トランスワールド
★★★★☆彡
監督 ジャック・ヘラー
製作国 アメリカ
日本未公開
上映時間 89分
こんにちは、しんじです。
今回は2011年のアメリカ映画「トランスワールド」の感想を書きますね。
この映画は日本未公開の映画でAmazonプライムでの鑑賞です。
ジャンルはSFサスペンス・スリラーと言ったところでしょうか。
いわゆる低予算映画で出演者は数えただけで7人ほどです。
舞台も森と小屋を中心に繰り広げられます。
あらすじ | 感想 |
森の中に密かに立つ小屋。
そこにたどり着いた一人の女性サマンサ(キャサリン・ウォーターストン)。
森に迷いたどり着いたのだ。
小屋には不明の無線機とベッド、そしてカバンがひとつ。
そして斧を持つ男が現れた。
男の名はトム(スコット・イーストウッド)。
彼女は食料を盗み食いしたことを謝罪する。
彼もまた数日前にこの小屋にたどり着いたと言う。
夜になればマイナス5度。
トムは妊婦のサマンサにベッドを与え小屋に泊まることを進める。
翌日、またひとりの女性が小屋にたどり着く。
名はジョディ(サラ・パクストン)。
彼女は強盗をした後、共犯者で恋人のケヴィンと喧嘩したことで森を彷徨い小屋にたどり着いた。
態度の悪いジョディにトムは苛立ちを覚える。
トムはいくら森を抜けようと探索しようと、また元の小屋まで戻ってきてしまう。
そんな状況をジョディは「まるでパックマンね。」という。
トムは「パックマンとは?」と聞き返す。
サマンサとジョディは小屋にたどり着くいきさつを話していると、この小屋がまったく別の州にあると主張し始める。
さらにトムは「そんなはずはない!ここはサウスダコタだ!」
また別の州だと言うのだ。
それぞれが違う州を車で走っていた先にこの小屋にたどり着いていたのだ。
ここは普通ではない。
そう感じた彼らは森を抜けようと探索すると、木の葉に埋もれた防空壕を発見する。
そこにはドイツ兵の紋章とポーランドの地図、1930年代のワインが貯蔵してあった。
その晩、ジョディはサマンサに自分が強盗・盗みをしながら生きてきたと打ち明ける。
親を知らずに不遇の人生を送った自分は人の幸せを盗むしか生きる方法がなかった打ち明ける。
サマンサは強盗して手に入れた札束を目にすると、
「でもこれは偽札ね。」というのだった。
「だって1984年のお札なんて冗談でしょ。」というのだった。
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あらすじ | 感想 |
映画はやっぱり脚本が大切だということがよくわかる映画です。
出演者は少人数、派手な特撮もなし、ただ俳優の演技と脚本で鑑賞者をグイグイとひっぱっていきます。
最近の低予算といってカメラをガタガタ揺らすだけの能無し映画じゃありませんよ。
ストーリーが進むにつれ、「もしかして!?」とあれこれと推察しながら観ていると、さらに意外な事実が出てくる。
そしてそれらが最後に1本の線になり、3人がひとつの運命の線上にいることが明らかになってきます。
それがどうしようもないほど面白いです
だが、その結果にはトムの犠牲が払われたわけだが、「このままではトムが報われないなぁ。」
と思いました。
しかし書きながら気が付いたのは「慈善家ハンス・ノイマン1916~1985」という記事。
ハンス・ノイマンはサマンサの父でありジョディの祖父。
そう、あのドイツ兵です。
彼はおそらく事業に成功し慈善活動をしていたのでしょう。
新聞のTOPに載るくらいの大人物。
親がいないトムは粗悪な施設で育った。
神父は子供に虐待をおこなっていた。
トムは復讐のため神父を殺し、自殺するという運命にあった。
そんな粗悪な施設がないようにハンス・ノイマンは慈善活動をしていたのだと思う。
トムのような人生を送る子供がひとりでも減るように。
これでトムも報われたと解釈しましょう。
このトム役をした俳優の名はスコット・イーストウッド。
イーストウッド?
そう、この人、クリント・イーストウッドの子供です!
父親譲りのかっこいい顔してますよ。
もっと役に恵まれればいいですね。
「スーサイド・スクワッド」にもGQ・エドワーズとう役で出ています。
そういえばワニ男と水中に潜っていた軍人がそういう名でしたね。
彼のキャリアをのぞくと良くも悪くも偉大な父の影が付きまとっているみたいな印象です。
ブレイクするといいですね。
サマンサ役のキャサリン・ウォーターストン。
彼女は「エイリアン:コヴェナント」で主演をしています。
「見覚えあるなぁ。」と思った。
彼女も実は二世俳優です。
彼女の父はサム・ウォーターストン。
主演俳優ではないけど、いろいろな映画に出ています。
この映画ラストにまた同じようなシチュエーションで店が銀行強盗にあいます。
店主の金庫を開けるように要求する女。
もしかしてこの店主が何かの化身なのでしょうかね?
とにかくとても面白い映画ですので観てください。
凄くお勧めしますよ!
あらすじ | 感想 |
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