「人生の動かし方」と「最強のふたり」を見比べてみた感想(ネタバレ有り)

人生の動かし方と最強のふたり

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

元旦の朝から映画三昧です。
本日は「人生の動かし方」と「最強のふたり」を観ました。
タイトルは全然違いますが、内容はほぼ同じです。
というのも「人生の動かし方」はフランス映画「最強のふたり」のリメイク版なんです。
物語は実話をベースに書かれたものらしいですよ。
今回はそれぞれの映画の違いと感想について書いてみたいと思います。

まず、僕はこの2つの映画を吹替え版で観たことを前提に感想を書きます。
「人生の動かし方」はどうかはわからないけど「最強のふたり」に関しては吹替え版で観ることをお勧めします
それはドリス役のオマール・シーの声よりも吹替えした菅原正志さんの声の方が役にあっているからです。
PukuPukuMarine

〇あらすじ
仕事もせずに明日の生活もどうなるかわからない男ドリス(リメイク版:デル)は雇用保険金の受取条件として求職活動をする。
職業安定所から指定された求職口のひとつに大富豪の家の仕事があった。
それは首下から麻痺になる主人の介助をする仕事だ。
ただ面接を受けた証拠だけ欲しかったドリスだが、主人フィリップの気まぐれで採用となってしまう。
そして金はあるが不自由な暮らしをするフィリップ金がなくて不自由な暮らしをするドリスの奇妙な関係が始まる。

人生の動かし方 最強の二人

人生の動かし方人生の動かし方
★★★☆☆
監督 ニール・バーガー
脚本 ジョン・ハートメア
配給 ショウゲート
上映時間 126分

この映画は2019年に公開されていています。
キャスト
介助人デル・スコット:ケヴィン・ハート
主人フィリップ・ラカット:ブライアン・クランストン
イヴォンヌ・ペンドルトン:ニコール・キッドマン

リメイク版では介助人デルの年齢が中年男性となっています。
人生の動かし方

生まれついた環境から刑務所を行き来する人生を送っています。
仕事も長続きせず、全てが周りのせいと思っている典型的なクズな男です。
そのため女房には愛想をつかされ、子供にも無視されて別居中です。
このデルを見ていると、もうこの年齢で立ち直れないのなら更生するのは無理じゃないかと思います。
かなり自分中心の考え方をするため、相手の気持ちを考えずに好き勝手な言動が目立ちます。

一方、フィリップは妻を先に亡くし、その上、重いハンディキャップを背負う人生に疲れてしまっています。
人生の動かし方

彼は生きる事を手放す機会を待っている。

発作により死ぬのならそれも良いと考え、いいかげんな男であるデルを介助人として雇うのです。

このリメイク版は2人がかなりマイナスからスタートしている印象を受けます。

何事もきっちりと重く考えるフィリップは、デルのいいかげんさに自分の鬱積した想いを解放するはけ口をみつけます。

その象徴的な場面がオペラ鑑賞の場面でしょう。
デルが劇場で木に扮した役者が歌を歌うことに大笑いをするんですが、こよなくオペラを好んでいたフィリップは、今まで考えたことなかったでしょう。
木が歌を歌うその滑稽な光景に。

フィリップは耐えきれず笑ってしまいます。

デルはフィリップの常識を少しずつ壊して再構築してくれる人物だったのです。

ドラマはそのような感じで進んでいるのですが、僕にはどうしてもこのデルに好感を持つことができなかった。
まずはあまりにも自分の考えをフィリップに押し付けるところがたまらなく嫌だった。
特に文通相手に電話してしまう場面などは、あまりにも強引だ。
そして、フィリップが女性と実際に会うこととなり失敗してしまう。
当然、フィリップは「だから言ったんだ。」とイラつきからデルを責めると、デルがこういうんです・
俺は電話をかけただけだ。話をしたのはあんたの意志だぜ。
まるで俺には何の責任もない。悪いのはあんただ。と言っているような口ぶり。

これってデルの生きざまを表しているようで嫌悪感が増してしまいました。

当然、これで機嫌を損ねてデルはクビになります。
まぁ、当然でしょ。
同情もできませんでしたね。

それと疼痛で苦しむフィリップにマリファナを勧める場面も良くなかったです。
フランス版では軽い感じでマリファナを吸わせていたのですが、アメリカ版は下手したらさらに発展して麻薬中毒にしてしまいそうな描写の仕方をしています。
終始デルがマリファナの話をするのにも好感が持てなかったよ。

デル役のケヴィン・ハート少しクセが強すぎます。
「何だってんだ。」て言い訳がましい顔がちょっとイラっとする。
これくらい口が動く男なら若い頃のエディ・マーフィのような軽さがある俳優の方が良かったと思う。

このリメイク版がフランス版と大きく違うところはヒロインを作ったところです。
イヴォンヌはフランス版では使用人のおばちゃんでしたが、この映画ではフィリップの事務的な仕事をする女性として描かれています。
人生の動かし方

しかも眼鏡をかけたニコール・キッドマンなんてちょっと綺麗すぎるだろ
ただ仕事として働く女性として振舞うが、思い返せば誰よりもフィリップを心配しいつでもフィリップのそばで支えていた女性

それをラストにフィリップに気づかせる。
この映画において一番のGood Jobだったぜ!デル!

この映画で実話のデル(ドリス)が会社社長になったことを映画の中で描いていましたね。
彼はフィリップに解雇されたあと売った絵の金を元手に介助器具の会社を設立した様子が描かれています。
人生の動かし方

映画の中でフィリップがビジネスプランの質問をデルにしていたことが、ここで生かされていました。

でも中年まで半端者だったデルが会社社長で成功するっていうのは少し現実味が薄いように感じました。
特に映画で描かれたデルの性格だとね。

しかしながら、ラストにはフィリップとイヴォンヌが良い関係を再構築できたようでとてもハッピーな気持ちになれました。

人生の動かし方

この映画でもやっぱりブライアン・クランストンの演技は素晴らしかったですよ。

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人生の動かし方 最強の二人

最強のふたり最強のふたり(吹替え版
★★★★★
監督・脚本 エリック・トレダノ
製作国 フランス
配給 ギャガ
上映時間 112分

さぁ、こちらが本家本元「最強のふたり」です。
2011年に公開された映画です。

キャスト
介助人ドリス:オマール・シー
主人フィリップ:フランソワ・クリュゼ

「人生の動かし方」では介助人デルが中年男にしたのはリメイクを作るうえで改悪だと思えます。
それをこの映画が語っています。

この映画のドリスは年齢として20~25歳くらいの青年です。
最強のふたり

彼は養子であるがため、家庭の中に居場所を無くしてしまい、その上フランスの就職難のため職に就けない若者として描かれています。
ドリスの家は裕福ではなく夜になると団地の下に悪友が集まってきます。

ドリスが今、一番の気がかりにしているのはギャングとかかわりを持つ弟のことだ。

一方この映画のフィリップはリメイク版と違い由緒正しい大富豪です。
豪邸に住み使用人を雇っている本物の大富豪です。
最強のふたり

リメイク版のフィリップは自分で稼いだお金で大金持ちとなり使用人を雇っているのですが、が違います。

この格式がこの映画の大きなカギとなるのです。

介助人として働くことになるドリスは今まで自分がいた世界と違う、それはまるで異世界の中に入り込んだような気持ちになります。
それが描かれているのがバスルームの場面です。
自分の家の小さなお風呂と違いそれは映画などの世界でしか目にしたことがない豪華で気品のあるバスルームです。
最強のふたり

リメイク版のようにいろいろと悪い世界を知った中年男と違い、ドリスは自分が住む環境以外の事を知らない若者なのです。

ドリスはフィリップの介助をすることにより今まで触れたことのない絵画・音楽・歌劇などに触れていきます。
最強のふたり

そして粗暴な彼の中に格式ある教養が備わっていきます。

それは彼の心を豊かにしていき、人とのかかわり方が変わっていきます。
それをこの映画の中では描いているのです。

一方フィリップは重いハンディキャップにより性格が気難しくなっています。
しかしリメイク版ほど悲観的にはなっていません。
むしろこの映画で描かれているのはハンディキャップを持っていることで腫物を触るような周りの態度にストレスを感じていることです。

いままで雇った介助人はどいつもこいつもフィリップという人間ではなく介助を必要とする患者のような扱いをしていたのでしょう。

しかしドリスは違った。
彼の性格は粗暴であるようだが、フィリップが動けない事をネタにブラックジョークを言って笑うのだ。
それはまるで悪友に接するようにだ。
患者としてではなく、「体が動かないフィリップ」として接するドリスに居心地の良さを感じるのだ。

そしてこのドリス役のオマール・シーが大きな体でかっこいいんです。
吹替えで観ると声もかっこよくて本当に吹替え版お勧めですよ。
このちょっと怖い兄ちゃんがフィリップの娘を振った男に脅しをかける場面なんか、なんかスッとしてニヤっとできます。
最強のふたり

それにダンス場面もキマッってましたよ。

ドリスが介助人を辞める理由もリメイク版みたいな後味の悪いものでなく、気がかりな弟の面倒を見るための前向きなものです。
弟のことについてギャングと話付けるところなんか男気を感じます。

ドリスが辞めた後、フィリップは再び気難しくなるのだけど、心配したドリスが「なんだ、そのヒゲは。かっこりーから剃れ。」なんて白い歯を浮かべて会いに来るところなんか、友達が訪ねてきたみたいで清々しいですよ。
最強のふたり

文通相手にドリスが強引に電話するのはリメイク版と一緒でした。
ただこちらのフィリップの手紙は確かに酷いもので進展なんて期待できるものではなかったです。
そんなの書いているんなら、電話したほうがいい。」という理由だ。

そして文通友達から電話友達に発展。
この辺は丁寧に描いていましたね。

でも美人な文通友達に会う勇気をフィリップは持つことができませんでしたね。

ラストのその白い歯を浮かべたドリスが、2人の会う機会を作ってしまうところなんか、「やれやれ手間がかかるぜ、俺のダチは。」って感じでさわやかでした。

最強のふたり

この映画、フィリップと出会い教養を身に着けたドリスには未来を感じることができます。
刑務所を行ったり来たりの中年男のリメイク版よりも全然さわやかにみることができました。

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人生の動かし方 最強の二人

〇結論
2つの映画、どちらを観るか迷っているあなた。
お勧めは「最強のふたり」の吹替え版です。
絶対に面白い映画です!!
お勧めです。

そして時間に余裕があるあなた。
2つの映画を見比べるのもおもしろいですよ。
リメイク版も悪くない出来栄えですので。

ちなみに、フランス版のイヴォンヌはフィリップとドリスの良き理解者である屋敷の使用人のおばちゃんです。
とってもユニークで良いキャラクターしてますよ。
最強のふたり

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投稿者: emo-shinji

東京中野区でPukuPukuMarinというDiving serviceをしています。 PADIのMasterScubaDiverTrainerというインストラクターです。 EFRの救急救命のインストラクターでもあります。 ずーっと伊豆を中心に潜っています。初島と西伊豆の黄金崎を得意としています。ダイビングと映画で満足です。

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