アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男
★★☆☆☆
製作国 ドイツ
監督・脚本 ラース・クラウメ
配給 クロック・ワークス=アルバストロ・フィルム
DVD アルバトロス
105分
こんにちは、しんじです。
今回は「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」のレビューを書きます。
前回の「ヒトラー最後の12日間」が凄く面白かったので、前から気になっていたこちらも観てみました。
⚖感想
この映画は実話をもとにしています。
主役の西ドイツ検事長フリッツ・バウワーは実在の人物であれば、もちろんアドルフ・アイヒマンも実在の人物です。
映画の3要素
アルゼンチンに逃げ「リカルド・クレメント」と名乗り暮らしていた親衛隊中佐アドルフ・アイヒマン
アドルフ・アイヒマンを追う西ドイツ検事長フリッツ・バウワー
イスラエルの諜報機関モサドによるアイヒマンを拉致。
この3つの事柄がどのような背景と経緯で行われたかを描ています。
私はこの事件を全く知りませんでした
こんな出来事があったのですね
この映画はAmazonプライムビデオで観たのですが、Amazon評価はとても高かったです。
確かにこの事件を知っている人には興味深い内容だったかもしれません。
しかし、私のような映画としての面白さを期待した人にとっては少々退屈な内容でした。
「なるほど~、戦後のドイツにはそういう背景があったのか。」と思わされたことは、たしかにありました。
ドイツは西と東に壁ができ、東はソ連と西はアメリカによって統括されてました。
しかしヒトラーを崇拝していたナチスは戦後も仮面をかぶり政府要人、大企業幹部などに紛れ込んでいたようです。
主役のフリッツ・バウワーはユダヤ人であり、収容所移送指揮官であったアイヒマンを裁くことに執念を燃やしています。
アイヒマンを裁くことでナチスの残党もあぶり出したい気持ちもあったようです。
ですが、先ほども書いたようにナチスの残党は政府要人にもなっています。
東ドイツはソ連管轄地になっており西ドイツの政府要人が裁かれるとアメリカとしてはとても都合が悪い。
もちろん東ドイツにおいても同じ理屈がある。
国際連合はナチスの残党を追うことには消極的だったようです。
そこでフレッツ・バウワーは西ドイツ検事長であるにもかかわらず、国家情報であるアイヒマンの情報をイスラエル諜報機関モサドに流し、犯罪人交換条約のないアルゼンチンからアイヒマンを拉致するという方法をとったのです。
歴史ではフレッツ・バウワーの望み通りドイツの裁判でアイヒマンを裁くことはできず、イスラエルにて裁かれ絞首刑にされました。
映画ではこの事実のほかにフレッツ・バウワーという人物と部下についても描かれているのですが、そんなに魅力的ではなかったです
逆にじじいのくせに男色なんでひいてしまった
さらに、部下もまた男色なんですよ
私、ちょっと男色は苦手な部類でして。
いろいろ過去にトラウマを抱えてまして・・・
そのためドラマ性についても全然頭に入りませんでした
この映画を見るならドキュメンタリーをみても変わりがないんじゃないの?って感じでした。
暗躍する元親衛隊の妨害などもあったのですが、そこはもっと脚色してスリリングに描いた方が映画としては面白かったはずなのにもったいないです。
きっと監督は大げさな娯楽作品にはしたくはなかったのかもしれません。
いまひとつ盛り上がりに欠ける展開に、眠くなってしまいました
映画としての魅力もなかったしフレッツ・バウワーという人物にも魅力がなかったです。
この出来事に興味があれば観てもいいかな?程度です。
あまり娯楽映画としてはお勧めではないです。
そうそう、アイヒマンが別名を名乗って普通に暮らしている様子をみて「イングロリアス・バスターズ」を思い出しました。
あの映画でアルド中尉(ブラッド・ピット)はこんなこと言ってましたよね。
「おまえは戦争が終わって軍服を脱いで、何食わぬ顔で普通の生活をするつもりなんだろう。だが、それは納得ができないな。」
そして額にハーケンクロイツを刻むんですよね。
「まさにこの事だな。」と思ってしまった。
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