らせん
★★★★★
監督・脚本 飯田 譲治
配給 東宝
DVD ポニーキャニオン
上映時間 97分
こんにちは、しんじです
今回は世の中に強いセンセーショナル起こし、Jホラーというジャンルを確立した名作「リング」の続編である「らせん」の感想とともに、こちらが本当の「正当続編」であるということを世に知らしめたく記事を書きました。
なぜ「正当続編」なんて言いたくなるかというと、「貞子」さえだしておけば内容はクソだろうが、「リング」の関連作品、または続編扱いにしてしまう嘆かわしい事態になっているからです。
ふ・ざ・け・る・な!F〇〇K!
ふぅ・・・ふぅ・・・ということで・・・
こちらの「らせん」は、実は「リング」と同時上映されています。
つまり公開当時は小説「リング」にのっとって「リング」「らせん」の2作品を観客に提供してくれていたのです。
こんないい話ないですよね。
当然、僕も映画館で観ましたよ。
(「リング」をみた経緯は過去の「リング」レビューを観てくださいね。)
ところが、「リング」の内容が観客の予想をはるかに上回り、マジでヤバイ映画になっていました。
当然、「リング」のエンドクレジットが終わると、観客はすごいざわめいていたのです。
「カイジ」の「ざわざわ」をリアルで体験できた唯一の瞬間でしたよ。
そのあとに、この「らせん」が続けて公開されたのです。
ところが、先の「リング」で観客の恐怖ハードルがあまりにも高くなってしまった為、この「らせん」の怖さがスッカスカに感じてしまったのです。
これは本当に不幸なことです
僕も「らせん」は強烈な恐怖描写がない事へ不満を持ってしまったひとりです
そしてしばらくして映画界は「らせん」をまるで無かったようにして「リング2」を制作し、こちらを続編にしたてあげたのです。
そこから不幸が始まり、「貞子」やら「貞子vs伽椰子」などというクソ映画までできてしまったのです。
改めて
あらすじ | 感想 |
安藤満男(佐藤浩市)は今日も自分の手首を切ることができなかった。
このメスを横に引けば、最愛の子を亡くした悲しみ、罪の意識から解放され、息子のもとへ行けるのに・・・
安藤のもとに検視遺体が運ばれてきた。
遺体は医学生時代にともに過ごした「高山竜司(真田広之)」だった。
「安藤さん、変なものが出てきました。」
助手が胃の内容物から紙の切れ端をみつけた。
それにはランダムに書かれた英数字が書かれていた。
安藤は「高山」とも知り合いだったことから警察から聴取を受けた。
その時に高山竜司の恋人である「高野舞(中谷美紀)」を知ることになる。
そして高野舞から死ぬ直前まで元妻「浅川玲子」とともにビデオについて調べていたと聞く。高野舞がビデオには呪いがある。
そして「浅川玲子」も子供「浅川陽一」もそのビデオ観ていた。
「きっと高山さんも・・・」
舞がそのようなことを口にすると、安藤は一蹴した。
「高山の死因は動脈にできた腫瘍が原因の「心筋梗塞」だ!」
高山さんは言ってました。
『俺は自分のDNAをこの世に残したことを後悔している。』
「子供の存在を否定する親なんかこの世にはいない!」
子供亡くした安藤は感情的に応えた。
いつもの憂いた日々に戻る安藤に警察から連絡がきた。
「浅川玲子・陽一が交通事故で死亡した。」
安藤のもとに呪いのビデオが届いたのは間もなくのことだった。
それは「浅川玲子」の同僚記者で彼女の調査に協力していた吉野(松重豊)からだった。
彼は浅川玲子の取材メモとともに、この怪奇な出来事を引き続き取材するつもりだった。
そして高野はビデオを置いていった。
安藤は全てのことに高山の意図を感じ始めた。
そして学生時代の高山が好んで行っていた暗号解読を思いながら、胃の中からでてきた乱数字の暗号を読み取る。
そこに書かれていた暗号は「PRESENT」という文字だった。
7日後に死ぬ。
「死」というキーワードに安藤はビデオを再生する。
全て見終わった。
その直後、幻か現実か妖艶な美女が安藤の身体に絡みつくように現れた。
安藤はこのビデオは本物と確信した。
高野舞にビデオの事を告げる安藤。
そして安藤はこういった。
「高野は、俺にこう言いたいんだ。呪いのビデオを残らずに処分しろ。」
だが高野舞は否定した。
「先生(高山)はそんなことは言わない人。きっと先生には死の直前にこれから起きる何かが見えたのだわ・・・」
死を望みながら、死を受け入れられない安藤。
日がたつごとに抑えられない焦りがでる。
高野舞は、抱えきれないほどの悲しみと恐れを抱く安藤の心を察知した。
そして、そんな悲しみをもつ安藤に自分の身をささげることで、安藤にひと時の安らぎを与えた。
それはまるで何かに導かれるように・・・
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あらすじ | 感想 |
すっげー面白い映画ですよ。
冒頭でも書いた通り、この映画は上映のタイミングが悪かったのです
まずこの映画に過度のホラーを求めないようしてください。
そして「リング」とはひとつ切り離した形で、観ることをお勧めします。
この映画は「謎解きと人間の業」を表している映画なのです。
そして、近年のJホラーよりもはるかに怖いです。
とにかくクオリティーが高いホラー映画なのは間違いないです。
僕は映画館で一番怖かったのがコレ!
「安藤、その井戸って一部が欠けた井戸じゃないか?」
ビデオは見ていない安藤の同僚・宮下(鶴見慎吾)が言うのです。
彼が観たのは詳細がいろいろ書かれている浅川玲子の取材メモ。
そうなのです。
ビデオを観ていなくても、その事象が書かれた文章をみるだけで、体の中に「らせんウィルス」が作られていくのですよ。
これが凄く背中を寒くしました。
そして凄く素晴らしいのが、ラストにおける高山竜司の言葉の数々。
全てが凄くいいんですよ。
とくにこの言葉。
「安藤、安息が訪れるのは・・・ずっと先なんだよ。」
凄く深いんですよ。
そして残酷!
そしてこの時の真田広之と佐藤浩市の演技が凄いですよ。
一級品です!
2人の台詞、間、表情が凄いんですよ。
高野舞は幸せを手に入れたのか?
それとも利用されただけなのか?
そこも凄く気になります。
ひとつ高野舞の謎も解けましたよね。
なぜ、彼女が高山竜司を慕い、研究所に足を運んでいるのか。
今回の事で「リング」で違和感のある「高野舞」の存在価値がはっきりします。
しかし中谷美紀ってすごい美女ですよね。
今回改めてそう思いました。
まるでイラストに書かれた美少女のように透明感がヤバイですよね。
今回はこの映画を是非みなさんに観てほしいので、極力ネタバレを抑えて書きました。
本当はもっと語りたいのですが・・・
この映画を観た後に「リング0」を観るのもいいですよ。
「リング」「らせん」「リング0(バースデイ)」は小説の3部作なので3作みても辻褄が合わないことはありません。
この映画の内容は小説同様に幽霊や呪いのホラー要素からウィルス関連に内容が若干シフトしています。
そこが同時上映のときに受け入れられなかった理由です。
今、まさに新型コロナウィルスで皆さん気が滅入っているかもしれません。
ちょっとラストの高山竜司(真田広之)の言葉がリアルすぎて、ショッキングかもしれません。
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人によっては今見るべき映画ではないので、そこだけは注意してくださいね。
邦画として最高のランクにある映画だと思います。
超お勧めしますよ!!
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