僕だけがいない街
★★★☆彡☆
原作 三部けい
監督 平川雄一郎
脚本 後藤法子
配給 ワーナー・ブラザース映画
DVD KADOKAWA/角川書店
上映時間 120分
こんにちは、しんじです
今日は漫画家:「三部けい」さんの「僕だけがいない街」の実写映画化「僕だけがいない街」を観ましたので感想を書きます。
様々な漫画原作映画に主演をする藤原竜也、そして数々の実写映画の監督する平川雄一郎がタッグを組む形になっています。
僕は、この「僕だけがいない街」のアニメを一気観いたしました。
というか、先が気になって一気に観ざるを得ないほど面白いアニメでした。
タイムリープというSF要素が内容ですが十分に実写でもいけそうです。
あらすじ | 感想 |
PIZZA屋でバイトする藤沼悟(29)は、現実を突きつけられる〝しがない漫画家″。
彼には人には言えない能力があった。
【リバイバル】
それは身近に重大な事件・事故が起きた時、事象前へ無意識にタイムリープしてしまうのだ。
事故を無視することはできる。
だが、彼はそれを許せなかった。
トラックの衝突事故を防ぐため、今日も彼は事故に巻き込まれ病院へ運ばれる。
幸いにも軽傷だった。
北海道から見舞いで上京してきた母・佐知子(石田ゆり子)と買い物途中、またも【リバイバル】が始まった。
「かあさん、何か変なことがない?」
いぶかしげな母は目線の先に何かをみつけた。
その夜。
「かあさん、いったい何を見たの?」
「誘拐事件を防いだよ。」冗談交じりに笑う母。
「・・・悟、覚えてる?・・・」
唐突に悟がまだ10歳のころに起きた誘拐事件について語り始める母。
それは同級生・雛形加代が殺害された事件だった。
翌日、いつものようにPIZZA屋のバイトが終わり帰宅する。
「ドアくらいちゃんと閉めておけよ。北海道と違うんだから。」
そう言った悟の目の前には包丁を刺されて息絶えた母の姿があった。
母を抱き寄せ救急車を要請すると外から物音がする。
「あ、あいつか!」
犯人らしき人影を追い、窓から外へ飛び出す。
だが、その行為が悟を容疑者へと変えてしまった。
警察に追われ追われて、今にも警察に捕まる。
「くそ、くそ!」
ぎゅっと閉じた瞼を開けると、雪が積もる道路と通学路を行く小学生たち。
そして悟は自分の母校「石狩市立 美琴小学校」の前にいた。
「リバイバル・・・そうか・・・かあさんが刺された事とあの誘拐事件が関係しているのか?」
そしてわずか10歳の悟と連続誘拐犯との闘いが始まる。
悟の作戦は孤独を噛みしめる少女・雛月加代をひとりにしないこと。
だが、雛月加代は親からの酷い虐待を受け心を閉ざしていた。
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あらすじ | 感想 |
やはりこのストーリーは実写にすごく合っていると思いました。
主演の藤原竜也も最近、少し老け顔になってきたのが、29歳の〝しがない漫画家″という雰囲気に凄くマッチしていて良かったです。
そして、僕がアニメを見ていて一番不満に思っていたことを、映画はしっかりと描いてくれたのがよかったです。
それは、包丁を刺されて横たわった母親を見た時の悟です。
アニメではすぐにすれ違った犯人と思しき人物を追いかけるのですが、それはないと思う。
刺された母親が倒れていたら抱きしめて涙しながら「なぜだ!」と思いながら、救急車を呼ぶ映画の行動の方が本当でしょう。
こういう改善点は素晴らしですよね。
僕がこの映画で最大の不安は悟の少年時代にありました。
どんな男の子が悟を演じるのか?
彼の演技は大丈夫なのか?
その不安を実に見事に解消してくれました。
俳優・中川 翼君!Good performance!!
この「僕だけがいない街」の物語は10歳の悟と誘拐犯との闘いではなく、実は悟と雛形加代の親との闘いだと僕は思います。
「子供への虐待」との闘いですね。
そして雛形加代を守るための闘いです。
もう絶対に許せないですよ。
子供に悲しい涙を流させる親なんて!
悟が雛形加代の誕生日を祝う場面。
悟の家に泊り、母・佐知子がつくった朝食を加代が涙しながら食べる場面。
目頭が熱くなりました・・・いや涙が出た
そして悟は友達の協力、そして母・佐知子の助けをかりて加代を虐待のループから救うことができる。
ここまでは5つまではないけど4つ★はあったんだけどなぁ~・・・
なんで、ああなった・・・
なんであんなに強引に話をその結末へ引っ張ったのか僕の疑問は甚だ尽きることがなかったので調べました。
なんと、答えは単純でした。
映画を撮影しているとき、まだ原作が終わっていなかったのですよ!!
な、なんですとッ!!
まったく~!
だから、原作と全然違うベクトルへ物語が終わってしまうのですよ。
結末は原作者から聞いていたけど、原作のネタバレを防ぐために敢えて結末を変えたのかな・・・
私は声を大にして言いたい!!
『実写作るなら原作が終わってからつくろうよーっ』
この物語は悟と雛形加代の淡い想いも絡めたヒューマンドラマ
だから本当のところ少し尺が短かった感もあるのです。
もっともっと3時間半くらいの映画にして描いてほしかった。
おそらくこの映画は漫画やアニメをしっかり観賞して、物語の補完する必要があるのかもしれない。
でも、そうすると今度は描き切れていない部分の粗が目立ってしまう・・・
何とも難しい
だから、本当だったら正月とかにくだらないバラエティー番組を流すのだったら、映画だと尺の関係で薄味になってしまいそうなヒューマンドラマを4時間とかで作ればいいのですよ。
本当にもったいないです。
僕がもう少し丁寧に作ってほしかった部分。
・悟の後悔「公園にひとりでいる雛形加代へ声をかけることができなかった」。
・死刑囚となってしまった勇気さんのこと。
・雛形加代の心と虐待する親の心
ここをもう少し掘り下げてほしかったなぁ。
漫画、アニメを未見のひとは、あの結末はどうだったのだろうか?
満足できたのか?
ちょっと想像ができないなぁ。
原作は結末に悟に対する犯人の心模様も描かれていて面白いんですよね。
是非、この映画を観て、そしてアニメも観てください。
凄くお勧めですよ!
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