「15時17分、パリ行き」の感想・レビュー(ネタばれ有り)

15時17分、パリ行き
15時17分、パリ行き
★★★☆☆
監督 クリントイーストウッド
脚本 ドロシー・プライスカル
配給 ワーナー・ブラザース
上映時間 94分

原作  ジェフリー・E・スターン、スペンサー・ストーン、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス
『The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train, and Three American Soldiers』

―はじめに―
私としては、この映画は伝記映画だと言うことを踏まえたうえで、情報なしで観ることをお勧めします。 観る気がある人は、このブログを観終わった後に読んでください。

****

こんにちは、しんじです。
今回は名俳優で名監督でもあるクリント・イーストウッドが2018年に制作したアメリカの伝記映画です。
私はこの映画の前情報は一切知りませんでした。
ただアマプラにあったのでクリックしてみるとイーストウッド監督ということで、鑑賞することにしました。
この映画は少し特殊ですので、今回は感想だけを述べたいと思います。

PukuPukuMarine〇感想
先にも述べたように私はこの映画の前情報を一切持たず、イーストウッド監督という確固たる信用の下に映画を観始めるわけです。

そうそう、伝記映画だということも知りませんでした。

冒頭に列車内におけるテロ事件の場面から始まり、そこに関わるスペンサー、アンソニー、アレクの3人組が登場。
そしてその中のひとり黒人のアンソニーの語りで彼らの小学生時代が描かれていきます。

それぞれ問題を抱える3人が青年になりそれぞれの道を歩む。
大人になっても友人である3人はヨーロッパ旅行に行く。

そんな少年記旅行記が映画の8割描かれていきます。

そして運命の15時17分発のパリ行きに乗るわけです。

アメリカに生まれ、友との出会い、多くの選択肢の中でこの人生を歩み、最後に友とパリに行くかどうかを話し合い、パリに行くことを決める。

彼らはテロリストの犯行を未然に防ぎ、フランスから勲章をもらい、アメリカ発の英雄となった!

驚くことなかれ! この映画、実は今の一文だけの映画なのです。

しかし映画全編で描かれるのは、『この列車に乗り合わせることなど天文学的な確率の上で成り立つものだ』ということ。
アメリカに生まれ、友と過ごし、それぞれの道を歩み、ヨーロッパに旅行に行く、現地では計画の練り直しもしながら、パリ行きを決定する。

これは彼らの『運命』だったという人もいるだろう。

これは長い上映時間をかけてそういう事を描いている映画です。
この映画、はっきり言って、鑑賞者がどのよう状況で観ているかで評価が変わります。
私は暇を持て余しているときに何と無しに観ていたので、3人の旅行記を観ている気分で「ああ、これはそんな映画なのだな」と割り切って観ました。
しかし、映画館で料金払ってみた人は、料金分の価値があったかというと微妙です。
それとサスペンスを期待した人はその肩透かしに呆然とするでしょう。
これはそんな映画です。
正直、クリント・イーストウッド監督という保証がなければ、日本で上映されていたかも疑問です。

しかし、それでも評価すべきところは、この映画が退屈しなかったところです。

私だっていくら暇でも面白くない映画なら違う映画に切り替えます。
この映画の評価すべきところは、その何気ない3人の少年記から旅行記までをテンポよく面白く描いているところです。
それはたまたまなのか、イーストウッド監督のなせる業なのかはわからないけど、私は最後に「これだけを描きたかったのか!」とびっくりしたのと同時に感心させられました。
あまりストーリーがないような映画ですが、ストーリーがあってもクソつまらない映画って星の数ほどありますよね。
そうならないのが凄いです。

そしてもっと驚いてしまったのが、この主人公のスペンサー、アンソニー、アレクが実はこの実話の本人だったってこと。

15時17分、パリ行き

しっかり演技指導していたのでしょうね。
スペンサーにおいては一番露出が多かったためか、少々あか抜けない部分はあったけど、アンソニーやアレクは味のある顔をしているし、3人は俳優さんかと思っていました。
これが一番の驚きだったかもしれません。

しかし、この映画を作った意図を私は知りませんが、これは完全に個人的な考えですが、クリント・イーストウッドは『アメリカはこうでありたい』という確固たるものが心にあるような気がする。

それは『アメリカは世界の英雄でありたい』という思い。

イーストウッドはそういう思考にありながらも「グラン・トリノ」で描かれているようにそうでは無くなった悲哀やそれでも時代を受け入れていかなければならないという現実を見つめる事の大切さも描きますよね。

私としては、この映画は伝記映画だと言うことを踏まえたうえで、情報なしで観ることをお勧めします。

いつもありがとう(*´▽`*) 他のレビュータイトルもどうぞ☕
映画レビュー索引ページ
関連商品

15時17分、パリ行き(吹替版)

新品価格
¥400から
(2022/11/20 10:49時点)

15時17分、パリ行き [Blu-ray]

新品価格
¥973から
(2022/11/20 10:50時点)

【映画パンフレット】 15時17分、パリ行き

中古価格
¥188から
(2022/11/20 10:50時点)

「ビッグ・アイズ」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

ビッグアイズビッグアイズ
★★★★☆彡
監督 ティム・バートン
脚本 スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー
配給 ギャガ
上映時間 106分

こんにちは、しんじです。
今回は2014年の映画「ビッグ・アイズ」の感想を書きます。
この映画は1970年アメリカで実際に起きたゴーストペインター騒動をもとにストーリーが作られています。
主演はエイミー・アダムスと僕のお気に入りのクリストフ・ヴァルツです。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
時は1958年
当時のアメリカは男性優位の時代であり女性は社会的に弱者だった。
マーガレット(エイミー・アダムス)は横暴な亭主から娘を連れて逃げた。
移り住んだ娘と2人暮らし。
生計を立てる仕事をしつつもマーガレットは休日に自分の描いた絵を公園で展示し、同時に似顔絵を描いていた。
彼女の描く絵は大きな目をしている。

ビッグアイズ

それは彼女独自の表現方法であった。
ある日、同じように公園で自分の描いた風景画を売るウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)に出会った。

ビッグアイズ

彼はとても明るく前向きな男性だった。
マーガレットとウォルターが惹かれあうのに時間は必要としなかった。
ほんの2回のデートでマーガレットは彼と結婚をする。

ビッグアイズ

そこには娘の親権得るために打算的なところもあったが、ウォルターの魅力が大きかった。
売れない画家同士成功を夢見る日々。
ウォルターは名案を思い付く。
殺風景な飲み屋の壁をかりて自分たちの描いた絵を多くの人に見てもらおうというのだ。
その考えが功を奏し絵が大きな注目を浴びていく。

マーガレットの描いた絵だけが。

しかしマーガレットは次々と売れていき大金を生み出す可能性を秘めていた。

ビッグアイズ

ウォルターは自分が営業、マーガレットは描く係として夫婦で成功を収めようと提案する。
自分の絵が評価され売れていくことに何の不満があろうか、マーガレットはウォルターにすべてを任せる。
ある日、バーでウォルターが絵の売買交渉をしている場で耳を疑う言葉を聞いた。

ビッグアイズ

ウォルターはこう言ったのだ。

目は心の窓だ。だから僕は目を大きく描くんだ。

映画を観るならAmazonプライムビデオ(配信)ビッグ・アイズ(字幕版)

新品価格
(2021/9/4 15:57時点)

あらすじ 感想

〇感想
余計なところを省いてすごく解りやすくマーガレットとウォルターを描いている映画です。

その時代の男性優位の社会をさりげなく伝えているのも良いです。

最近の映画ではこういう部分が凄く強調されて「社会とはこうあるべきだ」って押しつけがましいところがありますものね。
ただ、全体的な映像から1960年代らしいさがあまり伝わらないために、うっかり昔の時代の話だということを忘れてしまいます。
マーガレットにじれったさを感じてしまうのも、ついつい時代を忘れてしまうからでしょう。

先に述べたように解りやすいストーリーにしているため、ところどころ突っ込み入れたくなる部分もありました。
例えば、マーガレットがウォルターは絵を描かないという事実を気付くとかね。
芸術家同士の夫婦でそれはあり得ないと思うのは私だけでしょうか?
もし実際にマーガレットがそう証言していたとしたら、その辺は法廷を優位に進めるためのものだったかもしれませんね。

この映画の最大の魅力はやはりクリストフ・ヴァルツの演技にあると思っています。
彼はやはり話術でひとの心を動かす役が凄く上手ですね。
マーガレットと出会ったばかりのときは凄く前向きで幸せへ導いてくれる男
そしてビジネスが成功するにつれて、だんだんと金の亡者的ないやらしさがでてくる。
こういう人間の心の奥にある黒いものを表現するのがめちゃくちゃ上手な俳優さんです。
この魅力ある演技はタランティーノ監督「イングロリアス・バスターズ」でも見られます。
もし見ていない人は騙されたと思って観てみてください。

イングロリアス・バスターズ

この映画最初はウォルター役をライアン・レイノルズで予定していたらしいですが、僕はクリストフ・ヴァルツで大正解だったと思います。

それにしても法廷で絵を描く場面で「あ、腕が痛い。」は笑えましたね。

ビッグアイズ

この辺はさすがに創作ですよね??

しかし史実のウォルターの最後は無一文だったらしいですが、映画で見る限り彼にはビジネスの才能はあったのにどうしたのでしょうね。

ビッグアイズ

不動産は成功していたし、実際にマーガレットの絵画があそこまで有名になり大きな富を生み出したのは彼の才能があったからこそだと思うのです。
やっぱり嘘をついていたということで社会的信用がまるっきりなくなったのでしょうか?

一方マーガレットはその後、ウォルターへの恨みは持ってはいないということですよ。
現在もご存命です。

ビッグアイズ

映画の中でマーガレットはウォルターの嘘は自分も共犯という脅迫概念もあって真実を言えず、真実を話せば富をも手放すことへの危惧などもあったようです。
社会の背景は変われど、このような理由で今このときもゴーストとして活躍しているアーティストはいるのかもしれませんね。

106分という程よい上映時間ですし、とても面白い映画でしたよ。
とてもおすすめの映画です!

あらすじ 感想
いつもありがとう他のレビュータイトルもどうぞ☕
映画レビュー索引ページ
関連商品

ビッグ・アイズ [Blu-ray]

新品価格
¥1,400から
(2021/9/4 15:58時点)

【映画パンフレット】 ビッグ・アイズ Big Eyes 

中古価格
¥170から
(2021/9/4 15:59時点)

オシャレ 3dプリント 半袖 メンズ 夏服 ティーシャツ  ビッグ・アイズ (4) カジュアルティーシャツ 半袖 トップス

新品価格
¥2,233から
(2021/9/4 16:02時点)

ビッグ・アイズ (5) おしゃれプリント キャンバスバッグ 大容量 収納バッグ ショルダーバッグ 

新品価格
¥2,055から
(2021/9/4 16:05時点)

 

「それでも夜は明ける」の感想・レビュー(ネタばれあり)

それでも夜は明けるそれでも夜は明ける
★★★★★
原作 ソロモン・ノーサップ「12 Years a Slave」
監督 スティーヴ・マックイーン
脚本 ジョン・リドリー
製作会社 プランBエンターテインメント 他
配給 ギャガ
上映時間 134分

こんにちは、しんじです。
今回は「それでも夜は明ける」の感想を書きます。
この映画は1841年にニューヨークに住む音楽家ソロモン・ノーサップ氏の実の起きた出来事を映画化した作品です。
この映画の内容はアメリカの黒人奴隷制度に向き合ったものとなっています。
しかし、今もアメリカ内にはこの病魔が巣くっているようで、製作にあたってはいろいろと問題があったようです。
これについては後に触れてみようと思います。

PukuPukuMarine※映画の内容から一部、不適切と思われるような表記があるかもですがお許しください。

あらすじ 感想

〇あらすじ
1841年、ニューヨークに住む音楽家ソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)自由権利もつアフリカ系アメリカ人だ。
家があり妻と子供2人と幸せに暮らしていた。

それでも夜は明ける

そんなソロモンに仕事の依頼があった。
街を渡り歩くサーカスの興行においてバイオリンの演奏を頼まれたのだ。
熱く興行内容を語る2人。
その夜、打ち合わせのレストランへ行き陽気に酒を酌み交わしていた。

朝、目が覚めると手首、足首を重たい鎖が自由を奪っていた。

それでも夜は明ける

彼は騙されて南部の奴隷商人に売られてしまったのだ。

これは何かの間違いだ。街に行けば私の自由証明書がある。それを見ればわかってもらえる。」

簡単な話だ。今、見せろ。お前は奴隷のニガーなんだ。

固く太い棒がへし折れるほど背中を殴られ、服が裂け、皮がひきちぎれ血しぶきが上がるほどでたたかれる。

それでも夜は明ける

ソロモンが最初に売られたのは材木商のウィリアム・フォード(ベネディクト・カンバーバッチ)の屋敷だった。
ウィリアムは南部の主としては穏やかな性格をもつ人物だった。
材木運びの仕事において学のあるソロモンは効率的な方法をウィリアムに進言する。
提案した川を利用した運搬方法にウィリアムは深く感心をする。

その礼としてヴァイオリンを与えるほどだった。

それでも夜は明ける

だが優秀すぎるソロモンは屋敷で働く白人監督たちの面目をつぶしてしまう。

理不尽な嫌がらせ、さらには首くくりのリンチを受ける。

それでも夜は明ける

ソロモンの命が続く限りこのリンチは終わらない。
そう察したウィリアムは命を救う方法として止む無くエドウィン・エップスへソロモンを売り飛ばした。

エドウィン・エップス(マイケル・ファスベンダー)はウィリアムとは正反対で、強欲でとても冷酷な男だった。

それでも夜は明ける

綿花栽培を生業とするエップスは奴隷に鞭をうつことで働かせていた。
そこでは過労で命を落とす奴隷もいるほどだ。

エドウィンは女奴隷からお気に入りをつくる性癖も持ち合わせ、嫉妬に狂う妻メアリー・エップスも奴隷たちを苦しめていた。

そんな欲望と嫉妬にまみれるエップス家は独占欲だけは強かった。

決して所有物を離さない。

そんな苦しい日々、ソロモンの諦めない心の炎は消えかける。

それでも夜は明ける

そして何年の月日が過ぎたであろうか。

エップス家の小屋改修にひとりの男が訪れた。
その男の名はカナダ出身のサミュエル・バス(ブラッド・ピット)
改修工事のひと時、サミュエルはエドウィンに奴隷の労働環境について提言をしていた。

奴隷も人間だ。」

サミュエルは理不尽な奴隷制度に反対する考えを持っていた。

いままで、何度として裏切られたことだろう・・・

だが、サミュエルの目をみたソロモンは、この男に希望を託した。

それでも夜は明ける

映画を観るならAmazonプライムビデオ(配信)それでも夜は明ける(字幕版)

新品価格
(2021/5/3 15:11時点)

あらすじ 感想

〇感想
ハリエット」に見ることができなかった部分を見事に描いている映画でした。

素晴らしい👏

決して黒人が虐待を受けている場面が見たいわけではない。
だけど、この見たくはない部分を見せなければ、奴隷制度に苦しめられていた黒人の苦しみや悲しみを伝えることは難しいのです。

人間が残酷なことする事実から目を背けてはいけないと思う。

人は利権を貪るし、正しいと思っている事でも黙って見過ごすこともある。

サミュエル・バスが言います。

正直、僕は怖い。自分が可愛いんだ

それでも夜は明ける

僕はこの言葉は真意をついていると思う。

ある意味、この映画の最大のテーマであると言ってもいいと思う。

間違いを「間違い」と訴える事はとても怖いことだ。
勇気のいることだ。

南部に住む人間でも奴隷制度が本当は人として間違っていると思っていた人がいたのかもしれない。
その一人がウィリアムという心が優しい人物。

それでも夜は明ける

彼は正義感やさしさを持っているが、南部の仕来りや大きな流れには反抗することなどできはしない。

もう一人がエドウィン・エップスだ。

それでも夜は明ける

彼は所有物とし奴隷を扱い、鞭をうつ残酷な人物だ。
だが、彼の心があれほど荒れているのはなぜだろう。
何をしても心が満たされない彼は奴隷の女を抱いてみる。
それでも満たされることのない心

ウィリアムが良い人物と描かれているけど、実はどちらの人物も「自分可愛さのレベル」では同じなのだと思う。
どちらかというと満たされないエドウィン・エップスの心こそ注目すべき点なのかもしれません☝
それにマイケル・ファスベンダーが最も素晴らしい演技をしています。

この映画、134分という時間を使い、人が息をのむような場間つくりあげた映画だと思いました。

例えば、惜しみなく尺を使いソロモンの首くくりの場面をもっとも恐ろしい場面に作りました。

リンチによりつま先のみで命をつなぐソロモン。
うめき声をあげるソロモン。

時期に小屋から奴隷がわさわさと出てきます。
しかし、わき目で見るも、いつもと変わらない仕事をいつもと同じ様に始めます。

それでも夜は明ける

この場面が異様に恐ろしいです🥶

ここにスティーヴ・マックイーン監督の才能が垣間見えますね。

この作品は「ハリエット」のように煙に巻いたような映画ではなく、しっかりと奴隷制度の残虐さ、苦しみ、悲しみを描いているのが素晴らしい。

そんな映画ですが、サミュエル・L・ジャクソンからはあまり良い評価を得ていないようです。
それはこの映画の監督や主要キャストにあるようです。

スティーヴ・マックイーン監督(イギリス)
キウェテル・イジョフォー(イギリス)
ベネディクト・カンバーバッチ(イギリス)
マイケル・ファスベンダー(ドイツ)

サミュエル兄が言うには「アメリカは奴隷制度や差別問題に向き合っていねぇ!」ってことだそうです。
過去の問題も重要だけど今の差別問題に目を向ける事がより大切なことで、勇気がいることだ。」とも言っているようです。

それにこの映画は製作段階でパラマウントが関わっていたけど、黒人差別をテーマにした映画では利益がでないと消極的だったらしい。
ブラッド・ピットの製作会社プランB・エンターテインメントが頑張って作り上げ、いざアカデミー賞を受賞すると、またパラマウントが出しゃばったらしい。
ブラッド・ピットはかなり不快感を覚えたとか?

まぁ、裏方はいろいろあったらしいけど、映画として素晴らしい映画です。
凄くお勧めいたします。

あらすじ 感想
いつもありがとう他のレビュータイトルもどうぞ☕
映画レビュー索引ページ
関連商品

それでも夜は明ける コレクターズ・エディション(初回限定生産)アウターケース付き [Blu-ray]

新品価格
¥3,571から
(2021/5/3 15:13時点)

【映画パンフレット】 それでも夜は明ける 12 Years a Slave 第86回アカデミー賞作品賞受賞

中古価格
¥1から
(2021/5/3 15:13時点)

Suuyar それでも夜は明けるサイン入り写真ウォールアート-20X28インチX1フレームレス

新品価格
¥3,518から
(2021/5/3 15:15時点)

 

伝記映画「ハリエット」の感想・レビュー(ネタばれあり)

English🇬🇧

ハリエット

ハリエット
★☆彡☆☆☆
監督・脚本 ケイシー・レモンズ
配給 パルコ/ユニバーサル映画
上映時間 125分

こんにちは、しんじです😁
今、世間では差別とかジェンダーとか、とりわけ人種や男女の平等が叫ばれています。
ネットニュースを見ても注目記事に乗らないことのほうが珍しいくらい過熱しております。
まぁ、中には記事を読むと本末転倒な事柄がないではないですが・・・🙃

さて、今回の映画はアメリカの奴隷制度からの解放を生涯通じて叫び行動してきた強き心を持った女性ハリエット・タブマンについて描かれた映画です。
ハリエット

このお話は「Base on a True Story」です。

人間の人権や平等の本質を見直すにはとても良い映画だと信じて鑑賞しました。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
1949年 メリーランド州 バックタウン エドワーズ・ブローダス家
ミンティと家族はこの家の所有物・・・奴隷だった。
エドワーズの曽祖父の手紙にはミンティの奴隷からの解放が約束されていた。

だがエドワーズ・ブローダスは一笑に付し破り捨ててしまう。
ハリエット

お前たちは自由だ。だが生涯俺のものだ。お前の子供、その子供もだ!

それから数日が経ったある日、ミンティは自分がこの家から売られてしまう嫌な予感を感じた。

ミンティは脱走を決意した。
グリーン牧師から教えてもらったウィルミントンのトマス・ギャレットという人物を頼りに道のない道を逃げていく。
だが逃走経路の大橋にたどり着くと追手に囲まれてしまう。

今戻れば、お咎めはない。もちろんお前を売ったりもしない。

自由か死よ。

ハリエット

ミンティは橋の下の急流に消えていった。

運よく生き延びたミンティはトマス・ギャレットを見つけ出した。

彼の馬車に揺られひたすら北上すると奴隷制度のないペンシルベニア州への境界まで連れて行ってもらう。

そして地をかみしめながら未来へと足を進める。
ハリエット

街にたどり着くとトマス・ギャレットに紹介されたペンシルベニア反奴隷制協会のウィリアム・スティルを訪ねる。

ウィリアム・スティルはミンティを快く受け入れた。

そして彼女はこの時からハリエット・タブマンと名乗ることになった。

ハリエットはウィリアムや宿屋のマリーから奴隷の女ではなく自由を歩む人間の立ち居振る舞いを学んだ。
ハリエット

そして彼女はウィリアムでも無理だと思えるような数の奴隷たちを次々と南部から逃走させることに成功させる。

いつしか彼女は反奴隷制協会の主力メンバーとなり、巷では旧約聖書にちなんだ「モーセ」と噂される。

映画を観るならAmazonプライムビデオ(配信)ハリエット (字幕版)

新品価格
(2021/4/3 09:45時点)

あらすじ 感想

○感想
僕が小さいころに見た海外ドラマはとても衝撃的だった。
ルーツ」だ。
ハリエット

それまで人間が人間を狩るなど考えもしなかったし、アフリカ人が鉄の鎖で繋がれる姿がトラウマ級のショックだった。
鞭で打たれ、つま先を斧で落とされ、それでも生きていく奴隷とされた人々。
ショックであったが、心にクサビを打たれたかのように、奴隷制度というものと平等と人権について心に根付いたと思う。

きっと今の時代はPTSDの考慮からこのような表現は控えるのだろう。

それではこの映画「ハリエット」はどうであろうか。
鞭で打たれた跡は当然のごとく背中に刻まれている

だが、一度として鞭打ちをされる場面はない。

失明されるくらいの暴力にあった事実はあってもされる描写はない。
ハリエット

ミンティが脱走しフィラデルフィアまで160kmもの距離を逃げてきた。
そこに危機的状況を描いた場面はどれくらいあっただろう。

それは冒頭に追われて川に飛び込むまでだ。
その追手からの逃走でさえ実に淡泊なのだ。

危機的状況になるとミンティの脳裏に神的な予知映像が浮かぶ。
そしてミンティはその危機を脱する。

ハリエット・タブレットとして多くの黒人を連れて逃走するときでさえ待ち構える白人の罠を神のお告げで切り抜けてしまうのだ。

ハリエット・タブレットはアフリカ系アメリカ人には伝説級の人物なのだろう。

だが監督ケイシー・レモンズはあまりにも神格化しすぎているのだ。
だからこの映画で描かれるハリエット・タブレットという人物に現実味を感じないのだ。
極端に言えば異世界アニメのチート能力をもつ主人公のようなものだ。

それ故、現実の奴隷制度という唾棄すべきものにある血の匂いや心の涙が伝わりづらい。

ハリエット・タブレットという人物をあまりにも綺麗に描こうとするがために、映画そのものが小奇麗になってしまっている。
冒頭の奴隷による過酷な農作業でさえ、歌を歌いながらの農作業程度にしか見えないのです。(興味深くはあるのだが)

そうじゃない。
重労働で皮が何度も剥がれ堅くなった手、本音を言うことができないからこそ歌われていた魂の歌
それを伝えてほしかった。

アフリカ系アメリカ人が酷い目にあった場面がみたいのではない。
虐げられた事実を描かなければ最低な奴隷制度が見えないのだ。

奇しくも映画の中でこんな場面があります。
自由の身として生まれたマリーにハリエットが皮肉を言うのです。
ハリエット

恐怖の臭いも逃走の臭いもしらないのでしょうね。

この言葉がそのまま映画にあてはまってしまいます。

この映画で訴えていることや描かれるハリエット・タブレットの功績は素晴らしいことだし、文句を言う人はいないでしょう。

だけどそれと切り離して映画作品としてみた場合、申し訳ないが駄作の部類にいれてしまいそうなギリギリのラインです。

映画として壮大な景色や心を表すような素晴らしい景色をところどころ入れようとしているが、他の場面が泥臭くないために効果が薄い
もっとひどい言い方をすれば、どこかで覚えたことをやってみたくらいにしか思えない。

とにかく彼女が危機的状況を判断するのにどれだけのプレッシャーを受け、多くの命を天秤に乗せながら判断したのかを監督はわかっていない。
それを・・・はっ、神のお告げで済ますのかい😞
彼女が「モーセ」と呼ばれたのは、そんな生死のギリギリの状況を強い心を持って奴隷の人々を解放にみちびいたからじゃないのか。

その大切なところを何で描かないのだろう。

僕にはちょっと理解不能です😧

この映画を見るならば、海外ドラマ「ルーツ」を見ることをお勧めします。
まったく題材がもったいないなぁ。
もしもケビン・コスナーが監督していたらもっと素晴らしい映画にしていただろうに・・・

あらすじ 感想
いつもありがとう他のレビュータイトルもどうぞ☕
映画レビュー索引ページ
関連商品

Harriet [Blu-ray]

新品価格
¥1,891から
(2021/4/3 09:50時点)

Ipea ハリエット映画2クラシックファッションキャンバス絵画壁アートポスターHdプリントリビングルームの家の装飾(19.69X27.56インチ)50X70Cmフレームなし

新品価格
¥2,407から
(2021/4/3 09:51時点)

XTTYXF 大人のための1000個のパズル75X50Cmハリエット映画ポスター1000ジグソー

新品価格
¥3,800から
(2021/4/3 09:53時点)

Review of Movie
Hello.
This is Shinji.
This time I wrote a review of “Harriet”.
A biographical film by Harriet Tubman who contributed to the Abolition of slavery.

ハリエット

The director is Kasi Lemmons. My rating for this movie is 1.
It’s not a very good movie.
Harriet Tubman was named “Moses” after the Old Testament because of her work.
Therefore she is depicted as having a mysterious ability.
Predictive ability.
Harriet Tubman is not a precognitive person.
What is amazing about her is her “strong will” to release many slaves.
There must have been tremendous pressure there.
She escaped from the harsh pursuit and took many people along a long and harsh road.
She portrays it as if she had accomplished it with her mysterious abilities.
That is the worst point. I should have drawn her feelings more carefully.

「キラー・エリート」の感想・レビュー(ネタばれあり)

English🇬🇧キラー・エリート

キラー・エリート
★★★★
原作 ラナルフ・ファインズ
監督 ゲイリー・マッケンドリー
脚本 マット・シェリング
配給 ショウゲート
上映時間 116分

こんにちは、しんじです。
今回はジェイソン・ステイサム主演「キラー・エリート」の感想を書きます。
共演はロバート・デ・ニーロ、クライヴ・オーウェンという男くさい映画となっております。
原作はラナルフ・ファインズさんで彼は英国特殊部隊SAS隊員で、自身が暗殺されそうになった経験を執筆したそうですよ。
実話をもとにしたフィクションという感じの映画としてみればいいのかな。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

あらすじ
旅行代理店の裏稼業。
それは傭兵・殺し屋斡旋業だ。
ハンター(ロバート・デ・ニーロ)は600万ドルもの大きな仕事を引き受けてしまう。
それはオマーンのある族長の依頼。
「息子たちを殺したSASの隊員を暗殺してくれ。」

アメリカのネイビーシールズ以上ともいわれる英国の特殊部隊SASの隊員達を殺すのは並大抵のことではない。

ハンターはその依頼を断ると同時に人質として監禁されてしまう。

そして、「ハンターを助けたければ依頼を引き受けるのだ!
依頼はすでに脅迫に変わった。

そして、既に引退した元相棒ダニー(ジェイソン・ステイサム)のもとに通知が来たのだ。
キラー・エリート

ダニーはハンターを見捨てることはできない。
すぐにオマーンへ渡り依頼を受ける。

この大仕事には信頼できる仲間が必要だ。
デイヴィスマイアーに連絡を取り再びかつてのチームが復活する。
キラー・エリート

まずは標的のSAS隊員の情報を集めるためデイヴィスが動く。

だが、SAS隊員は退役後の身の安全を守るために強い結束があった。
怪しい動きに対処するためスパイク・ローガン(クライヴ・オーウェン)が動き出す。
ローガンは元隊員たちを指揮し、すぐにデイヴィス、マイアー、ダニーを見つけ出す。
キラー・エリート

そして暗殺計画に病院を訪れたダニーをローガンが襲う。

ダニーの予想通り元SASは手ごわかった。

格闘の末何とか逃げ出すのが精いっぱいだった。

ローガンは次々と隊員を暗殺するダニーを許すことはできない。

ローガンの戦争は未だ終わってはいないのだ。

ダニーたちの先手を打ってくるローガン率いる元SAS。
ついにチームのマイアーが殺されてしまった。

ダニーたちも失敗は許されない。
失敗すればハンターの命がない。

ダニーとローガン。
仲間の命をかけた戦いが続く

映画を観るならAmazonプライムビデオ(配信)キラー・エリート (字幕版)

あらすじ 感想

感想
これ、事実だったらすごいですね。
こんな小説のような事があるのでしょうか。

僕はこの映画をTVドラマの必殺仕事人を見る気分で楽しみました😁

何となく彷彿させるんですよね。

旅行代理店がいわゆる元締めでダニー、ハンター、デイヴィス、マイアーが仕事人です。

デイヴィスとマイアーがいい味をだしていて、特に僕はマイアーが気に入りました。

キラー・エリート キラー・エリート
デイヴィス マイアー

デイヴィスは単純明快な性格で少し臆病なのに対してマイアーは策士で自信家なんですよね。
この2人がいることで映画がすごく面白い作品になりました。

マイアーが死んでしまったのはショックだったなぁ😫
素人を仲間に入れてしまったがためにマイアーの計画が狂ってしまったんですよね・・・

友情に熱い凄腕のダニー演じるジェイソン・ステイサムは、今回も超セクシーです。
キラー・エリート

禿げているのに何でこんなにかっこいいのだろう。

ロバート・デ・ニーロが演じたハンターは今回少しイケてない感じだった。
と思いきや、ちゃんと用意してありました。

ダニーの恋人アンを守る場面が超Cool!
キラー・エリート

後ろから襲う代理人の膝をブスッと銃で打ち抜く。
しかも、それをアンに気づかせないところがイケてまっせ。
ハンターは近距離戦闘型ではない超凄腕スナイパーなんですね。

そしてこの映画の真の主人公であるスパイク・ローガンを演じるのはクライヴ・オーウェンです。
キラー・エリート

瞳と心を傷つけた元兵士です。

彼の中で戦争は終わることがなく、元SAS隊員達は彼の家族のような存在。

キラー・エリート

英国に代わり今は元SAS有力者で結成されたフェザーメンに動かされ・・・また利用される・・・

彼の戦争は終わらないのです。

ローガンの心を解りあえるのは実は敵であるダニーやハンターだったのかもしれませんね。
立場が違うだけで結局ローガンもダニーやハンターも戦いの中に身を投じ・・・利用されて・・・まったく同じです。

ラストにローガンが「遊びに行く」ってセリフは、「殺しに行く」という意味だったのか「訪ねに行く」という意味だったのか?
ただ彼の口元には笑みがありましたよね。
キラー・エリート

心にいつまでも戦いを抱え、何かに利用されてしまう悲しき元兵士たちのアクション映画
かっこいいですよ。
お勧めです!!

あらすじ 感想
いつもありがとう他のレビュータイトルもどうぞ☕
映画レビュー索引ページ
関連商品

キラー・エリート [Blu-ray]

新品価格
¥2,980から
(2021/3/6 11:57時点)

映画パンフレット★『キラー・エリート』/ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロ

中古価格
¥1,175から
(2021/3/6 11:58時点)

ポスタ- A4 パターンA キラー・エリート 光沢プリント

新品価格
¥945から
(2021/3/6 12:01時点)

Review of Movie

Hello.
This is Shinji.😄
This time I wrote a review of “Killer Elite” starring Jason Statham.
This movie is a story of former soldiers whose battle never ends in their hearts.
Jason Statham, Robert De Niro and Clive Owen are in a hot fight.
The film touches on Britain’s involvement in the Omani war.
But I have no idea.
It’s a fact-based story, but you can enjoy it as an action movie.
My favorite character in this movie is Hello.
This is Maiar.

キラー・エリート

Maiar was played by Aden Young.
I think the character who is a tactician and overconfident is very good.
I think it was an interesting action movie because there were better characters around me than Jason Statham.