「エール!」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

エール!エール!
★★★☆彡
監督 エリック・ラルティゴー
脚本 ヴィクトリア・ベドス
制作国 フランス
上映時間 105分

こんにちは、しんじです。
先週は『CODA あいのうた』で心が洗われたわけですが、この映画はアメリカリメイク版でした。
ならば原作の『エール!』を見る必要がある!
というわけで、今回は『エール!』の感想を書いていきたいと思います。
なお、あらすじはほぼ同じなので、『Coda』と『エール!』の違いを交えながら書いていきたいと思います。
PukuPukuMarine〇感想

良くも悪くもフランス映画の色が出ている映画だと思いました。
僕はそんなに多くのフランス映画を観ているわけではありませんが、どことなく『最強のふたり』と似たような空気感があります。

題材が聴覚障害の人を取り扱っているけれども映画自体は明るく少し楽観的な感じがする作風なのは、おそらくフランスのお国柄が影響しているのではないかと推測します。

Coda』では家族の仕事漁師で、それは濁った海の上で船という囲まれた空間、そして家族を取り巻く環境は若干の差別があり、家族はあまり社交的ではない。

エール!

それに対し『エール!』牧草地という広い空間での酪農で作ったチーズや野菜を市場で売るのが仕事で、取り巻く環境は障害者への理解ある人々を多く登場させ、お父さんは今の現状を変えるため選挙に立候補するという前向きな家族となっている。

エール!

当然、そんな家族だから映画自体は明るく進んでいく。
だが、このベクトルが変るのが娘のポーラがパリへ歌の夢を持ち始めてからだ。

突如として家族は悲観的になっていく。
特に母親の取り乱しようは『Coda』以上かもしれない。

エール!

自分たちだけが田舎町に取り残され、自分たちにはできない歌を歌うという娘に若干嫉妬をするというね。

この陽と陰の対比により家族の心情を描いていくのが『エール!』の特徴だろう。

娘ポーラの心情も家族がうまくいっている時はさほど腹に抱える鬱憤などは表現されていない。これが顕著に表れるのは、やはり歌というものに夢や希望を持ち始めてからだ。

Coda』と比べると『エール!』の方が現実的に思える世界だと思った。

しかし、やはり映画に期待するのはもっとエモーショナルなもの。
そこを上手く表現したのは『Coda』だと思う。

あと『エール!』には家族の中にポーラを味方をするの存在がないのは寂しいところだ。
家族がある程度うまくいっている為に存在させる意味もなかったのだろう。

この『エール!』の中で唯一その存在感で優っていたのは音楽の先生だ。

エール!

プライドと優しさとちょっぴりの厳しさを持つ先生は『Coda』のようにわざとらしい存在ではなかったのがよかった。
Coda』の先生は、はっきりいって先生ぽくなかったですからね。

コーラス部の発表会の演出などは『エール!』で用いた者なんですね。

『エール!』という優れた素材をさらに上手に仕上げたのが『Coda』という感じがしました。

でもきっとフランス映画が好きな人は『エール!』の方が好きだと思います

僕はエモーショナルな映画が好きなので『Coda』の方が好きでした。

Coda』を観て感動した人は是非、その原作の良さも知ってほしいという思いです。
お勧めですよ

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「Coda あいのうた」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

codaCoda コーダ あいのうた
★★★★★プラス★★★★★
原作「エール!」
監督・脚本 シアン・ヘダー
配給 ギャガ
上映時間 111分

こんにちは、しんじです。
最近、少し映画レビューは滞っていますが、しっかりとこの映画レビューのページは続けて行こうと思ってます。

さて、今日のレビューは「Coda あいのうた」です。
この映画は2021年のアメリカの映画で、フランス映画「エール!」のリメイク版です。

聴覚障害という凄くデリケートな題材の中、コメディと愛を上手く表現した傑作映画です。
もう観られた方も多いのではないでしょうか?

PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
アメリカの港町、家族で漁師を営むロッシ家。
Coda

家族は娘のルビー以外は聴覚障害を持っていた。
これは特別なものではなく自然の流れ、家族は仕事でもプライベートでも唯一耳が聞こえる娘ルビーを頼りとしていた。

そして思春期を迎えるルビーもそれを当たり前と受け入れながらも鬱積したものを抑えつけ隠していた。

高校生のルビーは気になる男の子が選択授業で合唱クラスに入るのを聞き、その後を追い合唱クラスを選択する。
もともと音楽が好きで船の上でも歌を歌っていたルビーの歌声に音楽教師ベルナルドは可能性を見出す。
coda

ベルナルドの特別授業を受けながらボストンの音楽学校へ進む夢を心の中で育むルビー。
音楽はルビーにとって心の解放そのものだった。
そしてその音楽によって家族からの束縛からも解放される….

しかしルビーは家族を愛し、また父、母、兄もまたルビーを愛していることも知っている。

家族を捨てることはできず、夢をあきらめようとするルビー。
彼女の本心を知りながらルビーに頼らざるを得ない家族。

兄のレオは自分を犠牲にするルビーに怒る。

そしてルビーの合唱クラスの発表会を観に行くロッシ家族。
Coda

父フランクは赤いドレスを着て歌うロビー、そして周りの観客を観て何かを思う。

星空の下、ルビーに頼みごとをする。
ルビー、俺のために今ここでもう一度歌ってくれ。

Coda

父フランクは手のひらを喉元にあてルビーの歌声を感じる。

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あらすじ 感想

〇感想
これは是非観てほしい映画です。
ここ何年間で抜きんでる映画だと思いました。

父、母、兄が三者三様、心に抱える葛藤やルビーに対する想いがそれぞれ違っている。

それが映画を通して少しずつ見えて来る素晴らしさよ。

僕はこの映画で3カ所涙が出た。

その中のひとつ、兄レオが自己犠牲をするルビーに怒る場面だ。
そこで兄がわざと嫌われるようにルビーをののしるのは心に刺さった。
Coda

星空の下で父だけに歌う場面も素晴らしかった。
これはとにかく合唱発表会でのあの演出があったからこその場面ですね。
映画見ながら感心しました。
素晴らしい演出ですね。

そしてラストの大学のオーディション。
Coda

もう崩壊です。
とめどなく流れる涙
これは大げさではなく涙で心を洗いたい人は絶対に観たほうがいいです。

超々お勧めです。
評価は5+αですね。
こういう素晴らしい映画に出会えるから映画レビューはやめられません。
サウンドトラックも欲しくなる映画ですね

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「人生の動かし方」と「最強のふたり」を見比べてみた感想(ネタバレ有り)

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

元旦の朝から映画三昧です。
本日は「人生の動かし方」と「最強のふたり」を観ました。
タイトルは全然違いますが、内容はほぼ同じです。
というのも「人生の動かし方」はフランス映画「最強のふたり」のリメイク版なんです。
物語は実話をベースに書かれたものらしいですよ。
今回はそれぞれの映画の違いと感想について書いてみたいと思います。

まず、僕はこの2つの映画を吹替え版で観たことを前提に感想を書きます。
「人生の動かし方」はどうかはわからないけど「最強のふたり」に関しては吹替え版で観ることをお勧めします
それはドリス役のオマール・シーの声よりも吹替えした菅原正志さんの声の方が役にあっているからです。
PukuPukuMarine

〇あらすじ
仕事もせずに明日の生活もどうなるかわからない男ドリス(リメイク版:デル)は雇用保険金の受取条件として求職活動をする。
職業安定所から指定された求職口のひとつに大富豪の家の仕事があった。
それは首下から麻痺になる主人の介助をする仕事だ。
ただ面接を受けた証拠だけ欲しかったドリスだが、主人フィリップの気まぐれで採用となってしまう。
そして金はあるが不自由な暮らしをするフィリップ金がなくて不自由な暮らしをするドリスの奇妙な関係が始まる。

人生の動かし方 最強の二人

人生の動かし方人生の動かし方
★★★☆☆
監督 ニール・バーガー
脚本 ジョン・ハートメア
配給 ショウゲート
上映時間 126分

この映画は2019年に公開されていています。
キャスト
介助人デル・スコット:ケヴィン・ハート
主人フィリップ・ラカット:ブライアン・クランストン
イヴォンヌ・ペンドルトン:ニコール・キッドマン

リメイク版では介助人デルの年齢が中年男性となっています。
人生の動かし方

生まれついた環境から刑務所を行き来する人生を送っています。
仕事も長続きせず、全てが周りのせいと思っている典型的なクズな男です。
そのため女房には愛想をつかされ、子供にも無視されて別居中です。
このデルを見ていると、もうこの年齢で立ち直れないのなら更生するのは無理じゃないかと思います。
かなり自分中心の考え方をするため、相手の気持ちを考えずに好き勝手な言動が目立ちます。

一方、フィリップは妻を先に亡くし、その上、重いハンディキャップを背負う人生に疲れてしまっています。
人生の動かし方

彼は生きる事を手放す機会を待っている。

発作により死ぬのならそれも良いと考え、いいかげんな男であるデルを介助人として雇うのです。

このリメイク版は2人がかなりマイナスからスタートしている印象を受けます。

何事もきっちりと重く考えるフィリップは、デルのいいかげんさに自分の鬱積した想いを解放するはけ口をみつけます。

その象徴的な場面がオペラ鑑賞の場面でしょう。
デルが劇場で木に扮した役者が歌を歌うことに大笑いをするんですが、こよなくオペラを好んでいたフィリップは、今まで考えたことなかったでしょう。
木が歌を歌うその滑稽な光景に。

フィリップは耐えきれず笑ってしまいます。

デルはフィリップの常識を少しずつ壊して再構築してくれる人物だったのです。

ドラマはそのような感じで進んでいるのですが、僕にはどうしてもこのデルに好感を持つことができなかった。
まずはあまりにも自分の考えをフィリップに押し付けるところがたまらなく嫌だった。
特に文通相手に電話してしまう場面などは、あまりにも強引だ。
そして、フィリップが女性と実際に会うこととなり失敗してしまう。
当然、フィリップは「だから言ったんだ。」とイラつきからデルを責めると、デルがこういうんです・
俺は電話をかけただけだ。話をしたのはあんたの意志だぜ。
まるで俺には何の責任もない。悪いのはあんただ。と言っているような口ぶり。

これってデルの生きざまを表しているようで嫌悪感が増してしまいました。

当然、これで機嫌を損ねてデルはクビになります。
まぁ、当然でしょ。
同情もできませんでしたね。

それと疼痛で苦しむフィリップにマリファナを勧める場面も良くなかったです。
フランス版では軽い感じでマリファナを吸わせていたのですが、アメリカ版は下手したらさらに発展して麻薬中毒にしてしまいそうな描写の仕方をしています。
終始デルがマリファナの話をするのにも好感が持てなかったよ。

デル役のケヴィン・ハート少しクセが強すぎます。
「何だってんだ。」て言い訳がましい顔がちょっとイラっとする。
これくらい口が動く男なら若い頃のエディ・マーフィのような軽さがある俳優の方が良かったと思う。

このリメイク版がフランス版と大きく違うところはヒロインを作ったところです。
イヴォンヌはフランス版では使用人のおばちゃんでしたが、この映画ではフィリップの事務的な仕事をする女性として描かれています。
人生の動かし方

しかも眼鏡をかけたニコール・キッドマンなんてちょっと綺麗すぎるだろ
ただ仕事として働く女性として振舞うが、思い返せば誰よりもフィリップを心配しいつでもフィリップのそばで支えていた女性

それをラストにフィリップに気づかせる。
この映画において一番のGood Jobだったぜ!デル!

この映画で実話のデル(ドリス)が会社社長になったことを映画の中で描いていましたね。
彼はフィリップに解雇されたあと売った絵の金を元手に介助器具の会社を設立した様子が描かれています。
人生の動かし方

映画の中でフィリップがビジネスプランの質問をデルにしていたことが、ここで生かされていました。

でも中年まで半端者だったデルが会社社長で成功するっていうのは少し現実味が薄いように感じました。
特に映画で描かれたデルの性格だとね。

しかしながら、ラストにはフィリップとイヴォンヌが良い関係を再構築できたようでとてもハッピーな気持ちになれました。

人生の動かし方

この映画でもやっぱりブライアン・クランストンの演技は素晴らしかったですよ。

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人生の動かし方 最強の二人

最強のふたり最強のふたり(吹替え版
★★★★★
監督・脚本 エリック・トレダノ
製作国 フランス
配給 ギャガ
上映時間 112分

さぁ、こちらが本家本元「最強のふたり」です。
2011年に公開された映画です。

キャスト
介助人ドリス:オマール・シー
主人フィリップ:フランソワ・クリュゼ

「人生の動かし方」では介助人デルが中年男にしたのはリメイクを作るうえで改悪だと思えます。
それをこの映画が語っています。

この映画のドリスは年齢として20~25歳くらいの青年です。
最強のふたり

彼は養子であるがため、家庭の中に居場所を無くしてしまい、その上フランスの就職難のため職に就けない若者として描かれています。
ドリスの家は裕福ではなく夜になると団地の下に悪友が集まってきます。

ドリスが今、一番の気がかりにしているのはギャングとかかわりを持つ弟のことだ。

一方この映画のフィリップはリメイク版と違い由緒正しい大富豪です。
豪邸に住み使用人を雇っている本物の大富豪です。
最強のふたり

リメイク版のフィリップは自分で稼いだお金で大金持ちとなり使用人を雇っているのですが、が違います。

この格式がこの映画の大きなカギとなるのです。

介助人として働くことになるドリスは今まで自分がいた世界と違う、それはまるで異世界の中に入り込んだような気持ちになります。
それが描かれているのがバスルームの場面です。
自分の家の小さなお風呂と違いそれは映画などの世界でしか目にしたことがない豪華で気品のあるバスルームです。
最強のふたり

リメイク版のようにいろいろと悪い世界を知った中年男と違い、ドリスは自分が住む環境以外の事を知らない若者なのです。

ドリスはフィリップの介助をすることにより今まで触れたことのない絵画・音楽・歌劇などに触れていきます。
最強のふたり

そして粗暴な彼の中に格式ある教養が備わっていきます。

それは彼の心を豊かにしていき、人とのかかわり方が変わっていきます。
それをこの映画の中では描いているのです。

一方フィリップは重いハンディキャップにより性格が気難しくなっています。
しかしリメイク版ほど悲観的にはなっていません。
むしろこの映画で描かれているのはハンディキャップを持っていることで腫物を触るような周りの態度にストレスを感じていることです。

いままで雇った介助人はどいつもこいつもフィリップという人間ではなく介助を必要とする患者のような扱いをしていたのでしょう。

しかしドリスは違った。
彼の性格は粗暴であるようだが、フィリップが動けない事をネタにブラックジョークを言って笑うのだ。
それはまるで悪友に接するようにだ。
患者としてではなく、「体が動かないフィリップ」として接するドリスに居心地の良さを感じるのだ。

そしてこのドリス役のオマール・シーが大きな体でかっこいいんです。
吹替えで観ると声もかっこよくて本当に吹替え版お勧めですよ。
このちょっと怖い兄ちゃんがフィリップの娘を振った男に脅しをかける場面なんか、なんかスッとしてニヤっとできます。
最強のふたり

それにダンス場面もキマッってましたよ。

ドリスが介助人を辞める理由もリメイク版みたいな後味の悪いものでなく、気がかりな弟の面倒を見るための前向きなものです。
弟のことについてギャングと話付けるところなんか男気を感じます。

ドリスが辞めた後、フィリップは再び気難しくなるのだけど、心配したドリスが「なんだ、そのヒゲは。かっこりーから剃れ。」なんて白い歯を浮かべて会いに来るところなんか、友達が訪ねてきたみたいで清々しいですよ。
最強のふたり

文通相手にドリスが強引に電話するのはリメイク版と一緒でした。
ただこちらのフィリップの手紙は確かに酷いもので進展なんて期待できるものではなかったです。
そんなの書いているんなら、電話したほうがいい。」という理由だ。

そして文通友達から電話友達に発展。
この辺は丁寧に描いていましたね。

でも美人な文通友達に会う勇気をフィリップは持つことができませんでしたね。

ラストのその白い歯を浮かべたドリスが、2人の会う機会を作ってしまうところなんか、「やれやれ手間がかかるぜ、俺のダチは。」って感じでさわやかでした。

最強のふたり

この映画、フィリップと出会い教養を身に着けたドリスには未来を感じることができます。
刑務所を行ったり来たりの中年男のリメイク版よりも全然さわやかにみることができました。

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人生の動かし方 最強の二人

〇結論
2つの映画、どちらを観るか迷っているあなた。
お勧めは「最強のふたり」の吹替え版です。
絶対に面白い映画です!!
お勧めです。

そして時間に余裕があるあなた。
2つの映画を見比べるのもおもしろいですよ。
リメイク版も悪くない出来栄えですので。

ちなみに、フランス版のイヴォンヌはフィリップとドリスの良き理解者である屋敷の使用人のおばちゃんです。
とってもユニークで良いキャラクターしてますよ。
最強のふたり

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「ブラックブック」の感想・レビュー(ネタバレ少な目)

ブラックブックブラックブック
★★★★☆彡
監督・脚本 ポール・バーホーベン
製作国 オランダ
配給 ハピネット
上映時間 144分

こんにちは、しんじです。
今日は大みそかです。
今はちょうど18:00。
たぶんこの記事をUPするころには新年になっているかもしれませんね。

さて、今回、感想を書く映画は「ブラックブック」です。
監督は「トータル・リコール」「ロボコップ(1987)」「スターシップトゥルーパーズ」でメガホンをとったポール・バーホーベン監督です。
しかし、映画製作国はアメリカではなくオランダ映画なんです。
たぶん監督の思い入れのある映画なのだと思います。
監督がオランダ人なので。
今回は初見でAmazonプライムビデオでの鑑賞となります。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
スエズ動乱直前のイスラエルにて教師をしているラヘル。
観光客の女性に声を掛けられる。

ブラックブック

その女性は第二次世界大戦終戦直前のオランダにて知り合った女性だ。
その日、彼女は川辺に佇みながら当時の事を思い出していた。

ドイツの占領下のオランダにてユダヤ人のラヘルはナチスから身を隠しながら暮らしていた。
ある日、安全な地域に逃げるためにレジスタンスの男の手引きで家族と共に船に乗る。
だが、それはナチスの罠だった。

ブラックブック

家族もろとも船に乗ったユダヤ人は皆殺しにされ金銀・金目のものをはぎ取られる
何とか難を逃れたラヘルは助けてくれたレジスタンスの仲間になり、スパイ活動を始める。
ラヘルは名前をエリスに変え金髪の女性となりドイツ軍諜報部のムンツェ大尉の愛人になる。

ブラックブック

しかしエリスの心は次第にムンツェ大尉に惹かれ始める・・・
レジスタンスとムンツェ大尉への愛のはざまで裏切りが裏切りを呼ぶ事態へとなっていく。

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あらすじ 感想

〇感想
いやいや二転三転するこの映画は大好物な映画でした。
まだ観ていない人のために、なるべくネタバレ少な目で感想を書きたいと思います。

ナチスから逃れ逃れた女性の物語で思いだすのが、タランティーノ監督の「イングロリアスバスターズ」ですが、この映画はあそこまで大げさなカタルシスを表現する映画ではないです。

もっとそっと大人の色っぽさがにじみ出ている印象を受ける映画でした。
エリスのもとに2人の男性が現れます。
レジスタンスの医者でありリーダー的存在のハンス・アッカーマン

ブラックブック

そしてもうひとりがドイツ軍諜報部ムンツェ大尉

ブラックブック

この2人の男性のもとで揺れ動くエリスの人生
当然、憎きナチス将校などに心を許すはずもないはずなのだが、そこにレジスタンスである前にひとりの女性として揺れる心を描いているのが他の映画と違うところでした。

そしてそこになぜか大人の色気を感じてしまいました。

ドイツ基地には家族の仇であるフランケン中尉がいて、その高ぶった感情を抑える場がムンツェ大尉の胸の中だったのかもしれないですね。

レジスタンスの作戦の失敗、ドイツ軍将校の対立、いろいろな要素でエリスの立場が二転三転していく。

この映画では終戦を迎え、オランダ国内に残されたドイツ軍に協力していた市民がどのような扱いをされていたかを少し描いていました。

ブラックブック

その中にエリスは放り込まれて、彼女も酷い虐待を受ける。
その様子はまるでナチス親衛隊がユダヤ市民に対して行う虐待と大差がなかった

戦争はどちらに転んでもやはり人間の残虐さを浮き彫りにするものだなと感じました。

この映画、エリスがしっかりと自分を陥れた人物に片を付けるのですが、その時のエリスの表情が凄くいいんですよ。

ブラックブック

実際、様々な酷い目に合ってきた人はこんな表情でネジをしめそうです。
思いがひしひし伝わってきます。

苦しみに終わりはないの?

最愛の人物の死を知ったエリスが叫びます。
この映画のラストシーン、まるでこの言葉を皮肉っているようでした。

ブラックブック

最後の爆撃の音は次の戦争の狼煙の音だそうです。
その戦争は第二次中東戦争=スエズ動乱というそうですよ。

愛と裏切りが入り混じった第二次世界大戦下のスパイ映画。
凄く面白い映画でした。
144分という長編ですが中身が濃い時間をすごすことができます。
年末年始にひとりで映画を観る人には超おススメですよ。

あらすじ 感想
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「ビッグ・アイズ」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

ビッグアイズビッグアイズ
★★★★☆彡
監督 ティム・バートン
脚本 スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー
配給 ギャガ
上映時間 106分

こんにちは、しんじです。
今回は2014年の映画「ビッグ・アイズ」の感想を書きます。
この映画は1970年アメリカで実際に起きたゴーストペインター騒動をもとにストーリーが作られています。
主演はエイミー・アダムスと僕のお気に入りのクリストフ・ヴァルツです。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
時は1958年
当時のアメリカは男性優位の時代であり女性は社会的に弱者だった。
マーガレット(エイミー・アダムス)は横暴な亭主から娘を連れて逃げた。
移り住んだ娘と2人暮らし。
生計を立てる仕事をしつつもマーガレットは休日に自分の描いた絵を公園で展示し、同時に似顔絵を描いていた。
彼女の描く絵は大きな目をしている。

ビッグアイズ

それは彼女独自の表現方法であった。
ある日、同じように公園で自分の描いた風景画を売るウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)に出会った。

ビッグアイズ

彼はとても明るく前向きな男性だった。
マーガレットとウォルターが惹かれあうのに時間は必要としなかった。
ほんの2回のデートでマーガレットは彼と結婚をする。

ビッグアイズ

そこには娘の親権得るために打算的なところもあったが、ウォルターの魅力が大きかった。
売れない画家同士成功を夢見る日々。
ウォルターは名案を思い付く。
殺風景な飲み屋の壁をかりて自分たちの描いた絵を多くの人に見てもらおうというのだ。
その考えが功を奏し絵が大きな注目を浴びていく。

マーガレットの描いた絵だけが。

しかしマーガレットは次々と売れていき大金を生み出す可能性を秘めていた。

ビッグアイズ

ウォルターは自分が営業、マーガレットは描く係として夫婦で成功を収めようと提案する。
自分の絵が評価され売れていくことに何の不満があろうか、マーガレットはウォルターにすべてを任せる。
ある日、バーでウォルターが絵の売買交渉をしている場で耳を疑う言葉を聞いた。

ビッグアイズ

ウォルターはこう言ったのだ。

目は心の窓だ。だから僕は目を大きく描くんだ。

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あらすじ 感想

〇感想
余計なところを省いてすごく解りやすくマーガレットとウォルターを描いている映画です。

その時代の男性優位の社会をさりげなく伝えているのも良いです。

最近の映画ではこういう部分が凄く強調されて「社会とはこうあるべきだ」って押しつけがましいところがありますものね。
ただ、全体的な映像から1960年代らしいさがあまり伝わらないために、うっかり昔の時代の話だということを忘れてしまいます。
マーガレットにじれったさを感じてしまうのも、ついつい時代を忘れてしまうからでしょう。

先に述べたように解りやすいストーリーにしているため、ところどころ突っ込み入れたくなる部分もありました。
例えば、マーガレットがウォルターは絵を描かないという事実を気付くとかね。
芸術家同士の夫婦でそれはあり得ないと思うのは私だけでしょうか?
もし実際にマーガレットがそう証言していたとしたら、その辺は法廷を優位に進めるためのものだったかもしれませんね。

この映画の最大の魅力はやはりクリストフ・ヴァルツの演技にあると思っています。
彼はやはり話術でひとの心を動かす役が凄く上手ですね。
マーガレットと出会ったばかりのときは凄く前向きで幸せへ導いてくれる男
そしてビジネスが成功するにつれて、だんだんと金の亡者的ないやらしさがでてくる。
こういう人間の心の奥にある黒いものを表現するのがめちゃくちゃ上手な俳優さんです。
この魅力ある演技はタランティーノ監督「イングロリアス・バスターズ」でも見られます。
もし見ていない人は騙されたと思って観てみてください。

イングロリアス・バスターズ

この映画最初はウォルター役をライアン・レイノルズで予定していたらしいですが、僕はクリストフ・ヴァルツで大正解だったと思います。

それにしても法廷で絵を描く場面で「あ、腕が痛い。」は笑えましたね。

ビッグアイズ

この辺はさすがに創作ですよね??

しかし史実のウォルターの最後は無一文だったらしいですが、映画で見る限り彼にはビジネスの才能はあったのにどうしたのでしょうね。

ビッグアイズ

不動産は成功していたし、実際にマーガレットの絵画があそこまで有名になり大きな富を生み出したのは彼の才能があったからこそだと思うのです。
やっぱり嘘をついていたということで社会的信用がまるっきりなくなったのでしょうか?

一方マーガレットはその後、ウォルターへの恨みは持ってはいないということですよ。
現在もご存命です。

ビッグアイズ

映画の中でマーガレットはウォルターの嘘は自分も共犯という脅迫概念もあって真実を言えず、真実を話せば富をも手放すことへの危惧などもあったようです。
社会の背景は変われど、このような理由で今このときもゴーストとして活躍しているアーティストはいるのかもしれませんね。

106分という程よい上映時間ですし、とても面白い映画でしたよ。
とてもおすすめの映画です!

あらすじ 感想
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