画にはリスペクトするところもあったので、それくらいで。

【なぜ早くもアマプラ? (-。-)y-゜゜゜】

さて、なぜ早くもアマプラで配信したかを考察します。
コロナ渦で海外の新作映画が劇場公開できずにAmazonに権利を売り、配信上映をしていたのは記憶に新しいところですよね。

トゥモローウォー」や「ムーンフォール」がそうです。

  

そのおかげで劇場公開できなかったマイナス収益の補填をすることができた(できたのかな? )

この映画も同じようなものだと思う。

なんせ公開第一週目は1位だったものの二週目からはアニメ映画に追い抜かれてしまい、木村拓哉ファンが一巡してしまうと途端に客入りが悪くなり、結局のところ20億円の製作費で25億円の興行成績しか残せなかった
あれだけ宣伝に莫大な巨費を投じたにも関わらず差し引き5億円の儲けって、あきらかに失敗だった。
つまりは鮮度が落ちないうちにAmazon primeに配信放映権を売り飛ばしてその補填に充てたのでしょうね。
東映側からなのかAmazonからなのかわかりませんがこれはwinwinだったのでしょうかね?(う~ん、微妙

【あなたは気が付いた? ( *´艸`)】

あと、これは小ネタですが、信長が鹿狩りをしていて崖から落ちる場面、私はすぐにわかってしまいました。
あの場所は西伊豆の黄金崎公園の展望です。
ほら、馬の頭のような岩が見えますよね。

レジェンド&バタフライ

あれは「馬ロック」と呼ばれています(下は私が撮影した写真です)

この場所から見える夕陽がとっても綺麗なので是非訪れてみてください。

黄金崎公園からの夕陽

「15時17分、パリ行き」の感想・レビュー(ネタばれ有り)

15時17分、パリ行き
15時17分、パリ行き
★★★☆☆
監督 クリントイーストウッド
脚本 ドロシー・プライスカル
配給 ワーナー・ブラザース
上映時間 94分

原作  ジェフリー・E・スターン、スペンサー・ストーン、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス
『The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train, and Three American Soldiers』

―はじめに―
私としては、この映画は伝記映画だと言うことを踏まえたうえで、情報なしで観ることをお勧めします。 観る気がある人は、このブログを観終わった後に読んでください。

****

こんにちは、しんじです。
今回は名俳優で名監督でもあるクリント・イーストウッドが2018年に制作したアメリカの伝記映画です。
私はこの映画の前情報は一切知りませんでした。
ただアマプラにあったのでクリックしてみるとイーストウッド監督ということで、鑑賞することにしました。
この映画は少し特殊ですので、今回は感想だけを述べたいと思います。

PukuPukuMarine〇感想
先にも述べたように私はこの映画の前情報を一切持たず、イーストウッド監督という確固たる信用の下に映画を観始めるわけです。

そうそう、伝記映画だということも知りませんでした。

冒頭に列車内におけるテロ事件の場面から始まり、そこに関わるスペンサー、アンソニー、アレクの3人組が登場。
そしてその中のひとり黒人のアンソニーの語りで彼らの小学生時代が描かれていきます。

それぞれ問題を抱える3人が青年になりそれぞれの道を歩む。
大人になっても友人である3人はヨーロッパ旅行に行く。

そんな少年記旅行記が映画の8割描かれていきます。

そして運命の15時17分発のパリ行きに乗るわけです。

アメリカに生まれ、友との出会い、多くの選択肢の中でこの人生を歩み、最後に友とパリに行くかどうかを話し合い、パリに行くことを決める。

彼らはテロリストの犯行を未然に防ぎ、フランスから勲章をもらい、アメリカ発の英雄となった!

驚くことなかれ! この映画、実は今の一文だけの映画なのです。

しかし映画全編で描かれるのは、『この列車に乗り合わせることなど天文学的な確率の上で成り立つものだ』ということ。
アメリカに生まれ、友と過ごし、それぞれの道を歩み、ヨーロッパに旅行に行く、現地では計画の練り直しもしながら、パリ行きを決定する。

これは彼らの『運命』だったという人もいるだろう。

これは長い上映時間をかけてそういう事を描いている映画です。
この映画、はっきり言って、鑑賞者がどのよう状況で観ているかで評価が変わります。
私は暇を持て余しているときに何と無しに観ていたので、3人の旅行記を観ている気分で「ああ、これはそんな映画なのだな」と割り切って観ました。
しかし、映画館で料金払ってみた人は、料金分の価値があったかというと微妙です。
それとサスペンスを期待した人はその肩透かしに呆然とするでしょう。
これはそんな映画です。
正直、クリント・イーストウッド監督という保証がなければ、日本で上映されていたかも疑問です。

しかし、それでも評価すべきところは、この映画が退屈しなかったところです。

私だっていくら暇でも面白くない映画なら違う映画に切り替えます。
この映画の評価すべきところは、その何気ない3人の少年記から旅行記までをテンポよく面白く描いているところです。
それはたまたまなのか、イーストウッド監督のなせる業なのかはわからないけど、私は最後に「これだけを描きたかったのか!」とびっくりしたのと同時に感心させられました。
あまりストーリーがないような映画ですが、ストーリーがあってもクソつまらない映画って星の数ほどありますよね。
そうならないのが凄いです。

そしてもっと驚いてしまったのが、この主人公のスペンサー、アンソニー、アレクが実はこの実話の本人だったってこと。

15時17分、パリ行き

しっかり演技指導していたのでしょうね。
スペンサーにおいては一番露出が多かったためか、少々あか抜けない部分はあったけど、アンソニーやアレクは味のある顔をしているし、3人は俳優さんかと思っていました。
これが一番の驚きだったかもしれません。

しかし、この映画を作った意図を私は知りませんが、これは完全に個人的な考えですが、クリント・イーストウッドは『アメリカはこうでありたい』という確固たるものが心にあるような気がする。

それは『アメリカは世界の英雄でありたい』という思い。

イーストウッドはそういう思考にありながらも「グラン・トリノ」で描かれているようにそうでは無くなった悲哀やそれでも時代を受け入れていかなければならないという現実を見つめる事の大切さも描きますよね。

私としては、この映画は伝記映画だと言うことを踏まえたうえで、情報なしで観ることをお勧めします。

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「エール!」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

エール!エール!
★★★☆彡
監督 エリック・ラルティゴー
脚本 ヴィクトリア・ベドス
制作国 フランス
上映時間 105分

こんにちは、しんじです。
先週は『CODA あいのうた』で心が洗われたわけですが、この映画はアメリカリメイク版でした。
ならば原作の『エール!』を見る必要がある!
というわけで、今回は『エール!』の感想を書いていきたいと思います。
なお、あらすじはほぼ同じなので、『Coda』と『エール!』の違いを交えながら書いていきたいと思います。
PukuPukuMarine〇感想

良くも悪くもフランス映画の色が出ている映画だと思いました。
僕はそんなに多くのフランス映画を観ているわけではありませんが、どことなく『最強のふたり』と似たような空気感があります。

題材が聴覚障害の人を取り扱っているけれども映画自体は明るく少し楽観的な感じがする作風なのは、おそらくフランスのお国柄が影響しているのではないかと推測します。

Coda』では家族の仕事漁師で、それは濁った海の上で船という囲まれた空間、そして家族を取り巻く環境は若干の差別があり、家族はあまり社交的ではない。

エール!

それに対し『エール!』牧草地という広い空間での酪農で作ったチーズや野菜を市場で売るのが仕事で、取り巻く環境は障害者への理解ある人々を多く登場させ、お父さんは今の現状を変えるため選挙に立候補するという前向きな家族となっている。

エール!

当然、そんな家族だから映画自体は明るく進んでいく。
だが、このベクトルが変るのが娘のポーラがパリへ歌の夢を持ち始めてからだ。

突如として家族は悲観的になっていく。
特に母親の取り乱しようは『Coda』以上かもしれない。

エール!

自分たちだけが田舎町に取り残され、自分たちにはできない歌を歌うという娘に若干嫉妬をするというね。

この陽と陰の対比により家族の心情を描いていくのが『エール!』の特徴だろう。

娘ポーラの心情も家族がうまくいっている時はさほど腹に抱える鬱憤などは表現されていない。これが顕著に表れるのは、やはり歌というものに夢や希望を持ち始めてからだ。

Coda』と比べると『エール!』の方が現実的に思える世界だと思った。

しかし、やはり映画に期待するのはもっとエモーショナルなもの。
そこを上手く表現したのは『Coda』だと思う。

あと『エール!』には家族の中にポーラを味方をするの存在がないのは寂しいところだ。
家族がある程度うまくいっている為に存在させる意味もなかったのだろう。

この『エール!』の中で唯一その存在感で優っていたのは音楽の先生だ。

エール!

プライドと優しさとちょっぴりの厳しさを持つ先生は『Coda』のようにわざとらしい存在ではなかったのがよかった。
Coda』の先生は、はっきりいって先生ぽくなかったですからね。

コーラス部の発表会の演出などは『エール!』で用いた者なんですね。

『エール!』という優れた素材をさらに上手に仕上げたのが『Coda』という感じがしました。

でもきっとフランス映画が好きな人は『エール!』の方が好きだと思います

僕はエモーショナルな映画が好きなので『Coda』の方が好きでした。

Coda』を観て感動した人は是非、その原作の良さも知ってほしいという思いです。
お勧めですよ

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「Mr.ノーバディ」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

Mr.ノーバディMr.ノーバディ
★★★☆彡
監督 イリヤ・ナイシュラー
脚本 デレク・コルスタッド
配給 東宝東和
上映時間 91分

こんにちは、しんじです。
こんなに映画感想に日を開けたことなかったですね。
半年ぶりくらいでしょうか?
実はその間、小説を書いたりして過ごしていました。
その小説がひと段落したので、新作を書くまでに映画のレビューをしてみようと思います。

今回レビューする映画は「Mr.ノーバディ」です。
実はずいぶん前に鑑賞した映画で、感想を書こうと思いながらもなかなかてをつけることが出来ず、やっと今回UPできます。
2021年のアクション映画、PVを観てダメ親父がどのような形で事件に巻き込まれていくのかが興味深くてAmazonビデオで観ました。
主演はボブ・オデンカークという俳優さんで、たぶん日本で知っている人は少ないのではないでしょうか?(私も知りませんでした。)
長年、コメディーに関わってきた人で放送作家など制作側でも活躍した人らしいです。
でも、その無名っぷりが逆に今回の映画にインパクト付ける効果となっています。

PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
工場勤務の中流の下というくらいの家庭。
親父は冴えず、息子からは軽視される存在。
夫婦間のラブロマンスなどあるわけもない。
そんな家に強盗が侵入。

Mr.ノーバディ

だが父親のハッチは息子の前で、すごすごと尻尾を巻いて強盗を見逃してしまう。
そんな父親に落胆する息子

翌朝、息子は情けない父親を軽蔑していた。

Mr.ノーバディ

だが娘が自分の大切なブレスレットがないと悲しむ。

強盗が盗んだのだ。

ダメ親父のハッチは意を決して強盗の居場所を突き止めて取り返そうとするが・・・

Mr.ノーバディ

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あらすじ 感想

〇感想
先にも言った通り、主人公の俳優を全く知らない事がこの映画を余計に面白くさせている。
ダメダメ親父がせめて娘のブレスレットを取り戻そうと奮起して行動を起こす。

が、なんかFBIの身分証やら拳銃をクローゼットから取り出したあたりから一気にダメ親父ハッチの正体が怪しくなってくる。

Mr.ノーバディ

このあとロシアンマフィアと関わってしまいトラブルへと発展していくのだが、きっかけが実に面白い。

『正義』?いや、そんな大層な大義じゃない。

きっかけは、単にハッチのストレス発散なんだ。

ロシアンマフィアのチンピラなんてわざわざ相手にすることもなかったのに、強盗からブレスレットを取り戻せなかった腹いせにロシアンマフィアを徹底的にぶちのめし全員重体にしてしまう。
その戦いっぷりが、ステイサムやセガールのようにスマートじゃないところがよかった。
単に軍人上がりの強い兵士が自分もズタボロになりながらも徹底的に相手をやっつけるところがリアル面白い

Mr.ノーバディ

その後はお約束どおりロシアンマフィアの報復に家族を巻き込んでいってしまう。
そうなると、もう殺るか殺られるかの闘いになっていく。

しかし、ハッチの動きが戦闘を重ねるごとに良くなっていく。

そしてハッチの本当の正体が判明するわけだけど、ここで気に入った場面がある。

それはハッチがその裏家業を抜けた理由だ。

それはイタリアの軍基地から300万ドルを盗み出した男を始末する仕事だった。
だけど、ちょっとした気の迷いにその男に温情をかけて逃がした。
1年後、逃がした男はどうせまた同じようにクソ野郎に成り下がっているだろうと思って見に行くと、きっぱりと足を洗い、温かな家庭の中、幸せそうな顔をして暮らしている。

Mr.ノーバディ

その光景にハッチが嫉妬するところが主人公の歪みっぷりを表現していて実に面白かった。

『それなら自分も』ということで引退して家族を作ってみたものの、日々、体の中にストレスが溜まっていく。

そのはけ口がロシアンマフィアとの抗争になっている。

結局、ハッチ、ハッチの実父、ハッチの異母兄弟3人でロシアンマフィアをつぶすのだが、結局3人のストレス発散なのだ。

一番の被害者はロシアンマフィアのボスなのだ。

Mr.ノーバディ

そんな歪んだストーリーがこの映画の面白みになっていると思う。

だけど、これは賛否別れると思うが、僕はやっぱり最初のバスの中の戦闘レベルが一番良かった。
あれくらいが一番生々しくて実は恐ろしいと思う。
実際の強い男のリアルな強さなのではないだろうか?

徐々に昔の水に慣れていくハッチも面白いのだが、最終バトルではどこにでもあるアクション映画になってしまった感が僕の中にあった。

そのレベルになるとステイサムやセガールの世界になってしまう。

そういう意味で3.5と厳しめの評価をつけさせてもらいました。

でも、主人公の『歪んだ感』がとっても面白いアクション映画です。
おススメの映画です!

あらすじ 感想
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「ジョン・ウィック:パラベラム」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

ジョン・ウィック3ジョン・ウィック:パラベラム
★★★☆彡
監督 チャド・スタエルスキ
脚本 デレク・コルスタット他
配給 ポニーキャニオン
上映時間 131分

こんにちは、こんぎつねです。
今回はジョン・ウィックシリーズのチャプター3「ジョン・ウィック:パラベラム」の感想を書きます。
チャプター2では主席連合幹部サンティーノの策略にはまり世界中の殺し屋に命を狙われる内容でしたよね。
激しい闘いだけど退屈、内容が逃げの一手だからつまらない。」と感想を上げました。
そして、この先の展開に「殺しの動機」がどういうものかで面白さが変わると期待を込めたコメントを書きました。
さて、そこのところに注目です。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ

コンチネンタルのルールを破りコンチネンタルからも除名処分=殺害処分されることとなったジョン・ウィック。
ニューヨークコンチネンタル支配人ウインストンはジョン・ウィックに少なからずの友情に1時間の猶予逃げる時間を与えた。

だが、このウインストンの行為にコンチネンタルの上層組織である主席連合は異を唱えた。
ウインストンのもとに主席連合の裁定人が派遣され「ウインストンの退任」を要求する。

ジョン・ウィック3

さらにはジョン・ウィックに手を貸した者への制裁が行われた。
もちろんキング(ローレンス・フィッシュバーン)も7発の銃弾を与えたことにちなみ日本刀により7回切られてしまう。

ジョン・ウィック3

一方ジョンは自分と「誓印の契約」を結ばせたコンチネンタルモロッコ支配人であるソフィア(ハル・ベリー)に会いに行く。

ジョン・ウィック3

それは主席連合の首領に会うためのジョンの賭けだった。

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あらすじ 感想

〇感想
開始直後から逃げ惑うジョン・ウィック。

時間軸はチャプター2から数分後からストーリーが始まる。

その時点で「なんだ・・・また逃げながら殺していくだけの映画かな。」と期待が一気に下がりました。

しかしジョンが首領と出会った後の展開にかなりワクワクしました。

なんといってもニューヨーク支配人ウインストンが主席連合とやり合う気マンマンなんですもん。

ジョンは「おれはジョン・ウィックだ!バカヤロー」とコンスタンティンばりにウインストンと手を組み主席連合を殺りはじめた

さらに受付シャロン(ランス・レディック)まで銃を持つ熱い展開だ。

ジョン・ウィック3

この辺は気持ち的に凄く高揚した。

ただこの監督はやっぱり戦いを長引かせて退屈にしてしまう傾向があるようだ。
まだキアヌ・リーブスの動きがジェイソン・ステイサムのようにキレキレならいいのだが、モッサーとしているのですよ、動きが。

サッと立ち上がれ!」「蹴りが低い!」などと何度思ったことか。

ジョン・ウィック3

途中でキアヌ・リーブスが裸になる場面があってお腹のところだけ映さないようにカメラアングルを工夫していたけど、たぶんぽっちゃりしているでしょ、アレは。

もうちょっとエクササイズしてから映画に出てほしいなぁ。

で、映画のラスト、ここでやっとジョン・ウィックが本気に殺りにいく理由ができる。
それは自分をとことんハメた者たちへのとてつもない怒り!
これだよね。
「愛の証」だのなによりも最終的には「怒り」・「復讐
これですわ。

次回の映画キレキレのキアヌ君に期待してアマプラ配信を待つことにします。

個人的にはチャプター2よりは面白かったです。

あらすじ 感想
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