IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
★★★☆彡☆
原作 スティーブン・キング
監督 アンディ・ムスキエティ
脚本 ゲイリー・ドーベルマン
配給 ワーナー・ブラザース
上映時間 169分
こんにちは、しんじです。
今回は「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」の感想を書きます。
この映画は1部少年時代を描いた前作と2部大人になった彼らを描いた今作でひとつの映画となっています。
前作はかなり面白かったので、とても期待する今作品です。
あらすじ | 感想 |
〇あらすじ
あれから27年・・・
「IT」を退け、ルーザーズの誓いをたてた少年時代。
「またあいつが現れたら再び集まり、奴を葬り去る。」
その誓いのもとマイクは電話を鳴らす。
少年たちは大人になり、それぞれがそれぞれの業界でそれなりの立場となっていた。
マイクの電話と共に忘却していた過去が蘇る。
あるものは吐き、あるものはハンドルを誤まり事故ってしまう。
ルーザーズの面々は足重くデリーの田舎町へ赴く。
中華料理店にマイク、エディ、リッチー、ビル(ジェームズ・マカヴォイ)、ベンそしてベバリー(ジェシカ・チャスティン)が集まった。
驚いたのは太っちょベンが筋肉質なイケメン成功者となっている事だ。
それぞれが近況を語り懐かしさを噛みしめる。
だがそれはあの話を始めまいとするようでもあた。
そしてついにマイク語り始める。
「IT」が再び現れ、行方不明者が続出しているのだ。
その話を始めるや否や怪奇な現象が起き始めた。
中華料理店のフォーチュンクッキーから様々なクリチャーが生まれ始めた。
その幻覚をパニックになりながらも店を出る。
姿を現さなかったスタンリーに連絡を取ると、彼が自殺していたことを知る。
「こんな事冗談じゃない。」
リッチーとエディは町を出ていこうと発言する。
ベバリーの様子に違和感を覚えたベンが話を聞く。
すると彼女は「ルーザーズ全員の死を見ている。」というのだった。
それは27年前、「IT」に取り込まれそうになった彼女が持ってしまった「死の予知夢」だった。
それは逃げ出そうと考えていたリッチーとエディまたはビル、ベンも再び「IT」と対決せざるを得ない運命にあるということだった。
一方、「ペニー・ワイズ」は自分を退けたルーザーズを許すつもりはなかった。
ペニー・ワイズはそれぞれが持つ心の弱みに付け込みながら、最大の恐怖心を抱かせようと罠を仕掛けてくる。
しかし、その事は逆に彼らが立ち向かわなければならない事を示していることにペニー・ワイズは気づいていなかった。
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あらすじ | 感想 |
〇感想
まずは少し辛口に言わせてもらうと、前作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」だけでよかったかなぁ。
というのも、今作で「IT」が仕掛けてくる攻撃に目新しさを感じなかったからです。
「IT」が人の心の恐怖心を煽ることで力を得ていることは、もう前作でわかっていましたよね。
だから前作でも恐怖心やトラウマをつつきながら精神攻撃をしていました。
今作ではこの精神攻撃をそれぞれのバックストーリーを絡めながら緻密に描いています。しかしこれの繰り返し感が否めなかったですね。
鑑賞者への最大効果がでないまま169分もの上映時間となるとちょっとマイナス点が大きいですね。
そしてもうひとつのマイナス点は単体の映画としては成り立たない映画だということ。
この映画、はっきりいって前作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり」を見ていないと話についていけません。
だから前作と合わせて鑑賞する必要があるわけです。
前作でも上映時間135分と長いのにさらに今作上映時間169分と超長い。
合わせると上映時間204分(3時間24分)!!
もはや超大作でしか許されない時間です。
はたして「IT」にそこまでの魅力があるのだろうか??
とはいえ、個人的には、やはり少年時代の映像には心がときめくものがありました。
特にベバリーの少女時代は甘酸っぱさがあって超良かったです。
そして、実はこの映画の真の主役はビル(ジェームズ・マカヴォイ)ではなくて太っちょベン(ジェイ・ライアン)なんですよね。
前作からベバリーに恋するベンの姿が描かれていて、ビルとベバリーを横でみるベンの姿が何とも切なかった。
ベバリーへ心ときめく手紙を書いたのも実はベンだった。
でも、大人になったベバリーは記憶が曖昧になっていて、心ときめく手紙はビルが書いてくれたに違いないとベンに言ってしまうのです。
大人になったベンは今でもベバリーへの恋は変わらず、いつでも彼女を気にかけています。
少年時代のベンと大人になったベンの両方で描く彼の恋心。
これが僕の心に凄く響いた。
《どうかベンの恋をどうにか叶えさせてほしい!!》
そんな気持ちでいっぱいになります。
その結果での湖のあの場面!
もう素敵ですね。
はっきりいってこの映画でベンの恋の顛末が描かれたことだけで僕は満足しました。
さて、肝心かなめなホラー要素ですが、はっきりいうと恐怖体験は期待しないほうがいいですね。
どちらかというと「ペニー・ワイズがお贈りするビックリ箱」という認識のほうが楽しめます。
次はどんな事をペニー・ワイズは仕掛けてくるのかをただただ楽しみに待つ。
これですね!!
だからかなりコミカルな感じで楽しめましたよ。
もしも、もう少しホラー要素を入れるなら、途中で少し触れた過去のペニー・ワイズを描いたほうが怖かったかも。
でも、もともとペニー・ワイズって人間だったのですかね?
そこすら怪しいですが・・・
監督のアンディ・ムスキエティの遊び心は今作でも発揮されましたね。
下手するとパクリって思ってしまわれますが、違います。
この監督は映画の中に自分が感銘を受けた映画のオマージュを入れてくるタイプです。
前作ではたぶん「リング2」
今作では「遊星からの物体X」です。
ちなみに「MAMA」では「リング」のオマージュを入れています。
かなりJホラーがすきなようですね。
ベンの恋物語とペニー・ワイズのキャラクターで凄く楽しめました。
169分の長い映画でしたが割合と短く感じることもできました。
これはきっと僕が楽しめたからでしょう。
自粛続くコロナ渦ですが、「ペニー・ワイズがお贈りするビックリ箱」をどうぞお楽しみください。
お勧めです。
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