ヘイトフルエイト
★★★★☆彡
監督・脚本 クエンティン・タランティーノ
配給 ギャガ
DVD ギャガ
上映時間 168分
こんにちは、しんじです。
今回は2015年のクエンティン・タランティーノ監督「ヘイトフルエイト」の感想を書きます。
この映画は第73回ゴールデングローブ賞、第88回アカデミー賞とも3部門でノミネートされ、共に作曲賞を受賞しています。
その年ではなかなかの注目映画だったことがうかがわれます。
あらすじ | 感想 |
黒人賞金稼ぎのマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)は賞金首の遺体をレッドロックの町に運ぶ途中、馬が疲れ果て足止めをくらっていた。
そこを通りがかった同業のジョン・ルース(カート・ラッセル)の馬車に乗せてもらう。
ジョンは1万ドルの賞金首デイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)を同じくレッドロックへ護送中だった。
マーキスの賞金首の総額は8千ドル、ジョンの賞金首は1万ドル、お互い協力体制をとること約束する。
馬車を走らせていくとまたひとり乗客が加わった。
奴の名はクリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)
一家は義賊を語るマニックス略奪団
クリスはレッドソックスの新任保安官だという。
4人は荒れる吹雪をレッドロックの手前の「ミニーの紳士服飾店」でやりすごすことにした。
4人が店に着くと見慣れないボブ(デミアン・ビチル)というメキシコ人が向かい入れた。
「ミニーはどうした?」
マーキスが聞くと「留守中を任された。」とボブが答えた。
店にはほかに3人の客がいた。
イギリス紳士で処刑執行人のオズワルド・モブレー(ティム・ロス)
クリスマスで帰省途中のジョー・ゲージ(マイケル・マドソン)
元南軍将軍のサンディー・スミサーズ(ブルース・ダーン)は無口な老人だ。
人一倍警戒心と洞察力に長けているマーキスは、すぐにこの店の状況にきな臭さを感じ取る。
それは同業のジョン・ルースも同様だった。
ジョンはすぐさま釘をうつ行動に出た。
「この女は1万ドルの賞金首だ。こいつをレッドロックに運ぶ途中だ。俺がそうすることを止めようとするやつはいるか?」
マーキスとジョンは協力し合いながら誰かが仕掛けてくるのを警戒して待つことにした。
一方でマーキスにはどうあっても放っておけない人物がいた。
それは南軍将軍サンディ・スミザーズだった。
彼が名前を轟かせたのは、容赦のない黒人兵士殺しだったからだ。
北軍少佐として戦っていたマーキスは黒人に対して行っていた非人道的なスミザーズ将軍を放ってはおけなかったのだ。
マーキスはスミザーズ将軍の息子が行方不明なのをいいことに、「俺が殺してやった。」と挑発する。
「おまえの息子は命乞いに俺のいちもつをしゃぶりやがった。」と将軍をさらに挑発する。
将軍は銃を抜く・・・
だが・・・全員がこの騒動に目が離せない中、デイジーの逃亡計画が密かに動き始めていた。
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あらすじ | 感想 |
今回もタランティーノ監督節炸裂で超面白かったです。
人を選ぶタランティーノ作品ですが、僕はどストライクですね。
何といっても会話一つ一つが面白いのです。
例えば「ミニーの紳士服飾店」に着くまで、約20分くらい馬車の中の会話です。
だが、この会話が全然飽きないのです。
>ユニークであり独特な間がつくる緊張感。
こんなに登場人物の会話だけで面白さを引き出すタランティーノは本当に凄い監督だと思う
だがそれだけでなく映画らしい壮大な場面もしっかり入れてくるし、何よりも音楽を場面構成に効果的に使う技術も素晴らしいのです。
僕は映画に音楽を多く入れるのはあまり好みではないですが、この監督の音楽の入れ方はちょっと違います。
場を盛り上げるためとかに入れるのではなく、次のシーンへの導入のために効果的に入れることを目的にしていることが多いようです。
さらに光を効果的に使い登場人物をかっこよく映すのが、まるでアニメのひと場面のような印象を受ける。
これはタランティーノ監督が日本のアニメなどのサブカルチャーが好きだからだせる技術だと僕は思います。
この作品ではマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)に対して特にそれを行っています。
服の色合いなども凄くカラフルで黒人のマーキスをかっこよく映し出していますよね。
ホコリや湯気などの凄くかっこいいんですよね
物語はチャプター方式で進んでいきます。
最終章まで6つのチャプターに分かれています。
これはタランティーノ監督作品ではよくやる手法ですよね。
このように区切りをつけることで長い上映時間でありながらも話を飽きさせずに、さらに解りやすく構成しています。
前半は心理をついた緊張感のある場面がつづき後半は一気に血なまぐく暴力的なシーンで畳みかけてきます。
タランティーノ監督作品は目を覆いたくなるようなグロさをコミカルに描くのですが、タランティーノ監督を嫌う人はこれも要因のひとつなのでしょうね。
しかしその結末はいつも爽快で、「やってやったぜ」と思わせてくれます。
この作品でもその期待を裏切りません
序章の会話の面白さ、中盤の探り合い心理戦の面白さ、後半の暴力的でありながらもスッキリする面白さ。
168分を余すことなく楽しめる映画ですよ。
>面白くて168分があっという間です。
>凄くお勧めの映画です!!
そういえば、マイケル・マドソンはあの「ザ・メガロドン」にでていした!
あらすじ | 感想 |
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