パーフェクト・ワールド
★★★★☆
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ジョン・リー・ハンコック
配給 ワーナー・ブラザース
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ
上映時間 138分
こんにちは、しんじです
今回は、ケビン・コスナー主演「パーフェクト・ワールド」の感想を書こうと思います。
この映画は1993年の映画で、監督はクリント・イーストウッドです。
僕の中でクリント・イーストウッドが名監督だなと実感した映画でした。
物語は脱走犯と人質少年のロードムービーといったところです。
今回、改めて観る事で、「もしかして」みたいな考察が生まれました。
あらすじ | 感想 |
脱走犯ブッチ(ケビン・コスナー)とテリーは、逃走中に民家に押し入った。
そこでテリーがとった行動から騒ぎが大きくなり、止む無く少年フィリップを人質として逃走した。
ある時、ブッチが目を離している間にテリーがフィリップに猥褻な行為をしようとしたことから、テリーは射殺される。
それからブッチとフィリップの2人旅が始まる。
目指すはアラスカ。
管轄内で起きた脱走事件を追うのはレッド・ガーネット(クリント・イーストウッド)署長。
署長自らが陣頭指揮をとり、犯罪心理分析官サリーとともにブッチを追う。
ブッチとフィリップは自然な感じだった。
どこかお互いに居心地の良さを感じていた。
ブッチは決してフィリップを強制しなかった。
何度も逃げる機会はあった。
「一緒に行くか?」
ブッチの問いかけに車に乗るのが常だった。
犯罪者とは思えない穏やかなブッチだったが、彼の眼光が変わるときがあった。
それは、親が子供に対して怒鳴り散らす場面に遭遇した時だった。
ブッチはフィリップに自分の願いや思いは相手に伝え、そして自分でひとつひとつ達成することを説く。
父親がいない幼いフィリップは、ひとつひとつの状況で、それを打開していくブッチの力強さと心根のやさしさに、父親の面影を重ねていた。
「もうあと数日も旅をすればアラスカへ行ける。」
ブッチは絵葉書を手にしてはそんな言葉を言っていた。
犯罪心理分析官サリーはブッチの過去の経歴を調べてプロファイリングを行っていた。
そのブッチの少年院行きに関わる資料にレッド署長の名を発見する。
サリーはレッド署長にブッチとの関係を問いただす。
「ブッチの犯罪は少年院へ送るほどではなかった。保護観察という方法もあったはず。なぜあなたはブッチを少年院へ送ったのか?(ブッチが犯罪者になった責任はあなたにもあるのでは?)」
「不幸な事件でブッチは犯罪を犯した。ブッチの父親は性根からのクズだった。家では暴力をふるうクズ野郎さ。俺は少年院に送ることでブッチを父親から遠ざけたんだ。少年院からでて更生した奴は何人かいる。その中には牧師になったやつもいる。(俺はそれに賭けてみたんだ。)」
畑に車を隠して休んでいたブッチとフィリップ。
すると畑仕事をする農夫に見つかってしまった。
「すまない。もうここから離れる。」
「いや、こんなところで休んでないで、この先の家で休むといい。」と家での休息を許してくれる農夫。
2人は農夫の親切な心に応え、家でゆっくり眠ることができた。
朝目覚めると、食事をいただき、農夫の妻、孫に囲まれ家庭のやさしさのようなものに触れる。
だが穏やかっだったブッチの顔が変わったのは次の瞬間だった。
農夫は1度言いつけを聞き逃した孫の頭を殴りつけたのだ。
そして2度目にその暴力を目にしたとき、堰が外れたようにブッチが農夫を叩きのめした。
もはやブッチの目は狂気に満ちていた。
農夫を縛り上げ、拳銃を突きつける。
泣いてその場を見る事しかできないフィリップ。
さらに農夫の妻、孫をも縛りあげブッチが顔を上げると、床に置いた拳銃をフィリップが握っていた。
泣きながら握られた銃口はブッチへ向いていた。
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あらすじ | 感想 |
この物語は科学的にいうと「ストックホルム症候群」を描いた作品なのかもしれません。
幼く父親がいないフィリップ。
遠く父親を追い求めるブッチ。
この2人の間に父親への想いが共通しています。
しかし、そんな症候群名で呼ぶには少し悲しすぎる2人の絆。
物語は2人の絆をとてもさわやかに、かわいらしく、あたたかく描いています。
ブッチは決してフィリップに怒りをぶつけることがないのです。
どんな状況にあるときでさえ冗談を言って、2人の関係は穏やかなものでした。
車中での2人の会話は僕の心を朗らかにしてくれました。
会話をしながら走る車、流れる風景、窓から入ってくるは、あたたかくさわやかな風。
そう、このさわやかな風🍃を感じる映画です。
このさわやかな風🍃は悲しいはずのラストシーンさえ吹いています。
なぜこんなことができるのでしょうか?
イーストウッド監督は本当に素晴らしいですね👏👏👏
この映画を最初に観た時に、とても素敵でいつまでも忘れらないセリフがありました。
僕も運転しながら助手席の人に言ったことがあります
車はタイムマシーンだ。
アクセルを踏めば行きたい未来へ直ぐに行くことができる。
後ろの窓から見えるのは過去だ。
停車すると、「さて現在を楽しもう。」
なんか凄く素敵じゃないですか?
僕はいろいろな映画見ているけど、もしかしたら1番好きなセリフかもしれません。
この映画で僕が好きなシーンは、農夫の家でレコードに合わせてブッチと農夫の妻がダンスをする場面です
家庭のあたたかさを心から感じたブッチは、自分の生まれた家を語りながら踊ります。
凄くいい場面です。
ブッチの心が凄く伝わってくるんですよ。
だからこそ、その反動で暴力を振るう農夫を許せなかったのでしょう。
こんなに優雅で穏やかな心になれた場所を壊してしまった農夫の暴力が。
今回、この映画を再び見ることで僕の中で「もしかして?」と思うことが1点ありました。
それは絵葉書です。
家族に暴力を振るう父親。
しかしアラスカから届いた父親の手紙はどこか温かく、
「いまアラスカにいる。いつか自分を訪ねてこい。」
というものでした。
この手紙、本当に父親が書いたものなのでしょうか?
絵葉書について詳細は描かれていませんが、もし少年時代に届いたものだったとしたら・・・
もしかして書いたのはレッド署長って可能性もあるのでは??
父親は本当のクズだった。
だが、せめて少年の中での父親像を少しでも良いものにしておこう・・・
当時、レッド署長は自分が少年院へ送ったブッチを気にしていたはずです。
まぁ、映画はそんなことはいっていないので、僕の妄想の話ですが
あなたも逃走犯と少年の間に吹く風を感じてみてください。
悲しくともさわやかな風🍃
凄くお勧めの映画です
あらすじ | 感想 |
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Hello.
This is Shinji.
This time I wrote a review of Kevin Costner starring “A Perfect World”.
The director is Clint Eastwood.
It is a road movie of criminals and boys.
Overview of this article
Good point
👻Director’s job.
👻Movie script.
👻Kevin Costner acting.
Bad point
None
Watching this movie, I felt a warm and comfortable breeze🍃.
The last is a sad ending.
However, in that scene you also feel a “comfortable breeze🍃”.
Probably, the story of this movie depicts “Stockholm syndrome”.
But the bond between them feels more than “