「ムーンライト」の感想・レビュー(ネタバレあり)

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ムーンライト
ムーンライト
★★★☆彡
原作 タレル・アルヴァン・マクレイニー
監督・脚本 バリー・ジェンキンス
配給 ファントム・フィルム
上映時間 111分

こんにちは、しんじです。
今回は「ムーンライト」の感想を書きます。
この映画は第89回アカデミー賞で作品賞・助演男優賞・脚色賞を受賞しています。
知人からの情報で「ゲイの男性の物語」とだけ聞き、ずっと遠ざけてきた映画です。
ただ「グリーンブック」にてマハーシャラ・アリの存在感に魅了💚されたので、この映画を観るに至りました。
さて、さて・・・大丈夫かな。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
1. リトル
内気な少年シャロンは地域の少年のいじめにあっていた。
いじめっ子から逃げているシャロンを助けたのは、この地域で縄張りを張る麻薬売人のフアン(マハーシャラ・アリ)だった。

ムーンライト

彼は少年に温情をかけ恋人テレサジェネール・モネイ)の家に連れていく。

やさしく接するフアンとテレサにシャロンの心はわずかに開いていく。

シャロンから家の住所を聞き出し家まで送るが、母ポーラは麻薬中毒の上、家で売春まがいのことをしていた。

学校にも家にも居場所を持たない少年の心は、フアンとテレサを求めた。

フアンは少年と長い時間をともにする。

ムーンライト

それは父と子のような関係でもあった。

ある夜、フアンが自分の客と麻薬に溺れるポーラを見かける。

あんた偉そうに説教するのかい。あんたから買った麻薬だ。あんたがやめろって言っても私はあんたから買ってやる。

翌朝、家で麻薬に溺れる母を憎む心情をフアンに告白するシャロン。

その麻薬を打っているのはフアンなの?

そう質問されたフアンは恥知らずな自分をあらわにされる思いになった。

ムーンライト

2. シャロン
思春期を迎えたシャロンは相変わらず地域の少年のいじめにあっていた。
母も相変わらずで、むしろ未だにシャロンが安らぎを求めるテレサに対して嫉妬していた。

ファンは死んでいた。

自分の感情の出し方を解らないシャロンは性に対する鬱屈うっくつした思いに悩んでいた。

ムーンライト

ある月夜、ビーチにて自分の今、この先を語り合う友ケヴィンとの時間。

ふとシャロンの心に押し寄せる性への衝動は垣根を越えてしまう。
唇は重なり指先は砂浜に深い爪跡を残した。

ムーンライト

翌日、シャロンの存在を疎ましく思ういじめっ子のテレルは、儀式としてケヴィンにシャロンを倒れるまで殴れと命令する。

大けがを負ったシャロンを大人たちは社会の常識から救おうとする。

そんな常識では自分を守れないと悟ったシャロンは教室にいるテレルの背後から頭にめがけて重く大きな椅子を振り下ろした。

ムーンライト

ブラック
大人になったシャロンは筋肉たくましく歯に金のグリルを装飾する麻薬売人のボスになっていた。
もう誰にも自分の心を犯させないとばかりにタフに生きるシャロン。

ムーンライト

そんなある日、一本の電話が鳴る。
マイアミのケヴィンからの電話だった。

儀式後、少年院に入っていたシャロン。

ケヴィンとの久しぶりの会話に言葉は思うように出なかった。

謝罪と軽い身の上話、そしてマイアミに来た際には料理人となった自分がごちそうすると約束をする。

マイアミの小さな料理店のカウンター席にすわるシャロン。

ムーンライト

コーヒーを運んでくる男性の目が驚きとともに「シャロンか?」という言葉を発する。
ケヴィンはうつむくシャロンに、「その癖は昔と同じだな」と悪態をつきながらお勧め料理を作り始める。

ムーンライト

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あらすじ 感想

〇感想
ひとりの男性の少年期・思春期・成人期を綴った3部構成の映画です。

まぁ、そうですねぇ・・・普通に観ました。

多分、いまのアメリカの賞レースの傾向なのでしょうね。

時代時代の背景
が如実にあらわれる賞レースです。

今は、とかくLGBTと人種差別に関する作品が賞レースを獲得する傾向が多いようです。

はっきり言ってこの映画はアカデミー賞受賞作品としてハードルを高くすると肩透かしを食らう作品です。

「よーし!感動するぞー!」って意気込んで観てはいけない映画です。

僕の場合は「ゲイ」というキーワードがあるため、少し遠巻きに鑑賞したからそこそこ楽しめたといえるでしょう。
※「ゲイ」に少し偏見を持ってます。昔、追いかけられて怖い目にあったことがあるので・・・

ただ、この映画の良いところはカメラワークが素晴らしく美しいことです。
フィルムの規格を変えているのか特殊効果なのか専門的なことはわかりませんが、映像の残像的なものが凄く綺麗ですね。

あとレストランの場面でもわかるとおり、ドアベルの音と共に音楽を流す感性が凄く豊かです。
ムーンライト

そういう芸術的な感性が感じられる映画です。

ストーリーとしては「1.リトル」が一番興味深く、これはマハーシャラ・アリの存在感がものすごく大きかったと思う。

ムーンライト

悪の間では恐らく恐れられていた人物なのでしょう。
しかし少年に接するフアンは誰よりもやさしく心強い男なのです。

この怖くやさしい男をマハーシャラ・アリが魅力たっぷりに演じていました

なんならこの少年期だけの映画でよかったのではないかと思うほどです。

もっとマハーシャラ・アリを観ていたいと思う映画でした。

それだけ魅力的にフアンを表現したからこそ、後にシャロンが選んだ道にも納得いくところもありました。

母と自分を苦しめた麻薬だけど、自分を守る強さにフアンの強さを求めていたのかもしれませんね。

それはシャロンの車にフアンと同じような王冠があることからも窺い知ることができます。

ムーンライト

ゲイを心に抱えるシャロンの話でしたが、そんなに過激な表現はないので安心してみることはできます。
いろんな愛の形がある。」とありきたりの表現の中にある1本として観る分には良いのではないでしょうか。

あらすじ 感想
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Review of movie

Hello.

This is shinji.

This time I wrote a review of “Moonlight”.

This movie won the 89th Academy Award for “Best Picture,” “Best Supporting Actor,” and “Writing Adapted Screenplay.”

Personally, it’s a movie that leaves me wondering if it was a movie worth it.

I was able to feel the remarkable visual beauty and sensibility in the movie.

However, I didn’t think it was a movie that impressed me enough to win an Academy Award.

However, I thought that only the wonderful performance of “Mahershala Ali” was an impressive movie.

ムーンライト

The movie consisted of three chapters.

Mahershala Ali appeared in only one chapter.

I wanted to see only this “Chapter 1” as one movie.

Chapters 2 and 3 where he didn’t appear were clearly unattractive.

Academy Awards often reflect the background of the times.

However, I think we should avoid selections that please some activists.

I understand that LGBT and racism are important issues that society must address.

But I think it’s clear that it casts too much shadow on the legitimate evaluation of the film.

ホラー映画「ポラロイド」の感想・レビュー(ネタバレあり)

ポラロイドポラロイド
★★★☆彡
監督 ラース・クレヴバーグ
脚本 ブレア・バトラー
配給 ギャガ・プラス
上映時間 88分

こんにちは。
しんじです。
最近はめっきり暑くなってきましたね。
徐々に夏になり始めてきました。
と、いうことで今回はホラー映画「ポラロイド」の感想を書きます。
この映画は2017年アメリカ映画で監督は2019年リブート版「チャイルド・プレイ」の監督をしたラース・クレヴバーグです。
彼が以前製作した短編映画を焼き直して作ったらしいですよ。
題材はカメラ。
昔から霊とカメラは切っても切れぬ関係ですね。
PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
女子高生バードはバイト先のアンティークショップでバイト仲間タイラーからポラロイドカメラをプレゼントされる。
希少価値のあるポラロイドカメラにバードの溢れる笑みをタイラーは愛おしく見つめる。

ポラロイド

早速、タイラーがそのカメラの被写体となった。

学校では浮いた存在のバードは友達ケイシーにパーティへ誘われる。
嫌々ながらもパーティに参加すると恋心を抱くコナーに声を掛けられた。

パーティの記念にバードは友達をポラロイドカメラにおさめる。
だが、バードはシャッターを切った瞬間バードは被写体の背後にうごめく異様な気配を感じた。
ポラロイド

パーティも佳境に入ったとき、突如、警察によりタイラーが死亡したという知らせが入る。
警察で質問されるもタイラーが死ぬ動機どころかそんな様子すらなかった。

タイラーの死が覚めやまぬ間に今度はパーティ主催者エイヴリーが死んだ。
首が真後ろに捻じ曲げられるむごい死に方だった。

バードは2人の死にカメラが関係しているのではないかと感じる。

そしてパーティの記念写真に写る友達に気を付けるように警告する。

ポラロイド

だがそんなオカルトめいた話など信じてもらえず、「心配なら写真を焼いてしまえと」と燃やし始める。
すると写真に写ったミーナの腕が燃え始めてしまった。

ポラロイド

バードとコナーはかけられた呪いを解くためにポラロイドカメラにまつわる凄惨な事件を調べることとなった。

ポラロイド

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あらすじ 感想

〇感想
ホラー映画らしいホラー映画でした。
突出したおもしろさというものはなかったけど、特に悪いとこもない映画でした。

被害者の死に方もグロイ描写はないもののひしひしと伝わる怖さはしっかり顕在しています。

残酷描写が少ないので家族でも見ることができるホラー映画でしっかりと大人でも怖がることができます。

しかしヒロインの恋心を抱くコナーは魅力が今一つだったなぁ。

ポラロイド

どちらかというとカメラをプレゼントしたタイラー君のほうがよかったと思うんだけどな。
バードを見つめるタイラー君の目がとっても優しそうだもんね。

ヒロインのバード役を演じたキャスリン・プレスコットは現在30歳。

ポラロイド

これを撮影したころは26歳ですね。
26歳で女子高生かぁ。
かなり童顔ですね。
日本で言えば宮崎あおいってところでしょうか。

さて、この映画、正直言いますとレビュー泣かせですね。

すごく良いところもなければ、悪いところもない。

ただ唯一、個人的に好みだったのは謎を解明する展開に発展したことです。
リング」などにもある謎解明って結構好きな展開何です。
この辺をしっかりとツボを押さえて作ると映画がワンランク面白くなりますよね。

それと心霊にまつわるものに犬など動物が敏感に察知する描写もやっぱりホラー映画を面白くする要因ですよね。

そこそこ楽しめるホラー映画らしいホラー映画です。
夏の夜にお勧めの佳作と言えるでしょう。

あらすじ 感想
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「バッド・ディシジョン終わりなき悪夢の始まり」の感想・レビュー(ネタばれあり)

バッド・ディシジョンバッド・ディシジョン/終わりなき悪夢のはじまり
★★★☆彡
監督 ディーン・デヴリン
脚本 ブランドン・ボイス
日本劇場未公開
上映時間 111分

こんにちは、しんじです。
今回は日本劇場未公開作品「バッド・ディシジョン」の感想を書きます。

監督のディーン・デヴリンさんは「スターゲイト」「インデペンデンス・デイ」「GODZILLA(1998年)」「セルラー」などに製作・脚本に関わってきた方です。

日本未公開の作品で評価がどうころぶのか・・・こういうのも楽しみの一つですね。

PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
売れない写真家ショーンはレストランにてバレットパーキング(駐車係)のバイトをしていた。
そして高級車からは情報を入手し空き巣に入っていた。
その日も高級車で乗り付け横柄な態度をとる男が今回のカモだった。

バッド・ディシジョン

男の名はケイル・エレンドライヒ
男がレストランで食事している間、空き巣を働いていた。
厳重に鍵がかかった部屋に入ると、そこで猿ぐつわをされ鎖でつながれた女性を見つけてしまう。

バッド・ディシジョン

女性の猿ぐつわを外すと助けを求められる。

助けようにも体は鎖で拘束されているうえ、自分は空き巣中だ。
ショーンはひとまず匿名で警察に通報することにした。

人一倍警戒心がつよく潔癖症のケイルは、部屋の異変にいち早く気づき、ショーンが部屋に入り込んだことを察する。
そのためショーンの目論見は先手を打たれてしまう。
警察への通報はイタズラと処理されてしまう。

もともと心根がやさしいショーンは女性を見殺しになどできなかった。
自ら犯罪を自供する覚悟で警察やFBIへ行き証言する。

バッド・ディシジョン

だが、社会的地位が低いショーンとハイソサエティなケイル・エレンドライヒでは信用度が違った。
どちらもショーンが思うように動いてはくれなかった。

自分が捕まる覚悟を持ったショーンの行動をケイルは黙認することができない
そしてゴミのようなショーンが自分に盾突くなどおこがましい

ケイルはショーンの家を突き止め、家族、友人、恋人を調べ上げる。
ショーンに関わる人々を次々と狙い始める。
職を失い、暴行され、または殺害されてしまう家族、恋人、友人。

バッド・ディシジョン

ショーンは今までの自分を戒め、正しい事をするため監禁される女性を助けるために車を走らせる。

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あらすじ 感想

〇感想
評価は★★★☆彡です。
この評価は期待していたのにマイナスされた評価ではなく、期待していなかったっけど、面白かったというプラス的な評価です。

主人公は夢を掲げながらも実質はコソ泥をするちっぽけな男なのですが、しかし悪い人間にはなることができない。
どちらかというと良い人だから悪にもなりきれない男、これまた中途半端。
そんな設定だからこそ、女性を助けたい気持ちに揺れ動く主人公が生きていました。
そのうえまったく頼りどころのないショーンがどこか憎むことができません

バッド・ディシジョン

サイコパスなケイルはそんなショーンを追い詰めていくのだが、決して無理はしない必要最小限で追い詰めていく感じが良かったです。

この悪役ケイルはサイコパスなのだが、映画の中ではそんなに残虐シーンは少なかった。
残虐シーンを求める人には少し物足りないかもしれないです。
でも、逆を言えばそういうシーンは少なくケイルの心の中のトラウマ的なものを上手に表現して映画を盛り上げていったことは評価できると思います。

バッド・ディシジョン

映画全体には無駄なシーンや退屈なシーンは少なく、全体を通して楽しめる映画になっています。
実は僕は一部ながら見をしていたのですが、ストーリーが単純なので見失うことなくラストまで楽しめました。

そんな感じで手軽に楽しめる映画です。
手元の作業しながらみるサイコスリラー映画としてお勧めですよ。

あらすじ 感想
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「スラムドッグ$ミリオネア」の感想・レビュー(ネタばれあり)

スラムドッグ$ミリオネアスラムドッグ$ミリオネア
★★★☆彡
監督 ダニー・ボイル
脚本 サイモン・ビューフォイ
配給 ギャガ
上映時間 120分

こんにちは、しんじです。
今回は2008年に注目された映画「スラムドッグ$ミリオネア」の感想を書きます。
この映画はインドのスラム街を舞台とした映画です。
映画の作りからしてインド映画のように思ってしまいますが、実はイギリス映画です。
主人公もインド系イギリス人デーヴ・パテールをキャスティングしています。
スラムドッグ$ミリオネア

なかなか異彩を放つ映画となっています。

PukuPukuMarine〇あらすじと感想
この映画はイギリスから全世界で波及したクイズ番組「Who Wants to Be a Millionaire」を題材として使っています。
日本ではみのもんたさんが司会した「クイズ・ミリオネア」が人気番組でしたよね。
ファイナルアンサー?」ってやつです。
これのインド版の番組に出演したひとりの青年が難問を答えながら賞金を獲得していきます。

スラムドッグ$ミリオネア

と同時に青年のバックストーリーが展開されていく作りになっています。

スラムで生まれ育ち、幼い兄弟2人で生きていく姿、ひとりの女の子との出会い、兄弟の決別、兄弟の再会、生き別れた女の子との再会などが描かれていきます。

スラムドッグ$ミリオネア

おそらくこの映画で一番興味深いのが、インドのスラム街だろうとおもいます。
インドという国を詳しく知る人ってそう多くはいないと思います。
とくにスラム街がどのような場所であり、そこの子供たち暮らしなどは知る由もありません。
この映画では一部ではありますが、そんな様子が描かれています。
ただ、この映画で描かれている人々の生活は本当にリアルなものなのかというと、そこはちょっとわからないところですよね。
この映画だけを見て「ああ、インドってこういう国なのだ。」と判断することはやめたほうがいいのかも。

そんな異文化の異国の国の様子は多くの人にはとても興味深く新鮮に映ることでしょう。
だけど・・・僕はちょっと受け入れることがなかなかできなかったです。
興味深いというよりも、「日本に生まれてよかった。」「この国に行きたくないなぁ。」っていうのが正直な感想だった。

スラムドッグ$ミリオネア

主人公は弟のジャマールで性格は穏やかで純粋な心を持っています。
一方兄のサリームは気性が荒い上に金銭欲が強く、金のためなら人をだますことを何とも思わない性格をしています。

スラムドッグ$ミリオネア

もしもインドのスラム出身の子供がひとりで生きていくとしたらどちらが生き残るのか?
それはもう明確ですね。
間違いなく兄のサリームです。
何が何でも生き残るサリームがいたからこそジャマールは純粋な心を持ち続けることができたのでしょう。

兄弟は雨の日に出会った女の子ラティカーと行動をともにします。
しかし悪い大人に騙されて利用されるはめに・・・
兄は弟を連れて脱走します。
そこでラティカーを捨て駒とするのです。
生き残るために。

スラムドッグ$ミリオネア

その後、人をだましながら生きていく。
やらなかったことは人殺しくらいなのでしょう。

幼い2人が13歳くらいになったころ、兄弟は生まれ故郷に戻りラティカーを探します。
ラティカーを見つけると兄は初めて拳銃で人を殺す

スラムドッグ$ミリオネア

そのおかげでラティカーは自由の身になるが、銃の力を知った兄は弟を排除してラティカーを手土産にギャングの道へ進んでいきます。

お互いに違う道を歩む兄弟。

青年になって兄弟が再会すると兄はギャングで一目置かれる存在となっている。

《ろくでもない兄だなぁ。また弟を裏切るんじゃないの?》

そんな思いが浮かぶくらいにゲスな存在として描かれています。
またキャスティングもそんな俳優さんでSo Good!!

スラムドッグ$ミリオネア

ラティカーは今やボスの女になっている。
そんなラティカーを一途に思い続けている弟ジャマール

最終的に兄サリームは自分の命を投げ出してジャマールとラティカーを引き合わせるんです。
この時、はじめて兄サリームがいつも泥をかぶっていたことに気が付く人も多いかもしれませんね。

もしかしたら弟を排除してラティカーを手土産にギャングのもとにいったのも生き残る選択だったのかも。
13歳くらいの純粋なジャマールと美人のラティカーを連れて、生きていけるだろうか?
弟は男だし一人でも生きていける。
ならばギャングの加護のもとラティカーと自分が生きることを考えたのかもしれないです。

そして青年になったジャマールならば一人の女性を守って生きていけると思って、兄サリームは命を投げ出してラティカーを託したのかもしれませんね。

スラムドッグ$ミリオネア

そう考えると真の主人公は兄のサリームなのかも。
いつも弟のために泥をかぶっていたのかもしれない。
意識的にやっていたかは不明だけど。

ん!?これってまるでラオウの生きざまのようですね。
スラムドッグ$ミリオネア

ミリオネアは、そんな兄弟の生きざまを描く上での媒体のようなもので、特に大きな意味はありませんでしたね。

ラストのラティカーとの再会はなかなか素敵な場面でした。

スラムドッグ$ミリオネア

なかなか良い映画でした。

でも先にも書いた通り、僕にはインドの不衛生さとかが受け入れがたくて少し映画に入り込めなかったですね。

幼少期のうんこまみれの場面など面白さよりもドン引きでしたから😣
それとインド映画をまねたエンドクレジット前のダンスはいらなかったかな。
スラムドッグ$ミリオネア

僕は映画の中の世界をエンドにぶち壊されるのが好きではないのです。
代表的なのがNG集みたいのね。
よくジャッキー・チェンがやっていましたよね。
アレをやられるとストーリーが完結したあとの余韻がすべて壊されてしまう感覚になります。
これは創作ですよー!」って耳元で言われる感じですね。

この映画はインドを舞台にしているだけあって、他の映画とは全然ちがう味わいがあります。
興味がある人観ても損はありません。
僕よりは感動するかもしれませんよ。
おすすめ映画です。

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「The Sunchaser 心の指紋」の感想・レビュー(ネタばれあり)

The SunchaserThe Sunchaser 心の指紋
★★★☆彡
監督 マイケル・チミノ
脚本 チャールズ・リーヴィッド
配給 ヘラルド
上映時間 122分

こんにちは、しんじです。
今回はウディ・ハレルソン主演「The Sunchaser 心の指紋」の感想を書きます。
監督はロバート・デ・デニーロとクリストファー・ウォーケンが出演した「ディア・ハンター」を監督したマイケル・チミノです
The Sunchaser

この映画はエリート医師と犯罪者のロードムービー
なかなか面白そうなシチュエーションですよね。
僕はロードムービーが結構好きなので楽しみに鑑賞しました。

PukuPukuMarine

あらすじ 感想

あらすじ
若くして出世のチャンスをものにしたエリート医師レイノルズ(ウディ・ハレルソン)
ある日彼は前科5犯凶悪犯罪者ブルーの診断を任される。

The Sunchaser

なぜならば、ブルーは末期癌に侵されていたのだ。
診断の結果、彼の命はひと月程だった。

病院は彼をお決まりのガン施設に送ればいいと判断するが、レイノルズは心無い病院の決定には素直に従えないものがあった。

それは彼の兄も16歳にして癌で命を落としていたからだ。
いや、最後の幕は兄の願いからまだ少年だったレイノルズが延命装置のコンセントを抜いたのだ。

The Sunchaser

ある日、警備の隙をついてブルーはレイノルズを人質に逃走する。
銃で脅されたレイノルズはブルーを乗せてネイティブアメリカン-ナバホ族の保留地へ車を走らせることになる。

出世のチャンスだった夜を不意にされた上、銃を突き付けられ運転手をさせられるレイノルズは穏やかじゃない。

身勝手な犯人ブルーに反発を抱きながら2人の旅は始まった。

The Sunchaser

だが居留地までの長い道のりはブルーの体力を奪っていく。

祈祷師が言ったんだ。聖なる山の頂には湖がある。そこに入れば全てを治してくれる。

それが在ればいいだろうさ。だがそんなものはどこにもない。当てのない話だ。病院へ行こう。

あんたは何もわかっちゃいない。

そんな会話が繰り返される旅だった。

The Sunchaser

居留地まであと80km、ついにブルーの身体に限界の兆しがあらわれた。

死んでしまうぞ!病院へ行くべきだ。

今回ばかりはブルーの威圧にも屈しなかった。

もういい。ここからは俺一人で行く。あんたを解放してやる。

だがブルーの身体には直ぐにでも抗生物質の投与が必要だった。

レイノルズはひとりの人間として、どうしてもブルーを見殺しにすることができなかった。

彼は近くの病院に行き、必要な薬を得るために罪を犯してしまう。

The Sunchaser

警察、FBIの認識は人質レイノルズから犯罪者レイノルズへと変わってしまった。

彼は何のために「聖なる山」を目指すのだろうか。

そこには何の意味があるのだろう。

The Sunchaser

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あらすじ 感想

感想
この映画は幸福なエリート医師ゴミ溜めを生きて犯罪者となった真逆な2人が旅をするロードムービーだけど、最終的には「死について哲学的な意味合いを持つ内容となっています。

これはマイケル・チミノ監督の心にある哲学的な部分を映画にしたものだろうと思う。

もうネイティブアメリカンが出てきたところで何となくわかった人もいるかもしれませんね。

つまりは「調和」だと思うのです。

全ては調和のもとに成り立つもの。

この世は不意に多くのものを与えて、多くのことを奪っていく。
それは悲しいことではあるが、決して不幸なこととは限らない

解りやすく言えば、おそらくは「死にざま」ではなくて「生きざま」ということなのだろう。

きっとマイケル・チミノ監督は延命治療などを凄く否定する人なのでしょうね。
もしかしたら安楽死を肯定しているのかも。

そのような要素がこの映画にもありました。

兄の意志のまま延命装置のコンセントを切った。
罪を犯してでもブルーを助けて「聖なる山」を目指した旅路。
この2つは同じことなんですね。

「聖なる山」とは生の終着駅なんだと思うのです。
レイノルズは「ブルーが望んだ死に際」を助けてあげたんです。
そして、これらの事柄は、幼い自分が兄を殺したのではなく、兄の尊厳を守った事だと気付かせてくれたのです。

君に救われた。

レイノルズの言葉にはそういう意味が込められています。

The Sunchaser

そして実は兄の「尊厳」が込められた指輪をブルーに渡します。
とても胸が熱くなる場面でした🔥

映画の内容としてはとても良いものでした。

ただ、そんな良い内容の映画が、いま一つ心に響かなかった

たぶん、それはブルーの人物像なのだとおもう。
ちょっとブルーに対して掘り下げが足りない気がします。

さっきも書いた通り「死に際」に満足するってことは。それなりの「生きざま」を示す必要もあると思うのです。
それは「大きなことをやり遂げた」ことではなく、自分の中で納得できる生き方ができたかだと思う。
ブルーは果たして納得いく「生きざま」だったのだろうか?

家庭環境からお決まりの犯罪者となってしまった彼は納得いく「生きざま」を示すことができたか?
この辺をもう少し深く掘り下げてほしかった。
悪いことはしたけど、自分はこれだけは心に誓って守ってきたんだ。」ってものを見せてほしかったなぁ。

この映画は最後の最後まで湖がブルーの病気を治すという前提のまま終わってきます。
もしかして映画を観た人によって、この映画のとらえ方は様々なのかもしれません。

だからここに書いた事は僕の個人的な解釈ってことです。

ロードムービーから「」という難しいテーマを扱った興味深い映画だと思いました。
そして自分なりの解釈を心に思い描くのが面白いですよ。
お勧めですよ。

それにしてもこんな感じでオーダー取りに来たら目のやり場に困ってしまいますね💘
The Sunchaser

あらすじ 感想
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