「鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」の感想・レビュー

鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来

鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来

★★★★☆
監督 外崎春雄
原作者 吾峠呼世晴
制作会社 ufotable
配給 東宝/Aniplex
上映時間 155分

 こんにちは、しんじです。
 久しぶりに映画館に足を運んだので3年ぶりに更新したいと思います。
 今回観た映画は、『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』です!

 もう言わずと知れた週刊少年ジャンプ人気漫画のアニメ作品です。アニメ制作会社ufotableの名を世界に知らしめた作品でもあり、作画の気合は凄まじく、シリーズ通して圧倒されます。ufotableの制作する『鬼滅の刃』はアニメの到達点を体現しているといっても大げさではないと思います。

 今回はネタばれなしで短くさっくりと率直な感想を述べたいと思います。

 今作はTVシリーズの『鬼滅の刃 柱稽古編』の続きとなっています。前回の振り返りなどなく、最終回からの続きになっています。

 柱稽古編に少し触れると、はっきり言うと漫画の稽古編は個人的に少し盛り下がった「章」でした。しかしアニメでは描かれなかった補完もされ、退屈せずに見れました。何より怒涛の最終回!あのラストで柱稽古編は間違いなく成功をおさめたと思っています。

 そして、今回の映画ですが..

 何の情報も耳に入れたくない人はここでブラウザバックしてくださいね。話をするうえでどういう構成であったかは語ってしまいますので。

 今回は映画は3部構成になっています。

 1部は虫柱・胡蝶しのぶの闘いです。私は155分の映画の中で最もこの闘いが好きでした。アニメならでは虫の呼吸の技は凄く迫力があって何よりもその演出が過去よかったです。技とともに様々な虫の陰影が描かれるのです。

 ひとつだけ触れるとムカデなどは凄くおもしろかったです。ぼこぼこと地中からの衝撃がムカデの姿に重なっていく演出は「くおおぉ!」と思わせました。

 しのぶさんが柔和な笑顔の奥でいつも怒っている理由や因縁がここに描かれ胡蝶しのぶ推しの私は満足でした。

 2部では我妻善逸の闘いが描かれます。
 柱稽古編の後半で情けないうざキャラであった善逸が一人だけ寡黙に沈黙していた理由が闘いによって明かされます。
 普段の善逸はあまり好きではないのですが、技を出す善逸は鬼殺隊の中では最強クラスのではないかと思います。
 今回もその技のキレにしびれました―雷だけに..

 3部はタイトルにある通り猗窩座の再来です。
 無現状を破壊しながら炭治郎と水柱・富岡義勇の前に登場が、音柱の天元さんも満足するほどにド派手に決めてくれます。
 もう語らずとも良いでしょう。猗窩座のかっこよさは!術式展開は本当にかっこいいですよね。今回の闘いでは猗窩座との死闘の中、覚醒していく2人の姿が描かれます。
 そして、鬼として忘れ去られた猗窩座の過去。鬼の過去エピのなかでも猗窩座の過去エピが最も好きな方は多いのではないでしょうか。
 しっかり猗窩座が「強さを求め、弱者を嫌う」わけが描かれ、それがちゃんと視聴者の心に落ちる。そういうところが『鬼滅の刃』の人気たる所以だと思います。

 迫力ある闘い、作画の熱量を100%映画のスクリーンで味わってほしいです。
 おすすめはIMAXです!

 さて、総じていえば満足の155分なのは間違いない!

 とはいえ、実は満足度で言うと『無限列車編』のほうが上でした。
 その理由を今から書きますが、決してネガティブにとりすぎないでくださいね。

 私の勝手な個人的な感想ですので。

 ・漫画の特徴が仇となった?

 私が最も今回の映画で感じたことは、漫画の特徴が仇となったということ。

 『鬼滅の刃』って結構1から10までしっかり説明することが多いんですよね。それがわかりやすいと好む方もいるし、逆にくどいと感じる方もいると思うのです。

 今回はこれが悪いほうに出たような気がします。155分の長尺の中で、私は少しじれったく感じてしまいました。猗窩座との闘いで炭治郎が覚醒するのですが、そこにお父さんとの過去エピが入り炭治郎の覚醒の理由となるのですが、それが挟みこまれることで死闘の危機感が削れてしまったような..

 そして猗窩座の過去エピはすごく良いのですが、少し長さを感じてしまった。

 説明も過去エピも155分の長尺映画のテンポを悪くしてしまったのかなって思います。

 もしかしたら、胡蝶しのぶの闘い、我妻善逸の闘いも過去エピがあったため、そのように感じてしまったのかもしれません。

 『無限列車編』では猗窩座が暴れまわり、煉獄さんの命を理不尽に奪ってしまう様子だけが描かれていたため、凄く闘いに没入できたんです。それが最高の満足度になったと自分では思っています。だって本当に手に汗握りましたもん。

 でも、今語った私の些細な不満は、あなたの心の持ちようで変わります。「よっしゃ、どんとこい」と最初から全てを受け止める気持ちで望んでください。絶対に満足する155分となるでしょう。

 最後にもう一度..
 絶対に映画館で見たほうがいいですよ!

劇場版アニメ「ジョゼと虎と魚たち」の感想・レビュー(ネタバレ有り)

ジョゼと虎と魚たち劇場版アニメ『ジョゼと虎と魚たち』
★★★★
原作 田辺聖子
監督 タムラコータロー
脚本 桑村さや香
制作会社 ボンズ
配給 松竹
上映時間 98分

こんにちは、しんじです。
今回は前々から見たいと思っていた劇場版アニメ『ジョゼと虎と魚たち』を観ましたので感想を書きますね。
映画館で予告編を見た時から凄く気になっていたアニメです。

・タイトルがインパクトありすぎ!
・ダイビングが描かれている。
・足に障害がある女の子が海とどのように関わっていくのか?

この3つがすごく気になる点でした。

PukuPukuMarine

あらすじ 感想

〇あらすじ
海洋生物学を学ぶ大学生の恒夫は、メキシコ留学を目標にダイビングショップをはじめ、いろいろなバイトをしながら、その資金を貯めていた。
ある夜、坂道から車いすに乗った女の子が転がってくる。
恒夫と衝突しケガもなかった女の子は久美子という名だった。

久美子の祖母は『世の中は虎のように怖いものばかり』と、久美子を夜にしか散歩に連れて行かない。

久美子を助けたお礼も兼ねて恒夫はその夜夕ご飯に招かれる。

そこで祖母に久美子の面倒を見るバイトを依頼される。
時給が良いことに恒夫は引き受ける。

恒夫が久美子を『久美子』と呼ぶと、久美子は『私はジョゼや!』と言う。

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あらすじ 感想

〇感想
どうやらこのアニメは田辺聖子さんの同名小説をモチーフに作り直したストーリーのようですね。
原作はもっと障害者の人と健常者の人の心の内面を描いているという声も聞こえてきます。
劇場用アニメとしてはもう少し華のあるテーマにしたかったのでしょう。
それが『夢に向かって折れない心』です。

原作ファンからしてみるとまるで取ってつけたように見えたでしょう。
しかしこれが中々に涙を誘う感動に仕上がっていました。

ジョゼが絶望の中「私はもう望みたいものに手を伸ばさない」と声を張り上げて言う場面。
恒夫が「だったら、なんでそんな悲しそうな顔をしているんだよ。」と返すセリフは凄く良かったです。

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これは脚本の桑村さや香さんは素晴らしいと思いました。

それとジョゼが手作りの絵本を読み聞かす場面。
ここは泣かせに来るのだろうな。』と構えていてもやっぱりをこらえることが出来なかった。

最高の絵本だぜ!

だけど幼児には難しすぎるぜ!っと。

そして僕がこの映画一番好きなの場面は恒夫がジョゼを抱えて波打ち際に行く場面。

もう最高の青春場面だ!
これはアニメだからこそ美しく描かれる場面です。

いつも何かを内に溜め込めるジョゼが、思いのまま笑顔でいられた瞬間。
この場面を見るだけでもこのアニメを観てよかったと思えました。

ここの画像は貼りません。
是非、本編をご覧になってください。

とここまでは良かった点です。

ここから少し気になった点
まずはダイビングショップのアルバイトは非現実的だった。

あのスタッフがインストラクターやガイドならいざ知らず、都市ショップに受付や店管理のバイトを3人も雇うなんてあり得ません。
せめて器材量販店とかにすべきだったと思う。
細かいですが、ダイビング業界に片足を入れている身としては見逃せない。
それと業界にいるものが沈船内でエアー切れはあっちゃいけないし、急浮上しすぎなのもダメ。
もう少しダイビングについて取材をしてほしかった。
まぁ、これはダイビングインストラクターの戯言なのですが・・・

もうひとつはジョゼの性格がきつすぎること。
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たぶん原作のジョゼの性格をそのまま転用しているのだろうけど、このアニメのストーリーには少しきつすぎる。

もう少しマイルドにしたほうがよかったと思う。

はっきりいうと、『その性格じゃ恒夫がもたないぜ!』と心配になってしまう。

ジョゼのこのきつい性格が魅力でもあり、時に笑いを誘ったりもするけど、それでも彼女の『身勝手さ』が鼻についてしまったひとも少なくないはずです。

まぁ、このアニメの恒夫も少々ひとの心の奥の心情を察することが出来ない性格だったけど。

まとめると劇場アニメ版のストーリー・脚本は良かったのだけど、それならばジョゼの人間性もこのストーリーに合わせて、ちょっぴり見直してみるべきだったと思う。
少し改変したストーリーとの間に不協和音が生じた感じでした。

でも、新海誠の『君の名は』みたいな話題性だけの首をかしげるようなアニメに比べれば、天と地ほどに差があるほど素晴らしいアニメだと思います。
ぜひ、ご覧になってみてください。
おススメです。

あらすじ 感想
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