来る
★★★☆☆
原作 「ぼぎわんが、来る(比嘉姉妹シリーズ)」澤村伊智 著
監督・脚本 中島哲也
配給 東宝
DVD 東宝
上映時間 134分
こんにちは、しんじです。
少しコロナ自粛生活疲れで映画レビューを休んでました😪
やっと再開する気力がでてきました
さて、今回はJホラー映画「来る」の感想を書きます。
この映画の情報は一切知らずに観賞いたしました。
後で調べると原作小説は「比嘉姉妹シリーズ」としてされているのですね。
映画観た後は納得しました。
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あと漫画にもなっているらしいです。
なるほど
これも映画を観た後は納得できます。
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あらすじ | 感想 |
「秀樹も呼ばれるで。だって、あんた嘘つきやから。」
田原秀樹(妻夫木聡)は一般的な製菓会社に勤める普通のサラリーマン。
学生時代は多くの友達に囲まれ青春を謳歌し、会社では良き同僚に囲まれ、そしてついに運命の女性「香奈(黒木華)」と出会い、何一つ不満のない順風満帆の幸せを手に入れていた。
いわゆる「リア充」人生だ。
そして結婚生活間もなく一人娘を授かり、イクメンパパの仲間入り。
パパ友も多い。
『俺は幸せだー!!』
彼はその絵に書いたような幸せをSNSにUPしては、そのSNSでの交流にさえも幸せを感じていた。
良きパパ、慎まし良き妻、可愛い娘、多くの友達。
抱えきれないほどの幸せ。
だが、彼の身に舞い降りる少年期の記憶。
「秀樹も呼ばれるで。あんた、嘘つきやから。」
そう、まるで約束のように訪れた闇の訪問者。
彼は学生時代の友人の人類学者「津田大吾」に相談する。
津田は際どいルポライター「野崎和浩(岡田准一)」を引き合わせ、その紹介で「比嘉真琴(小松奈菜)」の助力を得る。
だが、闇の訪問者の力は彼らの想像を超えていた。
その事を遠く離れた場所から察知する人物。
それは強力な霊力をもった真琴の姉「比嘉琴子」だった。
この世と死界の境界線に歪をもたらす悪霊を退治する比嘉琴子の除霊術が今、始まる。
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あらすじ | 感想 |
カメラワークが素晴らしかったです
このカメラワークは僕の好みでした。
>少年期の少女との会話のシーン
山の道を走る車
橋を走る田原香奈(黒木華)
など印象に残る映像でした。
何か越しに見せるシーンは臨場感を感じ、そのシーンが語る事をより鮮明に印象付けます。
ほかのシーンもとても素晴らしいものが多くありました。
しかし、その映像レベルに脚本が追い付いていなかったようです。
あまりにも散らかりすぎでしょう。
私はこの映画の情報を何一つ知らなかったのですが、この散らかり過ぎてうまくまとめることができなかった現状に
『ああ、この映画の原作はおそらく長編なのだろう。』
と察してしまいました。
まずは主役が誰なのかはっきりしない。
原作を知っている人ならいざ知らず、初見の人には妻夫木聡が主役だと思うでしょう。
ところが、途中で岡田准一が主役なのかと思う。
ところが、最後に来て松たか子が本当の主役なの?って感じになる。
妻夫木聡→岡田准一→松たか子
これは意図的にやっているのか?
もしそうならば、あきらかに失敗だったと思う。
意表を突くには成功かもしれないが、そのせいでストーリーの印象が散り散りになってしまっている。
観賞者の感情移入先が迷子になってしまう
その原因はあきらかに冒頭30分の無駄使いだ。
田原秀樹(妻夫木聡)の空々しいリア充風景を冒頭の30分間見せられ続けるために、まるで妻夫木聡が主役のように思ってしまうのだ。
気持ち悪いリア充風景を見せられる苦痛も退屈そのものだった。
この場面をもっと手短にすべきだ。
今の世のSNS幸せアピールの皮肉を描きたかったのかもしれないが、あまりにもしつこかった。
こんなに時間をかける必要はない。
だって、最終的に香奈(黒木華)の口から全てか語られるのだから。
私はこの映画の無駄な30分は大きな失敗だったと思う。
そのおかげで上映時間も長くなり退屈な映画になってしまった。
この30分を20分程度にしておくだけでも映画の評価は変わったと思う。
なぜなら映画のキャラクターはとても魅力的だったからだ
このキャラクター立ちは、まさしく漫画的だった。
あとで漫画になっていると聞いて納得するほどだった。
魅力的だったのが、やさぐれたルポライター野崎和弘と比嘉琴子だ。
信じられないかもしれないが途中まで岡田准一だと気が付かなかった
これは岡田准一の演技力の賜物だ
素晴らしかったですね。
「やさぐれ感」が体中から表現できていた。
ただ、残念だったのが、途中からただの男になってしまったこと。
自分の過去と向き合ったあたりからただの男になってしまったのは非常に残念だった。
あの「やさぐれ感」はラストまでもっていくべきだった。
私が岡田准一だと気付いたのも「ただの男」になった時だった。
これは岡田准一が演技で役になれる役者だということでしょう。
キム〇クよりも遥かに上のレベルだと思います。
そしてもう凄まじい印象をたたきつけた比嘉琴子。
松たか子がこのド迫力な演技で見せてくれました。
「こわいでしょ。」
この一言がゾクっときましたわ。
いままでJホラーにでてきた霊媒師はほとんどがあっさり返り討ちにあってきました。
この絶対的な力を持つ霊媒師「比嘉琴子」に凄い期待を持ちました。
『この比嘉琴子をシリーズで映画にしないかな。🤭』
と観ながらおもってましたら、原作は既にシリーズ化していましたね。
それくらい強力なキャラですものね。
このキャラなら咥えたばこしながら片手で悪霊を掌握して除霊するのもかっこいいかもしれませんよね。
長々と除霊に時間かけなくてもいいかなとも思いました。
この比嘉琴子は「貞子」にかわるJホラーのスターになるポテンシャルを持っています。
役者、映像、キャラクターは本当に素晴らしかった。
残念だったのは脚本。
本当に惜しい映画だった。
もっと脚本にお金をかけて完璧な脚本を手掛けることを日本映画はするべきだと思います。
脚本が残念と思っていても★3つは付く映画だと思います。
僕のこの映画に対する評価はかなり高めです。
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