Mr.ノーバディ
★★★☆彡☆
監督 イリヤ・ナイシュラー
脚本 デレク・コルスタッド
配給 東宝東和
上映時間 91分
こんにちは、しんじです。
こんなに映画感想に日を開けたことなかったですね。
半年ぶりくらいでしょうか?
実はその間、小説を書いたりして過ごしていました。
その小説がひと段落したので、新作を書くまでに映画のレビューをしてみようと思います。
今回レビューする映画は「Mr.ノーバディ」です。
実はずいぶん前に鑑賞した映画で、感想を書こうと思いながらもなかなかてをつけることが出来ず、やっと今回UPできます。
2021年のアクション映画、PVを観てダメ親父がどのような形で事件に巻き込まれていくのかが興味深くてAmazonビデオで観ました。
主演はボブ・オデンカークという俳優さんで、たぶん日本で知っている人は少ないのではないでしょうか?(私も知りませんでした。)
長年、コメディーに関わってきた人で放送作家など制作側でも活躍した人らしいです。
でも、その無名っぷりが逆に今回の映画にインパクト付ける効果となっています。
あらすじ | 感想 |
〇あらすじ
工場勤務の中流の下というくらいの家庭。
親父は冴えず、息子からは軽視される存在。
夫婦間のラブロマンスなどあるわけもない。
そんな家に強盗が侵入。
だが父親のハッチは息子の前で、すごすごと尻尾を巻いて強盗を見逃してしまう。
そんな父親に落胆する息子。
翌朝、息子は情けない父親を軽蔑していた。
だが娘が自分の大切なブレスレットがないと悲しむ。
強盗が盗んだのだ。
ダメ親父のハッチは意を決して強盗の居場所を突き止めて取り返そうとするが・・・
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あらすじ | 感想 |
〇感想
先にも言った通り、主人公の俳優を全く知らない事がこの映画を余計に面白くさせている。
ダメダメ親父がせめて娘のブレスレットを取り戻そうと奮起して行動を起こす。
が、なんかFBIの身分証やら拳銃をクローゼットから取り出したあたりから一気にダメ親父ハッチの正体が怪しくなってくる。
このあとロシアンマフィアと関わってしまいトラブルへと発展していくのだが、きっかけが実に面白い。
『正義』?いや、そんな大層な大義じゃない。
きっかけは、単にハッチのストレス発散なんだ。
ロシアンマフィアのチンピラなんてわざわざ相手にすることもなかったのに、強盗からブレスレットを取り戻せなかった腹いせにロシアンマフィアを徹底的にぶちのめし全員重体にしてしまう。
その戦いっぷりが、ステイサムやセガールのようにスマートじゃないところがよかった。
単に軍人上がりの強い兵士が自分もズタボロになりながらも徹底的に相手をやっつけるところがリアルで面白い。
その後はお約束どおりロシアンマフィアの報復に家族を巻き込んでいってしまう。
そうなると、もう殺るか殺られるかの闘いになっていく。
しかし、ハッチの動きが戦闘を重ねるごとに良くなっていく。
そしてハッチの本当の正体が判明するわけだけど、ここで気に入った場面がある。
それはハッチがその裏家業を抜けた理由だ。
それはイタリアの軍基地から300万ドルを盗み出した男を始末する仕事だった。
だけど、ちょっとした気の迷いにその男に温情をかけて逃がした。
1年後、逃がした男はどうせまた同じようにクソ野郎に成り下がっているだろうと思って見に行くと、きっぱりと足を洗い、温かな家庭の中、幸せそうな顔をして暮らしている。
その光景にハッチが嫉妬するところが主人公の歪みっぷりを表現していて実に面白かった。
『それなら自分も』ということで引退して家族を作ってみたものの、日々、体の中にストレスが溜まっていく。
そのはけ口がロシアンマフィアとの抗争になっている。
結局、ハッチ、ハッチの実父、ハッチの異母兄弟3人でロシアンマフィアをつぶすのだが、結局3人のストレス発散なのだ。
一番の被害者はロシアンマフィアのボスなのだ。
そんな歪んだストーリーがこの映画の面白みになっていると思う。
だけど、これは賛否別れると思うが、僕はやっぱり最初のバスの中の戦闘レベルが一番良かった。
あれくらいが一番生々しくて実は恐ろしいと思う。
実際の強い男のリアルな強さなのではないだろうか?
徐々に昔の水に慣れていくハッチも面白いのだが、最終バトルではどこにでもあるアクション映画になってしまった感が僕の中にあった。
そのレベルになるとステイサムやセガールの世界になってしまう。
そういう意味で★3.5と厳しめの評価をつけさせてもらいました。
でも、主人公の『歪んだ感』がとっても面白いアクション映画です。
おススメの映画です!
あらすじ | 感想 |
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